ハイヤー運転手のきつい現実とは?125名に聞いたやめた理由を紹介
  • 仕事・職場を知る
  • 2026/05/26

ハイヤー運転手のきつい現実とは?125名に聞いたやめた理由を紹介

ハイヤー運転手とは、完全予約制で企業役員やVIPを送迎するタクシー業界特有の仕事です。

固定給ベースのため収入が安定しており、客層の良さや待機時間の自由度といったメリットがあります。

しかし、実際の転職を検討するにあたり、顧客のスケジュールに依存する拘束時間の長さや、未経験からの働きやすさといった実態までは分かりにくいものです。

そこで本記事では、ハイヤー運転手のスケジュールを踏まえて、きつさやタクシーとの違いを解説します。

自分に合った働き方かどうかを確かめるための参考にしてください。

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ハイヤー運転手とはどんな仕事?

ハイヤー運転手とは、完全予約制で企業役員・VIPを送迎する仕事です。

タクシーとは異なり流し営業はなく、担当顧客のスケジュールに合わせて動きます。

以下は、役員送迎を担当する乗務員のある1日の例です。

時間

仕事内容

8:00

出社・車両点検

8:30

始業前点呼

9:00

ご自宅にお迎え

10:00

打合せ

12:00

昼休み

15:00

午後の乗務

17:00

帰庫

17:30

終業点呼

18:00

車両洗車・退社

引用元:日本交通株式会-乗務員の1日

お客様を目的地まで送り、戻ってくるまでの時間は車で待機となります。

待機時間は次の目的地までの交通情報を確認したり、読書をしたりと自由に過ごすことも可能です。

関連記事:ハイヤー運転手とは?どうやったらなれるの?働き方や仕事内容を徹底調査!

ハイヤー運転手がきついと言われる理由3選

タクシー運転手

ハイヤー運転手の仕事がきついと言われる理由は、大きく3つあります。

  • 拘束時間が長く生活リズムが乱れやすい
  • VIP・役員対応の精神的プレッシャーが続く
  • 待機時間が長く自分のペースで動けない

当社プレックスジョブでは、ハイヤー運転手125名に辞めた理由と、仕事できついと感じた理由について調査しました。

実際の声とともに、それぞれの内容を解説していきます。

拘束時間が長く生活リズムが乱れやすい

ハイヤー運転手の仕事は顧客のスケジュールに依存するため、長時間拘束になりやすいです。

例えば、顧客のスケジュールが以下の場合、ハイヤー運転手の勤務時間を見てみましょう。

時間

顧客のスケジュール

ハイヤーのスケジュール

6:30

自宅で出発準備

出勤:点呼・車両点検・洗車

7:30

自宅から会社へ移動

顧客宅へ迎車
会社まで送迎

8:30~11:30

出社・社内で会議

近隣で待機

12:00

昼食

顧客の予定を確認しながら時間を見て昼食

13:00

A社へ移動

目的地へ送迎

14:00~16:00

商談

A社付近で待機

16:30

B社へ移動

目的地へ送迎

17:00~18:30

会議・業務

B社付近で待機

18:30

会食へ移動

目的地へ送迎

19:00~20:30

会食

会場近くで待機

20:30

会食終了

顧客を迎えに行く

21:30

帰宅

顧客宅へ送迎

22:00~22:30

帰庫、給油、洗車、日報作成後退勤


このスケジュールでは、拘束時間は約16時間です。

待機時間も拘束時間に含まれるため、運転そのものの負担は少ない一方で、家族との時間をたっぷり取りたい方などには、きつい働き方といえます。

▼ハイヤー運転手の声
ハイヤー業務は日勤扱いとなってはいますが、実際には1日12時間以上の長時間労働が当たり前になっていました。日によっては隔日勤務と同じくらいの拘束時間になることもあり、かなりハードな環境でした。

▼ハイヤー運転手の声
現在はハイヤーの運転手をしていますが、役員の方のスケジュールに合わせるため生活リズムがバラバラで、夜勤も体に堪えます。これからは安定した大手企業で、自分のペースを大切にしながら働きたいです。

ハイヤー運転手は、求人票に記載された所定労働時間を額面通りに受け取るのは危険です。入社前に実際の帰庫時間・残業実績を確認することが重要といえます。

関連記事:ハイヤー・タクシー運転者の改善基準告示

待機時間が長く自分のペースで動けない

ハイヤー運転手は顧客のスケジュールによって待機時間が発生します。

待機時間中は読書をするなど、自由に過ごして問題ありません。しかし、いつでも動ける状態を維持する必要があるため、完全な休息にはなりにくい点があります。

例えば、以下のスケジュールでは拘束時間約16時間のうち、実に半分の8時間が待機時間という計算になります。

時間

顧客のスケジュール

ハイヤーのスケジュール

6:30

自宅で出発準備

出勤:点呼・車両点検・洗車

7:30

自宅から会社へ移動

顧客宅へ迎車

会社まで送迎

8:30~11:30

出社・社内で会議

近隣で待機

12:00

昼食

顧客の予定を確認しながら時間を見て昼食

13:00

A社へ移動

目的地へ送迎

14:00~16:00

商談

A社付近で待機

16:30

B社へ移動

目的地へ送迎

17:00~18:30

会議・業務

B社付近で待機

18:30

会食へ移動

目的地へ送迎

19:00~20:30

会食

会場近くで待機

20:30

会食終了

顧客を迎えに行く

21:30

帰宅

顧客宅へ送迎

22:00~22:30

帰庫、給油、洗車、日報作成後退勤


この待機時間がつらい方からは、こうした声が上がっています。

▼ハイヤー運転手の声
ハイヤードライバーをしていますが、とにかく待機時間が長くて大変です。

対して、タクシーからハイヤー運転手に転職した方からは、こんな声も見られました。

▼ハイヤー運転手の声
タクシー乗務員を経験した後、現在はハイヤー乗務員として働いています。以前のタクシー業務は歩合給で月30万円ほど稼げましたが、体力的な負担が大きく客層への対応も大変でした。今のハイヤーの仕事は早起きが必要ですが、待機時間に仮眠が取れるなど体力的にはタクシー時代よりも楽に感じています。

こうした働き方の特性から、動き続けることで稼ぐスタイルに慣れている方には合わない可能性があります。

待機時間をどう捉えられるかが、ハイヤーを長く続けるうえでの分岐点となります。

VIP・役員対応の精神的プレッシャーが続く

ハイヤー運転手の顧客はVIP・役員のため、精神的プレッシャーが続く仕事です。

背景には、ドアの開閉タイミング・車内温度・待機中の姿勢・情報の守秘義務といった、タクシーにはない水準のホスピタリティが求められるという特徴があります。

外資系企業や外国人VIPの送迎では、英会話スキルが必要になる企業もあります。

▼ハイヤー運転手の声
拘束時間が長く、精神的にも体力的にも限界を感じて転職を決意しました。専属運転手として毎日同じお客様を対応することに疲れを感じており、60歳を過ぎてこの働き方を続けるのは厳しいのが現状です。

▼ハイヤー運転手の声
客層によって労働環境が大きく左右されるため、精神的な負担を強く感じています。日々の業務で気疲れする場面が多く、環境を見直したいと思うようになりました。

客層が固定されることのメリットと、特定のVIPと毎日向き合う緊張感は表裏の関係にあります。

精神的なタフさと守秘義務の徹底が、継続的に求められる点を認識しておきましょう。

ハイヤー運転手125名に聞いた!やめとけと言う理由ランキング

ハイヤー運転手が辞めた理由

ハイヤーを辞めた人が何に不満を持っていたかを事前に知ることで、転職後のミスマッチを防ぎやすくなります。

プレックスジョブが調査したハイヤー運転手125名の離職理由を集計した結果は以下の通りになりました。

退職理由

件数

割合

労働条件

45

36%

雇用・将来性

27

21.6%

職場環境

15

12%

キャリアアップ

13

10.4%

身体・健康

12

9.6%

生活環境の変化

12

9.6%

定年・再就職

1

0.8%


それぞれの背景について、説明します。

第1位:労働条件への不満

ハイヤー運転手をやめた理由1位は、労働条件による不満でした。

2024年4月施行の時間外労働上限規制(2024年問題)により残業が制限され、残業依存で収入を維持していたハイヤー運転手の収入が減少した事例が複数あります。

ハイヤー運転手の方からは、こうした声が寄せられています。

2024年問題の影響で残業規制が入り、収入がかなり減ってしまいました。生活が厳しくなったので、転職を考えています。

会社の都合で深夜残業ができなくなり、月収が5万円ほど減ってしまいました。年収に換算すると50〜60万円の減収になる見込みです。休日出勤を増やしても希望の収入には届かず、今の状況には正直不満を感じています。

ハイヤーは固定給で安定している一方、拘束時間の長さが収入の基盤となっている構造となる会社も多くあります。

入社前に時間外規制後の実収入を確認することが重要です。

第2位「雇用・将来性」への不安

ハイヤー運転手をやめた理由2位は、雇用・将来性への不安でした。

ハイヤー業界は正社員・業務委託・派遣が混在しており、雇用形態によって社会保険・退職金・再雇用制度の有無が大きく異なります。

定年がタクシーより早く設定されているケースも複数確認されており、長期的なキャリア設計が立てにくいと感じる方が多い状況です。

実際にも、こうした声が上がっています。

今は業務委託で働いていますが、契約が不安定なこともあり、保険などの面で将来に不安を感じています。長く安心して働き続けたいので、安定した正社員への転職を考えています。

今のハイヤーの仕事はいわゆる「守りの稼ぎ方」なのですが、定年までの残り時間を考えると、もっと挑戦的で長く続けていけるキャリアを築きたいと思い、転職を決めました。

そのため、求人票の雇用形態(正社員か業務委託か)と定年・再雇用制度の有無を必ず確認することが求められます。

第3位:職場環境への不満

ハイヤー運転手をやめた理由3位は、職場環境への不満でした。

専属ドライバーとして特定の担当者と毎日関わる業務形態上、会社・上司との関係性が就業継続に直結しやすい傾向があります。

入社時の説明と実態が異なるという声も確認されており、職場風土の確認が特に重要な職種といえます。

ハイヤー運転手だけでなく、転職時には条件面だけでなく職場の雰囲気や会社方針を入社前に確認することが重要です。

転職エージェントなどを活用し、求人票には掲載されていない内部情報のリサーチも行いましょう。

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ハイヤー運転手のやりがいとは?メリットを紹介

きつい面がある一方で、ハイヤーの仕事ならではのメリットもあります。

  • 安定した収入が得られる
  • 待機時間は自由に過ごすことができる
  • 客層が安定しており精神的なストレスが少ない

自分に合う仕事かどうかを判断するために、把握しておきましょう。

安定した収入が得られる

ハイヤー運転手は完全予約制のため、固定給ベースの安定収入が見込める点が最大のメリットです。

大手では賞与や退職金なども支給されることがあり、収入の上限はタクシートップ層より低めながらも、毎月の収入変動が少ない点を評価する声が多く確認されています。

実際に、タクシーの不安定さに疲れてハイヤーへ転職した事例からは、こうした声が上がっています。

タクシーは自分で客を探さなければならず、月々の売上が安定しないのが不安でした。目標が1日3万円なのに、アプリや無線が使えない環境だったので、運が悪いと5000円程度しか稼げない日もありました。また、お客様からひどい扱いを受けることもあり、精神的にもかなりきつかったです。

こうした声からわかるように、ハイヤーのメリットは高収入ではなく収入の安定性にあります。毎月の収入が読めることを重視する方に向いている職種といえます。

待機時間は自由に過ごすことができる

待機時間を自分のために活用できる点は、ハイヤー運転手ならではのメリットです。

ハイヤーの業務は実車時間より待機時間のほうが長くなることが多く、1日の5〜6割を待機が占めるケースもあります。

待機中は業務上の制約がなく、車内や待機室で自由に過ごすことができます。

一般的な過ごし方は以下の通りです。

  • 次のスケジュール・ルート確認
  • 車両清掃
  • 読書
  • 資格勉強
  • スマホやタブレットの閲覧
  • 仮眠・休息 など

待機時間を自分のために活用できる方にとっては、他のドライバー職にはない大きなメリットとなります。

一方、待機時間を拘束されている時間と感じる方にはストレスになる場合もあります。

待機時間をどう捉えられるかが、ハイヤーという仕事が自分に合うかどうかの判断基準の一つです。

客層が安定しており精神的なストレスが少ない

ハイヤーの客層は企業役員やVIPのため、タクシーや配送と比べて理不尽なクレームや酔客への対応がほぼない点が特徴です。

ハイヤーは完全予約制のため不特定多数の客を乗せることがなく、担当顧客が固定されています。

礼節を重んじる相手との長期的な関係を築ける環境にあり、信頼関係が深まるにつれて指名を受けるケースも出てきます。

専属対応による緊張感はありますが、不特定多数への接客ストレスは少ないため、配送やタクシーで感じやすい対人ストレスを避けたい方にとっては、働きやすい環境といえます。

ハイヤー運転手に向いている人の特徴

以下3点の特徴がある人が、ハイヤー運転手に向いています。

  • 責任感が強く秘密を守れる人
  • 先回りしたホスピタリティができる人
  • 不規則な勤務でも体調管理ができる人

ハイヤーは企業役員やVIPの移動を担う仕事であり、車内での会話や移動スケジュールといった機密情報を扱うことになります。

情報が外部に漏れた場合、顧客の信頼を失うだけでなく、会社としての契約継続にも影響するため、高い守秘意識が求められます。

また、顧客から指示を受けてから動くのではなく、車内温度の調整やドアの開閉タイミング、次の目的地へのルート確認など、事前準備しておく姿勢が重要です。

指示がなくても的確に動けることが、長期的な信頼関係につながります。

こうした特性から、接客・サービス業経験者やホテル・航空業界出身者がハイヤーで活躍するケースが多く確認されています。

ハイヤー運転手よりも他のドライバー職が合う人

以下3点の特徴がある方には、ハイヤーよりも他のドライバー職が合いやすい傾向があります。

  • 平均水準以上の収入を目指したい人
  • 自分のリズムで働きたい人
  • 土日祝に休みたい時期がある人

ハイヤーは固定給ベースの安定収入が特徴である一方、努力や稼働量を収入に直結させることは難しい給与体系です。

タクシーは歩合制のため、稼働時間や接客数に応じて収入が増える仕組みになっており、頑張りを収入で実感したい方にはタクシーのほうが向いています。

また、ハイヤーは顧客のスケジュールに依存するため、自身のスケジュールを柔軟に変更することが難しい場合は、ミスマッチな可能性があります。

休日も、週末や祝日に顧客の移動が発生するケースもあります。

子どもの行事や家族との時間を優先したい時期がある方にとっては、土日休みが取りやすい他のドライバー職を選ぶほうが生活設計しやすいでしょう。

ハイヤー運転手の年収・給与の現実

ハイヤー運転手の年収目安は、転職市場で500万円前後です。

全産業平均(約478万円)をやや上回る水準で、安定した生活設計が立てやすい水準といえます。

関連する統計データは以下の通りです。

区分

年収

全産業平均

約478万円

ハイヤー運転手
(転職市場での目安)

約500万円前後

参考:Taxi_Today_2025
参考:令和6年分 民間給与実態統計調査|国税庁

固定給ベースのため、タクシーのように日々の稼働状況に収入が左右されることがなく、毎月安定した収入が見込める点が特徴です。

完全予約制で稼働が保証されていることから、今月は客が少なかったという状況が発生しません。

収入の見通しが立てやすいため、住宅ローンや家族の教育費といった長期的な生活設計も組みやすくなります。

参考:ハイヤー運転手の年収を調査!1,000万円は本当?給料相場と収入アップの方法を解説

給与体系の仕組みと収入が変わりやすい理由

ハイヤーは固定給ベースで安定しているように見えますが、保証給の条件や残業依存の構造によって、収入が大きく変動するケースがあります。

その背景として、給与体系はA型(固定給)・AB型(固定+歩合)・B型(完全歩合)の3分類があります。

給与タイプ

特徴

A型(固定給)

基本給が固定。成果に関わらず収入が安定する

AB型(固定+歩合)

基本給に歩合が加算される。現在最も多い形態

B型(完全歩合)

売上に応じて給与が決まる。収入の変動が大きい


それぞれ給与タイプによって働き方が異なるため、注意が必要です。

ハイヤー運転手とタクシー運転手の稼ぎ方の違い

項目

ハイヤー

タクシー

給与タイプ

固定給ベース
(A型・AB型が多い)

歩合制
(AB型・B型が多い)

目指せる年収

約500万円前後

600〜800万円超

収入の安定性

高い
(完全予約制で稼働保証)

変動が大きい
(日によって収入差あり)

収入の上限

タクシートップ層より低め

努力次第で上振れが大きい

ハイヤー運転手の年収目安は、転職市場で500万円前後です。固定給で稼ぐため、安定性の高い働き方といえます。

対してタクシーは歩合制のため、トップ層は年収600〜800万円超を稼ぐ人もおり、稼ぎたい人にとってはタクシーのほうが収入の上限が高い傾向にあります。

ただし、集客が上手くいかない場合、全産業の平均年収を下回るケースもあるため、人によって年収は大幅に変動します。

稼ぎ方のスタイルによってどちらが向いているかが変わるため、収入の安定性を取るかどうかで選択することが重要です。

参考:
Taxi_Today_2025
令和6年分 民間給与実態統計調査|国税庁

まとめ

ハイヤー運転手は、完全予約制で企業役員・VIPを送迎する仕事です。

業務上、拘束時間が長くなりやすく、生活リズムの維持やVIP対応への精神的プレッシャーといったきつい現実があります。

その反面、固定給ベースによる高い収入の安定性や、客層の良さ、自由に使える待機時間の長さといった他にはないメリットがあるのも事実です。

ハイヤー運転手への転職でミスマッチを防ぐためには、求人票の条件面だけでなく、実際の残業実績や定年制度、職場の雰囲気まで確認することが重要です。

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