牧場スタッフの年収は約350万円が目安!給料の内訳を解説
牧場スタッフの年収目安は、一般に約300万〜400万円とされています。
未経験からのスタートは月給18万〜23万円前後の牧場が中心です。賞与の有無と金額は牧場によって差が大きく、同じ月給でも年収には数十万円の開きが生じます。
項目 | 金額 |
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年収目安 | 約300万〜400万円 |
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月収換算(賞与込み) | 約25万〜33万円 |
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初任給(月給) | 約18万〜23万円 |
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手取り年収(概算) | 約240万〜320万円 |
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※年収と初任給は、牧場・畜産の求人情報などで一般に示される水準をもとにした目安。年収目安は経験者を含む全体の水準で、未経験からの入職時は下回る場合がある
※月収換算は、賞与を含む年収を12か月で割った参考値
※手取り額は額面年収の8割として算出した概算
額面の年収を手取りに直すと約240万〜320万円で、月あたりでは約20万〜27万円が目安です。
ただし、住み込みや寮・食事付きの牧場も多くあり、家賃などの生活費を抑えられるため、同じ年収でも手元に残る金額が変わります。
全産業の平均年収と比べると額面では安く見えますが、働き方によって手元に残る金額は変わることを覚えておきましょう。
ここからは、年収の水準を左右する勤務先の規模・地域・雇用形態の違いについて紹介します。
企業規模による年収の差
複数の牧場や部門を運営する規模の大きい法人では、賞与・昇給や住宅手当が制度として設けられている求人が多く、家族経営の牧場より年収が高くなりやすいとされています。
規模の大きい法人には、班のリーダーや牧場長といった役職が設けられており、昇進に応じて給与が上がる仕組みがあります。
従業員数が多く、交代で休日を取りやすい点も特徴です。
家族経営の牧場では、給与や昇給は経営者との相談で決まることが一般的です。賞与の支給がない代わりに、住み込みや食事の提供で生活費を支えている牧場もあります。
規模による年収の差は、月給よりも賞与や手当の有無から生じやすいといえます。求人票では月給だけでなく、賞与の支給実績と手当の内容を確認しましょう。
地域による年収・給与条件の違い
牧場の求人は北海道や九州など畜産が盛んな地域に集中しており、給与水準は地域の違いよりも牧場ごとの差が大きいとされています。
同じ地域でも、飼養頭数や設備、賞与の有無によって年収は変わります。そのため、地域ごとの一律の相場よりも、応募する牧場ごとの給与条件を確かめることが大切です。
地方の牧場では寮や住宅手当付きの求人が多く、家賃を抑えられる分、額面が同じでも手元に残る金額が多くなる場合があります。
寮の光熱費や食事の扱いは求人ごとに異なるため、入居の条件もあわせて確認しておくと安心です。
都市近郊の牧場や観光牧場では、自宅から通う働き方が中心です。転居を伴う就職の際は、給与額だけでなく、住居の条件や生活費を踏まえた手元に残る金額で比較しましょう。
雇用形態による給料の違い
未経験〜若手層の正社員は月給18万〜25万円前後の求人が中心で、パート・アルバイトの時給は約1,100〜1,250円が一般的な目安とされています。
区分 | 給与の目安 | 特徴 |
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正社員(未経験〜若手層) | 月給 約18万〜25万円 | 賞与の有無は牧場により異なる |
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パート・アルバイト | 時給 約1,100〜1,250円 | 搾乳や飼料給与など時間帯を区切った作業が中心 |
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※給与の目安は、牧場・畜産の求人情報などで一般に示される水準をもとにした値
厚生労働省の職業情報によると、酪農従事者の就業形態は、正規の職員・従業員と答えた人が64.1%で最も多く、パートタイマーと自営・フリーランスはそれぞれ20.5%です(複数回答)。
搾乳や飼料給与は毎日行う必要があるため、酪農家の休日を確保する目的で牧場の作業を請け負う、酪農ヘルパーという働き方もあります。
酪農ヘルパーは利用組合などに雇用され、担当する複数の牧場を回って搾乳や飼料給与を代行する仕事です。
正社員でも賞与の有無で年収が変わるため、求人票で基本給と賞与の支給実績を分けて確認しましょう。
参考:厚生労働省 job tag 酪農従事者
牧場スタッフのキャリアと年収の推移
牧場スタッフの年収は、担当できる業務が家畜の世話から繁殖管理、牧場全体の運営へと広がるにつれて上がっていくのが一般的です。
未経験で入職した時期の年収は約250万〜320万円が目安で、管理職になると約400万円を超える求人もあります。
同じ年数でも、賞与や役職手当の有無、任される業務の範囲によって年収には幅があります。
年数はあくまで目安として、担当する業務と給与条件を照らし合わせながら、役割の広がりを段階ごとに見ていきましょう。
参考:厚生労働省 job tag 酪農従事者
1〜5年目:飼料給与や搾乳など家畜の世話の基本を担う
入職から5年目ごろまでは、飼料給与や搾乳、牛舎の清掃など、家畜の世話の基本作業を一通り担当する時期です。
この時期の主な業務は次のとおりです。
- 決まった時間に飼料を与え、搾乳機などを使って衛生的に搾乳する
- 牛舎を清掃し、集めたふんを処理して堆肥をつくる
- 家畜の健康状態を確認し、防疫や消毒を行う
厚生労働省の職業情報では、酪農従事者が周囲のサポートなしで働けるようになるまでの期間を1か月超〜6か月以下と答えた人が33.3%で最も多くなっています。
この時期の給与は、月給18万〜23万円前後、年収では約250万〜320万円が目安です。
賞与のある牧場では、2年目以降に前年の勤務に応じた賞与が加わるため、同じ業務でも年収が上がりやすくなります。
6〜10年目:繁殖管理や飼料生産を任され、作業の判断を担う
6年目以降は、種付けや分娩の管理、飼料作物の栽培など、計画を立てて進める業務を任される時期です。
厚生労働省の職業情報では、酪農従事者の90.9%が親牛に適切な時期に種付けをして計画的に出産させ、同じく90.9%が飼料用の作物や牧草の栽培・貯蔵を担っています。
生育状態に合わせた飼料の調合や、子牛の哺育・出荷も含め、家畜の一生に関わる判断を担う範囲が広がります。
繁殖の成績や飼料の自給率は牧場の収益に直結するため、作業の正確さに加えて計画を立てる力が求められる時期です。
繁殖管理や機械作業まで任される経験者の給与は、月給23万〜28万円前後、年収では約320万〜400万円が目安とされています。
資格手当や役職手当が付くと、相場の上側に近づきやすくなるでしょう。
11年目以降:管理職・専門職・独立へ道が広がる
11年目以降は、牧場長や管理者として、家畜の飼養計画から設備の管理、スタッフの指導まで牧場全体の運営を担う人もいます。
厚生労働省の職業情報をもとにすると、キャリアの方向性は次のとおりです。
- 管理職
牧場長や農場長として、飼養計画の立案や収支の管理、従業員の採用・指導を担う - 専門職
家畜人工授精師などの資格を活かし、繁殖や育種改良の専門業務を担う - 独立
牧場従業員や酪農ヘルパーとして経験を積み、後継者のいない酪農家から経営資産を引き継いで就農する
牧場長や農場長などの管理職の求人では、年収約400万〜500万円以上が提示される例もあります。
役職に就く時期や昇給の幅は、牧場の規模や経営方針によって異なります。管理職をめざす方にとっては、役職と昇給の制度がある規模の大きい法人も選択肢の一つです。
参考:厚生労働省 job tag 酪農従事者
牧場スタッフが年収をアップさせる方法
牧場スタッフが年収を上げる方法は、資格の取得、繁殖や飼料生産に関わる経験の蓄積、条件の良い牧場への転職の3つです。年収への反映のされ方は、勤務先の評価制度によって異なります。
資格を取得する
牧場スタッフに関係する代表的な資格は、家畜の繁殖業務を自ら行える家畜人工授精師と、トラクターなどの運転に必要な大型特殊自動車免許・けん引免許です。
資格 | 概要 | 活かせる場面 |
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家畜人工授精師 | 家畜改良増殖法に基づく都道府県知事の免許 農林水産大臣の指定を受けた者または都道府県が行う講習会を修了し、修業試験に合格する | 繁殖管理を自ら担う場面 |
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大型特殊自動車免許 | トラクターなどの大型特殊自動車を公道で運転するための運転免許 | トラクターを運転して圃場へ向かう場面 |
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けん引免許 | トレーラーなどをけん引して運転するための運転免許 | 飼料や堆肥を積んだ作業機をトラクターでけん引する場面 |
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厚生労働省の職業情報では、家畜人工授精師の資格を取得すると乳牛の繁殖を自ら行え、大型特殊自動車免許やけん引免許は飼料生産に用いるトラクターの運転に役立つとされています。
家畜人工授精師の免許は、牛・豚・馬・めん羊・山羊の家畜の種類ごとに区分され、牛では体内受精卵移植や体外受精卵移植まで扱える区分もあります。
講習会の開催時期は、都道府県や講習会の開催者ごとに異なる点に注意が必要です。
資格が待遇にどう反映されるかは勤務先によって異なるため、資格手当の有無や金額は求人票の手当欄や面接で確認しましょう。
参考:厚生労働省 job tag 酪農従事者
農林水産省 家畜遺伝資源の管理・保護(家畜人工授精師関係)
経験・スキルを積む
給与条件に関わりやすいのは、日々の飼養作業から一歩進んで、繁殖や飼料生産まで牧場の生産性に関わる実務経験です。
厚生労働省の職業情報によると、酪農の経営には飼養管理や繁殖管理、飼料生産などの知識と技術が必要とされています。
給与条件につながる主な経験・スキルは、身につく順に次のとおりです。
- 飼養管理
飼料給与や搾乳、牛舎の衛生管理を正確に行い、家畜の体調の変化に気づく力 - 機械の操作・保守
搾乳機械やトラクターを安全に操作し、点検や修理を行う技術
- 繁殖管理
発情の見極めや種付け、分娩の補助を行い、計画的に出産させる経験
- 飼料生産
牧草や飼料作物の栽培から貯蔵までを季節に合わせて進める経験
- データ管理
個体ごとの搾乳量や繁殖記録を管理し、生産計画に活かす技術
飼養管理や機械の操作は日々の作業で身につく一方、繁殖管理や飼料生産の計画は任されて初めて経験できるものです。
繁殖や生産計画に関わる機会があれば、積極的に引き受けましょう。
参考:厚生労働省 job tag 酪農従事者
スキルを活かして条件の良い牧場へ転職する
現在の職場で昇給の見込みが小さい場合は、経験やスキルを評価してくれる牧場への転職が、年収を上げる一つの方法です。
牧場スタッフは畜種ごとに勤務先があり、搾乳や繁殖管理の経験を活かして、規模の大きい牧場の管理者候補や酪農ヘルパーとして採用される道もあります。
ただし、求人票の給与額だけでは、早朝や夕方の勤務の扱いや休日の取り方まで判断できない場合があります。
こうした条件を確認しながら転職先を選ぶには、転職エージェントの活用が効果的です。主に以下のようなサポートを受けられます。
- 求人票だけではわかりにくい勤務時間帯や休日、賞与の確認
- 経験や扱える畜種に合った求人・ポジションの紹介
- 希望年収や勤務条件の相談・企業との条件交渉
なかでも牧場・畜産の求人を扱うサービスなら、畜種や住み込みなど牧場ならではの条件を踏まえて相談できます。
たとえば、酪農や酪農ヘルパー、肉牛・養豚・養鶏の牧場・農場の求人を扱うプレックスジョブでは、会員登録をするとスカウトの受け取りや転職エージェントへの相談を利用できます。
牧場の仕事に興味のある方は、希望する給与や勤務条件に合う求人を探してみてください。


牧場スタッフについてよくある質問
牧場の仕事や働き方について、よくある質問に回答します。
参考:厚生労働省 job tag 酪農従事者
Q:牧場スタッフの仕事内容とは?
A:牧場スタッフの主な仕事は、飼料給与や搾乳、牛舎の清掃、繁殖管理など、家畜を健康に育てて畜産物を生産する作業全般です。
厚生労働省の職業情報では、酪農従事者の業務として次のような作業が挙げられています。
- 飼料給与:生育状態に合わせて飼料を調合し、決まった時間に与える
- 搾乳・出荷:搾乳機などで衛生的に搾乳し、生乳を冷却保存して出荷する
- 牛舎の管理:牛舎を清掃し、集めたふんを処理して堆肥をつくる
- 健康管理:防疫や消毒、除角や爪切りを行い、必要に応じて獣医師の診察を受けさせる
- 繁殖・哺育:適切な時期に種付けをして計画的に出産させ、生まれた子牛を哺育する
1日は早朝6時ごろの飼料給与と搾乳に始まり、夕方に再び飼料給与と搾乳を行って夜8時ごろに終わる流れが一般的です。春から秋にかけては飼料作物の生産も行います。
Q:牧場スタッフの仕事はきつい?
A:牧場スタッフの仕事は、早朝と夕方に分かれた長い作業時間と、毎日欠かせない搾乳・飼料給与による休日の取りにくさが負担になりやすい点が特徴です。
厚生労働省の職業情報では、酪農従事者の一般的な作業時間は朝6時ごろから夜8時ごろまでで、昼間は比較的時間が自由になるとされています。
屋外作業や立ち作業、歩行の頻度が高く、持久力と筋力が求められる職業です。
春から秋は飼料作物の栽培や収穫が加わる繁忙期です。休日については、酪農家の休日確保のために作業を請け負う酪農ヘルパーの制度があり、利用が進んでいます。
負担の大きさは、牧場の規模や従業員数、搾乳ロボットなど省力化機械の導入状況によって異なるため、求人ごとに勤務時間と休日の条件を確認することが大切です。
Q:牧場スタッフに将来性はある?
A:酪農従事者を含む職業の有効求人倍率は令和7年度に3.54倍で、人材を求める牧場が多い状況です。
有効求人倍率は、ハローワークで仕事を探す人1人に対して何件の求人があるかを示す数値です。同じ年度の求人賃金は月額22.8万円で、前年度より0.8万円上がっています。
農林水産省の畜産統計によると、令和7年2月1日現在の乳用牛の飼養戸数は1万1,300戸で前年より5.0%減った一方、1戸あたりの飼養頭数は114.4頭に増えています。
肉用牛も飼養戸数が3万4,000戸と6.8%減り、1戸あたりの頭数は76.3頭に増えました。
牧場の数は減りながら1戸あたりの規模は大きくなっており、厚生労働省の職業情報でも、雇用労働力の確保や省力化機械の導入で労働環境の改善が進められているとされています。
今後の需要は畜産物の価格や飼料費の動向によって変わるため、最新の求人状況もあわせて確認しましょう。
参考:農林水産省 畜産統計
農畜産業振興機構 令和7年『畜産統計』について
Q:牧場スタッフに向いている人は?
A:牧場スタッフに向いているのは、動物が好きで、天候や季節に左右される屋外の作業を毎日続けられる体力と根気がある人です。
厚生労働省の職業情報では、酪農従事者は屋外作業や立ち作業、反復作業の度合いが高く、持久力やトラブルの察知が求められる職業とされています。
仕事内容と照らし合わせると、具体的には次のような人が向いているといえるでしょう。
- 家畜の様子を毎日観察し、食欲や動きのわずかな変化に気づける人
- 早朝や夕方の作業、季節ごとの飼料生産など、決まった作業を根気よく続けられる人
- 搾乳機やトラクターなどの機械を扱い、点検や修理にも関心を持てる人
- 屋外での立ち作業や歩行が多い仕事に対応できる体力がある人
Q:牧場スタッフは未経験でも挑戦できる?
A:牧場スタッフは、学歴や資格がなくても未経験から挑戦できる仕事です。
厚生労働省の職業情報では、酪農従事者として働く人のうち、入職前の実務経験は特に必要ないと答えた人が76.9%、入職前の訓練期間も特に必要ないと答えた人が69.2%です。
学歴は高卒が43.6%、大卒が41.0%です。入職の方法としては、農業大学校や研修施設で基礎を学んでから酪農家のもとで実習する方法や、酪農ヘルパーとして経験を積む方法があります。
家畜人工授精師などの資格は入職後にも取得できます。運転免許の要否や未経験者の受け入れは牧場によって異なるため、求人の応募条件に未経験可と書かれているか、入社後の研修があるかを確認しましょう。
まとめ
牧場スタッフの年収は約300万〜400万円が目安であり、経験やスキルの向上に伴って昇給が見込める職場もあります。
寮費補助や食事付きなどの待遇が充実している牧場も多く、生活費を抑えて手元にお金を残しやすい点も特徴です。
継続的な年収アップを図るには、日々の飼養作業から繁殖管理へと業務の幅を広げ、実績を評価してくれる職場選びを大切にしましょう。
自身の希望に合う牧場を見つけて転職活動を有利に進めるためにも、まずは転職支援サービスへの登録がおすすめです。
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