医薬品配送ドライバーの仕事内容とは?
医薬品配送ドライバーは、医薬品卸売会社の営業所や物流センターから、病院や調剤薬局などへ医療用医薬品を届ける仕事です。
決まったエリアの納品先を順番に回るルート配送が中心で、軽バンや小型トラックを使う求人が多く見られます。
主な勤務先と働き方は、次のとおりです。
- 医薬品卸の配送部門や配送子会社で働く正社員・契約社員
- 卸から配送を受託する運送会社のドライバー
- 運送会社と契約し、個人事業主として働く業務委託
- 午前便などを担当するパート
運転のほかにも、1日を通して次のような作業を担当します。
- 出発前に伝票と商品の品名・数量を照合する
- 納品先ごとに仕分けて積み込む
- 冷蔵が必要な医薬品を保冷箱や保冷剤で温度管理する
- 納品先で担当者の立ち会いのもと検品を受け、受領サインをもらう
- 返品や空き箱を回収し、営業所に戻って日報を記入する
医薬品配送ドライバーの1日の流れ
時間 | 主な業務(日勤・1日2便制の一例) |
|---|
7:30 | 出勤、点呼、アルコールチェック、車両点検 |
|---|
7:45 | 伝票と商品の照合、納品先ごとの仕分けと積み込み |
|---|
8:30 | 1便目に出発し、病院・調剤薬局などへ納品 |
|---|
11:30 | 営業所へ戻り、受領書の提出と2便目の積み込み |
|---|
12:15 | 休憩 |
|---|
13:00 | 2便目に出発し、午後の納品先を回る |
|---|
15:30 | 営業所へ戻り、返品・回収品の引き渡し |
|---|
16:00 | 日報の記入、車両の清掃、翌日の予定確認、終業点呼 |
|---|
※このスケジュールは一例です。
便数や出発時刻は、勤務先と担当エリアによって大きく変わります。
午前に納品が集中する病院向けのコースや、休日・夜間の急ぎの依頼に応じる当番を含む勤務もあるため、きついと感じる場面は担当によって一様ではありません。
医薬品配送ドライバーがきついといわれる理由5選
医薬品配送ドライバーの仕事がきつい、やめとけといわれるのは、重い荷物を運ぶからだけではありません。
時間や確認作業の正確さが1日を通して求められ、それが積み重なって負担になります。
勤務先を問わず、きついと感じやすい理由は次の5つです。
理由1:納品時間に合わせて動くため時間に追われやすい
医薬品配送ドライバーがきついと感じやすい場面として、まず挙がるのが時間厳守のプレッシャーです。
病院や調剤薬局は診療や調剤のスケジュールに合わせて医薬品を使うため、指定された時間帯までに届けることが求められます。
1便で多くの納品先を回るコースでは、1か所の確認が長引くだけで、その後の予定がずれていきます。
焦って運転すれば事故の危険が高まるため、時間を守る意識と安全運転の両立が欠かせません。
1便あたりの件数が多いコースほど、時間に追われるきつさは大きくなります。
遅れそうなときに営業所が調整してくれる職場か、ドライバーが一人で抱え込む職場かによっても、感じ方は大きく違うでしょう。
理由2:品名や数量の確認にミスが許されず緊張が続く
医薬品配送では、誤配や数量の間違いが患者の治療に影響するおそれがあるため、確認作業のミスが許されません。
積み込みの際には伝票と商品を一つずつ照合し、納品先でも担当者と一緒に品名や数量を確かめます。
名前やパッケージがよく似た医薬品も多く、規格違いの取り違えにも注意が必要です。
こうした確認を毎日、数十件の納品先で繰り返すため、慣れてからも気を抜けません。
小さな箱を1つ取り違えただけでも回収や再配送が必要になり、運転よりも確認作業による精神的な疲れをきついと感じる人もいます。
一方で、出荷前に倉庫側で検品を済ませ、ドライバーはバーコードで照合するだけの勤務先もあります。確認の仕組みが整っているかどうかで、負担の重さは大きく変わるのです。
理由3:温度や取り扱いに特別な管理が必要な医薬品に気を配る
医薬品の中には、温度や取り扱いに特別な管理が求められるものがあります。代表的なのは、次のような医薬品です。
- 冷所で保管する必要がある注射薬やワクチン
- 麻薬や向精神薬
- 毒薬や劇薬
医薬品の卸売販売業者などには、輸送中も表示された保管条件を維持することや、温度の逸脱・破損を手順に沿って報告することが求められています。
定められた納品先以外へ納品しないことも、守るべきルールの一つです。
保冷箱の準備や車内に置く時間への注意など、一般の荷物にはない手間が増える点も、医薬品配送ならではのきつさです。
夏場の車内のように、季節による温度変化にも気を配らなければなりません。
どこまでドライバーが扱うかは勤務先によって異なり、研修で手順を学べる職場なら迷う場面は減っていくでしょう。
参考:厚生労働省 医薬品の適正流通(GDP)ガイドライン
理由4:輸液などの重い箱と乗り降りの繰り返しで体が疲れる
医薬品は小さくて軽いという印象を持たれがちですが、実際には体力的にきついと感じる場面があります。
点滴に使う輸液や透析液は液体のため重く、箱単位で何度も運ぶと腕や腰への負担は小さくありません。
加えて、1日に何十回も車を乗り降りし、駐車場所から納品口までを歩いて往復します。雨の日や階段のある建物では、負担がさらに増すでしょう。
重い荷物の割合は、担当コースによって異なります。
輸液を多く扱う病院中心のコースと、小箱が中心の調剤薬局コースでは、体の疲れ方がまったく違うのです。台車を使える納品先が多いかどうかも、体への負担を左右します。
理由5:急ぎの追加配送で予定が崩れることがある
医薬品配送には、決まった時間に回る定期便のほかに、急に必要になった医薬品を届ける急ぎの配送があります。
依頼が入れば、予定していたルートの途中で営業所に戻ったり、別の納品先へ向かったりしなければなりません。
定期便の時間を守りながら追加の依頼にも対応するため、1日の段取りが組みにくく、終業時刻が読みにくい点もきついところです。
勤務先によっては休日や夜間の当番があり、呼び出しに備えて待機する日もあるでしょう。
急ぎの配送を専任のドライバーが受け持つ職場もあります。どこまで担当するかによって負担の大きさが変わる点は、知っておきたいポイントです。
医薬品配送ドライバーを辞めたい理由は?小型・軽貨物ドライバー経験者の本音を調査
ここでは、医薬品配送と同じく軽バンや小型車を運転する小型・軽貨物ドライバーを前職とし、プレックスジョブに登録した方に、転職を考えた理由を伺いました。

転職理由(大分類) | 小型・軽貨物ドライバー(%) | 全職種平均(%) |
|---|
労働条件 | 64.0 | 52.0 |
|---|
雇用・将来性 | 32.6 | 30.5 |
|---|
身体・健康 | 22.7 | 20.0 |
|---|
キャリアアップ | 19.3 | 26.2 |
|---|
生活環境の変化 | 13.2 | 16.0 |
|---|
職場環境 | 12.5 | 19.5 |
|---|
定年・再就職 | 2.7 | 3.7 |
|---|
※1人最大2つまでの回答を集計しているため、合計は100%を超えます。その他・不明の回答は除外しました。
小型・軽貨物ドライバーの転職理由で目立つのは、労働条件を挙げる人の多さです。
全職種平均でも最も多い理由ですが、小型・軽貨物ドライバーでは回答者の半数を大きく上回りました。雇用・将来性と身体・健康は、全職種平均とほぼ同程度の水準です。
反対に、キャリアアップや職場環境を理由に挙げる人は全職種平均より少なくなっています。
人間関係や別の仕事への興味よりも、働く条件のきつさが転職のきっかけになりやすい傾向があるといえるでしょう。
条件面の不満は、勤務先や雇用形態を変えることで改善できる余地があります。
医薬品配送の仕事を検討する際も、給与の仕組みや休日を事前に確かめておくことが大切です。上位3つの理由について、詳しく解説します。
1位:労働条件
小型・軽貨物ドライバーの転職理由で最も多いのが、給与や休日などの労働条件です。労働条件の内訳は、次のとおりでした。
中分類 | 労働条件を挙げた人に占める割合(%) | 回答者全体に占める割合(%) | 全職種平均・回答者全体(%) |
|---|
給与・年収への不満 | 69.1 | 44.2 | 32.7 |
|---|
残業・労働時間の多さ | 25.4 | 16.2 | 14.0 |
|---|
休日・休暇の少なさ | 15.6 | 10.0 | 8.0 |
|---|
夜勤・シフトへの負担 | 5.5 | 3.5 | 4.3 |
|---|
労働条件を挙げた人の約7割が、給与・年収への不満を理由にしていました。回答者全体で見ても、全職種平均より高い水準です。
- 勤務時間が長いわりに給与と見合わなかったので、転職を検討しました(30代・小型・軽貨物ドライバー)
- 仕事自体に問題はなかったが、家族のために、定期的な休日がほしいです(50代・小型・軽貨物ドライバー)
※求職者の回答を要約しています。
声からは、仕事のきつさに対して給与が見合わないと感じたことや、休みの取りにくさが転職のきっかけになっている様子がうかがえます。
給与体系や休日の決まり方は勤務先によって異なるため、労働条件は職場を変えることで改善できる余地が大きい転職理由です。
ただし、配送の仕事全体の賃金水準は大きく変えにくい面もあります。収入を重視するなら、夜間を含む勤務や大きな車両を扱う仕事も比べてみるとよいでしょう。
2位:雇用・将来性
2番目に多いのが、雇用形態や将来への不安です。雇用・将来性の内訳は、次のとおりでした。
中分類 | 雇用・将来性を挙げた人に占める割合(%) | 回答者全体に占める割合(%) | 全職種平均・回答者全体(%) |
|---|
雇用形態への不満 | 45.3 | 14.7 | 9.0 |
|---|
将来のキャリアへの不安 | 41.8 | 13.6 | 16.6 |
|---|
会社の経営不安・倒産リスク | 15.6 | 5.1 | 5.8 |
|---|
なかでも雇用形態への不満は、回答者全体で見ても全職種平均を上回る点が特徴です。
- 将来に不安があり、労働環境も悪かった(50代・小型・軽貨物ドライバー)
- 長く続けられる会社で働きたかった(30代・小型・軽貨物ドライバー)
※求職者の回答を要約しています。
軽貨物の配送には、正社員だけでなく業務委託の求人もあります。働き方によって、収入の安定性や受けられる保障は変わるのです。
雇用形態は転職で変えやすい条件で、正社員の求人を選ぶ、業務委託から雇用契約へ移るといった選択で不安を減らせる場合があります。
3位:身体・健康
3番目は、体力面や健康面の理由です。身体・健康の内訳は、次のとおりでした。
中分類 | 身体・健康を挙げた人に占める割合(%) | 回答者全体に占める割合(%) | 全職種平均・回答者全体(%) |
|---|
体力的なきつさ・疲労 | 69.0 | 15.6 | 12.6 |
|---|
怪我・健康上の不安 | 19.2 | 4.3 | 5.0 |
|---|
年齢的な体力の限界 | 14.5 | 3.3 | 2.9 |
|---|
身体・健康を理由にした人の約7割が、体力的なきつさや疲労を挙げていました。
- 荷積み荷降ろしが体力的に厳しくなってきた(50代・小型・軽貨物ドライバー)
- 前職では時間に追われ、精神的に疲れた(50代・小型・軽貨物ドライバー)
※求職者の回答を要約しています。
体のきつさに加え、時間に追われ続ける精神的なきつさを挙げる声もあります。
荷物の重さや件数は担当コースによって変わるため、職場選びで負担を軽くできる部分もあるでしょう。
ただし、体を動かす仕事である点は変わりません。体力に不安がある場合は、件数の少ないコースや短時間勤務も検討してみてください。
医薬品配送ドライバーのきつさは働き方で変わる?楽といわれる仕事の特徴
医薬品配送ドライバーの仕事がきついかどうかは、雇用形態や担当コースによって変わります。代表的な働き方の違いを整理すると、次のとおりです。
医薬品卸・配送会社の正社員(日勤)
- きつい点:担当件数が多いコースや、急ぎの配送・休日当番がある
- 負担が軽い点:給与や休日が就業規則で決まり、研修を受けてから独り立ちできる
- 向いている人:安定した雇用で長く働きたい人
軽貨物の業務委託(個人事業主)
- きつい点:車両費や燃料費を自己負担する契約もあり、休めば収入が減る
- 負担が軽い点:稼働日や案件を相談しやすく、件数を増やせば収入を伸ばせる場合がある
- 向いている人:働く量を自分で調整して稼ぎたい人
パート・短時間勤務(午前便のみなど)
- きつい点:収入はフルタイムより少なく、短時間でも仕分けや検品を任されることがある
- 負担が軽い点:拘束時間が短く、体力面や家庭との両立の負担を抑えやすい
- 向いている人:家庭や体力に合わせて短時間で働きたい人
夜間・休日の急ぎの配送を含む勤務
- きつい点:生活リズムが不規則になりやすく、呼び出しに備えた待機がある
- 負担が軽い点:渋滞が少なく、手当が付く場合は収入を上げやすい
- 向いている人:夜間の勤務に抵抗がなく収入を重視したい人
プレックスジョブに掲載された、小型トラック・普通免許で運転できるドライバーの正社員求人(医薬品配送に限りません)の募集条件は次のとおりです。
区分 | 年間休日(中央値) | 夜勤ありの割合 | 提示年収(中央値) |
|---|
小型トラック・普通免許のドライバー求人 | 110日 | 6.5% | 369.0万円 |
|---|
うち日勤のみの求人 | 110日 | ― | 367.5万円 |
|---|
うち夜勤を含む求人 | 107日 | ― | 403.0万円 |
|---|
全職種の求人 | 116日 | 15.3% | 415.7万円 |
|---|
※求人票の記載に基づく代表値です。実際の給与や勤務実態とは異なる場合があります。
小型車を使う配送の求人は夜勤を含むものが少なく、日中に働ける仕事を探しやすいといえます。
一方で、年間休日と提示年収は全職種の求人よりやや低めです。
夜勤を含む求人は提示年収が高い代わりに休日がやや少なく、日中の働きやすさと収入のどちらを優先するかで選ぶ求人が変わります。
医薬品配送の中で楽といわれやすいのは、次の条件がそろった仕事です。
- 1日の便数が少ない
- 重い荷物が少ない
- 急ぎの配送や休日当番を担当しない
ただし、こうした仕事はきつさが少ない分、手当が付きにくく、収入が伸びにくい場合もあります。減らしたい負担と、引き換えに受け入れられる条件を整理してから比べましょう。
関連記事:ルート配送は楽な仕事という噂はホント?仕事内容や勤務体系を詳しく解説します!
それでも医薬品配送ドライバーを選ぶメリット・やりがい
きつい面がある一方で、医薬品配送には日中中心の働きやすさや、医療を支える仕事ならではのやりがいがあります。主なメリットは次の3つです。
メリット1:決まったルートを日中に回るため生活リズムを整えやすい
医薬品配送は、病院や調剤薬局が開いている日中の配送が中心です。決まった納品先を順番に回るため、1日の流れが安定しやすく、生活リズムを整えやすいでしょう。
道や納品先ごとの受け取り方を覚えるほど段取りがよくなり、終業時刻の見通しも立てやすくなります。
日曜・祝日を休みとする求人も見られるため、家庭やプライベートとの両立を重視する人に向いている仕事です。
関連記事:ルート配送の仕事は楽しい!ルート配送のメリットとデメリットを詳しく紹介!
メリット2:医療を支える実感と納品先との信頼関係を得られる
届けた医薬品は、その日のうちに患者の治療に使われることもあります。医療を物流の面から支えている実感は、医薬品配送ならではのやりがいです。
急ぎの依頼に間に合わせたときに、納品先から感謝されることもあります。
同じ納品先に通うため、薬剤師や看護師と顔なじみになりやすいのも特徴です。丁寧な受け渡しを続けるうちに信頼関係が生まれ、仕事がしやすくなっていきます。
メリット3:普通免許から始められ、正確さを強みとして磨ける
軽バンなどを使う医薬品配送は、普通免許で応募できる求人が中心です。AT限定でも応募できる募集があり、ドライバー未経験から挑戦しやすい仕事といえます。
確認を省略しない習慣や時間を守る段取り力は、ほかの配送や倉庫の仕事でも評価されやすい力です。
経験を積んだ後は、新人の指導役や運行管理者など、ドライバーを管理する立場を目指す道もあります。
医薬品配送ドライバーに向いている人の特徴
医薬品配送に向いているのは、確認作業や時間管理をきついと感じにくい人です。主な特徴として、次の3つが挙げられます。
確認作業を手順どおりに続けられる人
品名や数量の照合を毎回同じ手順で丁寧に行える人は、医薬品配送で信頼されます。確認ミスへの緊張は、この仕事のきついところです。
指差し確認など自分なりの型を作って淡々と続けられる人ほど、負担を感じにくくなるでしょう。
時間を守りながら落ち着いて動ける人
納品時間の指定や急ぎの追加配送がある仕事なので、予定が崩れても慌てずに優先順位を組み直せる人に向いています。
遅れそうなときに早めに連絡できる人は、時間のプレッシャーを抱え込みにくいはずです。
決まった相手と丁寧なやり取りを続けられる人
同じ納品先の担当者と毎日のように顔を合わせるのが、医薬品配送の特徴です。あいさつや受け渡しを丁寧に続けられる人は信頼関係を築きやすく、やりがいも感じやすくなります。
医薬品配送ドライバーに向いていない人の特徴
次のような特徴がある人は、医薬品配送の仕事をきついと感じやすい傾向があります。ただし、勤務先や担当業務を選べば負担を減らせることもあるでしょう。
細かい確認作業を負担に感じる人
医薬品配送では、どの職場でも品名や数量の確認が欠かせません。運転のスピードを重視したい人には、きついと感じやすい仕事です。
挑戦したい場合は、出荷前に倉庫側で検品を済ませる体制の勤務先を選ぶと、ドライバーの確認作業が少なくなります。
毎日同じ作業の繰り返しが苦手な人
決まったルートを回るため、変化の少ない毎日に退屈を感じる人もいます。
いろいろな場所へ行きたい人には、日によって行き先が変わるスポット便など、ほかの配送の仕事のほうが合う場合があるでしょう。
腰や体力に不安があり重い荷物を避けたい人
輸液などの重い箱を扱うコースでは、腰や腕への負担が避けられません。体力面に不安がある場合は、次のような働き方を選ぶと負担を抑えやすくなります。
- 調剤薬局が中心で小箱の多いコース
- 台車を使える納品先が多いコース
- 午前便のみの短時間勤務
きつくない医薬品配送ドライバーの職場を選ぶポイント
きつい職場を避けるには、担当業務や雇用条件の見極めが欠かせません。求人を比べるときは、次の5つのポイントを確認しましょう。
ポイント1:配送件数と荷物の重さを確認する
体力面と時間面のきつさを大きく左右するのが、1日にこなす配送の量と荷物の重さです。
求人票の仕事内容欄に、便数や1日の件数が書かれているかを確認しましょう。記載がない場合は、面接で次の点を質問すると実際の負担をイメージしやすくなります。
- 1便あたりの件数
- 輸液などの重い荷物を扱う頻度
- 台車を使える納品先の多さ
ポイント2:拘束時間と当番の有無を確認する
急ぎの配送をだれが担当するか、休日や夜間の当番があるかは、終業時刻や休みの取りやすさに直結します。面接では、次の点を具体的に確認しておきましょう。
- 当番の頻度
- 当番の日の待機場所
- 呼び出しがあったときの手当
トラックなどの運転者として雇われて働く場合、拘束時間(始業から終業までの時間)などには改善基準告示による基準があります。主な基準は次のとおりです。
項目 | 基準 |
|---|
1日の拘束時間 | 原則13時間以内(最大15時間) |
|---|
1か月の拘束時間 | 原則284時間以内 |
|---|
1年の拘束時間 | 原則3,300時間以内 |
|---|
1日の休息期間 | 継続11時間以上を基本とし、9時間を下回らない |
|---|
個人事業主として働く場合も、国土交通省の基準によって実質的に同じ水準を守ることが求められます。面接では、繁忙期を含めた実際の出退勤時刻を確認しておくと安心です。
参考:厚生労働省 自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(改善基準告示)
国土交通省 近畿運輸局 トラック運転者の改善基準告示 解説
ポイント3:給与の内訳と雇用形態を確認する
求人票の月給や年収だけで判断せず、給与の内訳を確認することが大切です。応募前や面接で、次の項目を確かめておきましょう。
- 基本給と手当の内訳
- 残業代の扱い(固定残業代が含まれる場合はその時間数)
- 賞与の有無
業務委託の場合は、車両のリース料や燃料費を自分で負担するかどうかで、手元に残る金額が大きく変わります。
契約前に経費の負担範囲と休んだときの扱いを確かめておくと、安心して働き始められるでしょう。
ポイント4:研修期間と確認作業の体制を確認する
医薬品の取り扱いに慣れるまでの不安を減らすには、研修の内容と期間が重要です。
ルート配送の仕事では、先輩に同乗して道順や納品先での対応を学ぶ期間が、OJTを含めて1か月から3か月程度設けられるのが一般的とされています。
面接では、独り立ちまでの期間に加えて、次の点も確認しましょう。
- 出荷前の検品をだれが行うか
- バーコードなどで照合できる仕組みがあるか
- 温度の異常や破損に気づいたときの連絡手順
確認の仕組みが整った職場ほど、ドライバー一人にかかる責任は軽くなります。
参考:厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)ルート配送ドライバー
ポイント5:求人票でわからない実態は転職エージェントで確かめる
求人票に給与や勤務時間が書かれていても、日々の具体的な働き方までは把握しにくい傾向があります。
特に仕事の負担に大きく関わる次の情報は、求人票の記載だけでは判断が難しい項目です。
- 実際の残業時間や急ぎの配送の頻度
- 職場の雰囲気
- ドライバーが長く続いているかどうか
職場の詳しい状況について、採用への影響が気になり、応募先へ直接は尋ねにくいと感じる人もいるでしょう。
そのため、求人票だけでは把握しにくい職場の内情を知るには、転職エージェントの活用がおすすめです。
求人ごとの働き方を比べながら、面接で確かめたい項目を事前に確認できます。
また、転職エージェントによって、特徴は異なります。選ぶときは、次の点に注目するとよいでしょう。
- 得意とする職種や業界
- 求人情報の詳しさ
- 相談できるサポートの内容
医薬品配送ドライバーを目指すなら、ドライバーの求人に特化した転職エージェントを選ぶのが適しています。
たとえばプレックスジョブは、ドライバーなどエッセンシャルワーカーの転職支援に特化したサービスです。
ドライバーの求人を数多く扱っており、独自に取材した詳しい求人情報を掲載しています。

職場を変えたい配送ドライバーはもちろん、医薬品配送が自分に合うか迷っている人も、まずは気軽にご相談ください。

関連記事:配送ドライバー転職におすすめの求人サービス5選!種類・特徴・選び方のポイントを解説
医薬品配送ドライバーについてよくある質問
医薬品配送ドライバーを目指す人から寄せられやすい質問に回答します。
Q:医薬品配送ドライバーは未経験からでもできる?
A:未経験から応募できる求人は多くあります。軽バンやワンボックス車を使う配送は、普通免許で応募できる募集が中心です。
ただし、免許を取得した時期や種類によって、運転できる車両の大きさが異なります。
免許の種類 | 車両総重量 | 最大積載量 |
|---|
普通免許(2017年3月12日以降に取得) | 3.5トン未満 | 2トン未満 |
|---|
普通免許(2017年3月11日以前に取得) | 5トン未満 | 3トン未満 |
|---|
準中型免許 | 7.5トン未満 | 4.5トン未満 |
|---|
小型トラックでも車両によっては準中型免許が必要になるため、求人の使用車両を確認しましょう。医薬品の知識を応募条件としない求人も多く見られます。
参考:大阪府警察 中型自動車、中型免許について
鳥取県警察 準中型免許の新設
Q:女性でも医薬品配送ドライバーとして働ける?
A:働けます。普通免許で運転できる車両が中心で、ルート配送の分野では女性ドライバーも増えているのが実情です。
気になりやすいのは重い荷物ですが、小箱の多いコースや台車を使える納品先が多いコースを選べば体力的なきつさを抑えられます。
家庭と両立したい場合は、午前便のみの短時間勤務を探すのも一つの方法です。
Q:40代・50代から医薬品配送ドライバーを始めても大丈夫?
A:40代・50代から始めることは十分可能です。運転免許があれば応募できる求人が多く、年齢よりも安全運転と体力の維持が大切になります。
体力的にきついと感じそうな場合は、件数の少ないコースや重い荷物の少ないコースを選ぶと続けやすいでしょう。
なお、軽貨物の運送事業者に対する安全対策が2025年4月から強化され、事業者には、65歳以上の運転者や初めて運転者になる人などに、特別な指導と適性診断(初任者は未受診の場合)を受けさせることが求められるようになりました。
業務委託で始める場合は、こうした手続きも確認しておきましょう。
参考:国土交通省 貨物軽自動車運送事業における安全対策を強化するための制度改正について
Q:医薬品配送ドライバーに将来性はある?
A:医療機関や薬局への配送はなくならない仕事で、一定の需要が見込まれます。
厚生労働省の職業分類でルート配送員などにあたる仕事の有効求人倍率(令和7年度、全国、ハローワーク求人)は1.68倍です。
求職者1人に対して1件を超える求人がある状況といえるでしょう。
また、物流2024年問題を受けて、厚生労働省は医薬品業界に向けて、配送にかかる時間が延びることを見込んだ早めの発注や、納品ルールの緩和といった対応策の案を示しています。
1日に何度も配送する慣行が見直されれば、ドライバーの働き方も変わっていく可能性があるでしょう。
参考:厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)ルート配送ドライバー
厚生労働省 物流2024年問題の医薬品業界への影響と考えられる対応について
Q:医薬品配送ドライバーの給料は安い?
A:一概に安いとはいえません。近い職業であるルート配送ドライバー(厚生労働省の職業分類でルート配送員など)の主な統計は、次のとおりです。
項目 | 数値 |
|---|
年収 | 406.5万円 |
|---|
月の労働時間 | 163時間 |
|---|
求人賃金(月額) | 24万円 |
|---|
医薬品配送の給与は、雇用形態や手当の有無によって変わります。求人ごとに給与の内訳を確認して比較しましょう。
参考:厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)ルート配送ドライバー
関連記事:ルート配送ドライバーの給料/平均年収が知りたい!月給やボーナスは相場でどのくらい?
まとめ
医薬品配送ドライバーがきつい、やめとけと語られる背景には、時間に追われる焦りや重い荷物を運ぶ体力面の負担が関係しています。
実際の働きやすさは、配送件数や取り扱う医薬品の種類、職場のサポート体制によって大きく変わるものです。
ご自身の体力や生活スタイルに合った求人を選定すれば、普通免許を活かして長期的に活躍できます。
医薬品配送ドライバーで理想の労働条件を叶えるためにも、まずは転職エージェントへの登録がおすすめです。
医薬品の配送業務に関心がある方はもちろん、ドライバー職に興味のある方も、非公開求人の提案から内定まで完全サポートを実施しているプレックスジョブへお気軽にご相談ください。