生産技術職の平均年収は約704万円
生産技術職にあたる生産・品質管理技術者の平均年収は703万9,000円です。
給与所得者全体の平均給与478万円より約226万円、製造業の給与所得者の平均568万円より約136万円高くなっています。

生産技術職の年収は会社員の平均を大きく上回り、家族を養いながら将来に備えた貯蓄もしやすい水準です。
同じ製造業のなかでも、専門性の高い技術職として給与に差がついていることがわかります。給与所得者全体の平均との差約226万円は、1か月あたりに換算すると約19万円にあたります。
毎月の生活費に加えて、住宅の購入や子どもの教育費など将来に向けた支出にも回しやすい水準といえるでしょう。
ただし、製造業の傾向として、年収のおよそ2割は賞与です。製造業の給与所得者では、平均給与568万円のうち115万円を賞与が占めています。
賞与は会社の業績に連動しやすいため、家賃や住宅ローンなど毎月の固定支出は、賞与を除いた月給をもとに計画すると安心です。
参考:職業情報提供サイト(job tag)生産・品質管理技術者
国税庁 令和6年分民間給与実態統計調査結果について
生産技術職の手取り額の目安
手取り額は年収の75〜80%程度が相場で、平均年収703万9,000円の場合は月44万円前後です。
賞与が支給される会社では毎月の手取り額はさらに少なくなり、代わりに賞与月に上乗せされます。
独身で扶養家族がいない場合の手取り額と家賃の目安は、以下のとおりです。
年収 | 年間の手取り額(目安) | 月あたりの手取り額(目安) | 家賃の目安 |
|---|
400万円 | 約310万〜320万円 | 約26万円 | 8万円前後 |
|---|
500万円 | 約390万〜400万円 | 約33万円 | 10万円前後 |
|---|
600万円 | 約460万〜470万円 | 約39万円 | 12万円前後 |
|---|
700万円 | 約530万〜540万円 | 約44万円 | 13万円前後 |
|---|
※月あたりの金額は、年間の手取り額を12か月で割った数値です。
※家賃の目安は、手取り月収の3割程度で算出しています。
年収400万〜500万円であれば、一人暮らしで家賃を払いながら毎月の貯蓄も続けやすい水準です。
年収600万〜700万円に達すると、夫婦と子どもの生活費を1人の収入で支える計画も立てやすくなります。
住宅ローンの借入額は年収の5〜7倍程度が一つの基準とされており、年収700万円なら3,500万〜4,900万円前後が目安です。
生産技術職のキャリアと年収の推移
生産技術職を含む技術職の年収は、20代後半から40代前半にかけて大きく伸び、50代後半まで上がり続けます。
生産・品質管理技術者を含む電気・電子・電気通信技術者の年収は、20代前半が約398万円、40代前半が約826万円、50代後半が約875万円です。
ここでの年収は、毎月の給与の12か月分と年間の賞与を合わせた金額にあたります。

20代前半から40代前半までの約20年間で、年収は約428万円増えています。
結婚や住宅の購入、子育てで支出が増える年代に収入が伸びていくため、長期的な生活設計を立てやすい職種です。
一方、60代前半の年収は約627万円で、50代後半より約248万円低くなります。
60歳以降の収入の変化も見込んで、50代までに貯蓄や定年後の働き方を考えておくと安心です。
経験年数ごとの業務と年収の目安を、次の3つの段階に分けて解説します。
- 1〜3年目:既存ラインの改善と設備トラブルへの対応を担う
- 4〜9年目:工程設計や設備導入の担当者になる
- 10年目以降:プロジェクトリーダーや管理職として工場全体を見る
参考:令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種
1〜3年目:既存ラインの改善と設備トラブルへの対応を担う
入社から3年目までは、先輩の指導を受けながら既存の生産ラインの改善や設備トラブルへの対応を担当するのが一般的です。
作業手順の見直し、治具の改良、不良の原因調査などを通じて、製品と工程の基礎知識を身につけます。
大学を卒業して新卒で入社した場合、この時期は20代前半から半ばにあたり、20代前半の年収は約398万円です。
20代後半には約540万円まで上がるため、一人暮らしの生活費をまかないながら、毎月の貯蓄も続けやすくなるでしょう。
プレックスジョブが扱う求人では、既存設備の保全と改善を担う生産技術職の求人でも、東海地方で年収500万〜700万円を提示する例があります。
設備の保全や改善の経験を積めば、20代後半の平均約540万円を上回る年収も目指せます。
4〜9年目:工程設計や設備導入の担当者になる
4年目以降は、新製品の量産立ち上げや新しい設備の導入を任されるようになります。
設備メーカーとの仕様の打ち合わせ、予算の見積もり、ラインのレイアウト設計などを主担当として進める機会が増える時期です。
新卒入社の場合は20代後半から30代前半にあたり、30代前半の年収は約668万円です。
20代後半の約540万円と比べると約128万円高く、1か月あたりでは約11万円の差になります。
結婚や住宅の購入を考える年代に収入が大きく伸びるため、将来の計画を立てやすいでしょう。
プレックスジョブが扱う求人では、機械と電気の両方を担う生産技術職の求人で、北関東で年収600万〜840万円を提示する例があります。
工程設計や設備導入の経験を重ねると、30代前半の平均約668万円を上回る年収も視野に入るでしょう。
この時期に電気・制御の知識や設計の経験を身につけると、転職時に年収の上限が高い求人を狙いやすくなります。
10年目以降:プロジェクトリーダーや管理職として工場全体を見る
10年目以降は、複数の工程やプロジェクトを統括するリーダーや、生産技術課の課長などの管理職に就く人が増えます。
新工場の立ち上げや海外拠点への技術指導など、担当範囲は工場全体や会社全体に広がる傾向です。
30代後半の年収は約719万円、40代前半は約826万円で、50代前半に約851万円、50代後半に約875万円と上がり続けます。
子どもの教育費が大きくなる年代にも、年収800万円台の水準を保ちやすいといえます。
プレックスジョブが扱う求人では、工場長や生産管理を兼ねる生産技術職の求人の22.0%が、上限900万円以上を提示しています。
なかには年収640万〜1,100万円を提示する求人もあり、管理職として年収1,000万円を目指すこともできます。
管理職に進む道のほか、特定の加工技術や自動化技術の専門家として評価を高め、長く現場の第一線で働く道も選べるでしょう。
生産技術職の働き方・条件による年収の違い
生産技術職の年収は、雇用形態、企業規模、勤務地によっても差があります。
条件ごとの違いを知っておくと、より高い年収を提示する求人を選びやすくなるでしょう。
条件ごとの年収の違いを、次の3つの観点から解説します。
- 雇用形態による年収の差
- 企業規模による年収の差
- 地域による年収の差
雇用形態による年収の差
正社員と正社員以外の賃金や年収の差は、以下のとおりです。
区分 | 正社員 | 正社員以外 |
|---|
製造業の月額賃金 | 34万6,100円 | 22万9,400円 |
|---|
給与所得者全体の平均年収 | 545万円 | 206万円 |
|---|
正社員以外の月額賃金は正社員の約66%にとどまり、年収ではさらに差が広がります。賞与や定期昇給、退職金の対象を正社員に限る企業が多いことが主な理由です。
生産技術職は設備や工程の改善を長期的に担う仕事のため、正社員での募集が中心です。
正社員として入社すれば、経験年数に応じた昇給や賞与を受けられるため、収入面が安定し将来の生活設計を立てやすくなります。
参考:令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況(雇用形態別)
国税庁 令和6年分民間給与実態統計調査結果について
企業規模による年収の差
企業規模が大きいほど賃金は高く、大企業と小企業では月に約8万円の差があります。全産業の一般労働者について、企業規模ごとの賃金は次の表のとおりです。
企業規模 | 常用労働者数 | 賃金(月額) | 大企業を100とした水準 |
|---|
大企業 | 1,000人以上 | 38万5,100円 | 100 |
|---|
中企業 | 100〜999人 | 32万6,200円 | 84.7 |
|---|
小企業 | 10〜99人 | 30万5,600円 | 79.4 |
|---|
月8万円の差は、年間で約96万円にあたります。
大企業は賞与の支給額も大きく、退職金や福利厚生の制度も整っている傾向があるため、長く勤めるほど収入の差が広がりやすいでしょう。
一方、中小企業では、設備の選定から導入まで1人で幅広く担当するケースが多く、経験の幅を早く広げやすい環境です。
自動化設備の導入を担える人材には、規模にかかわらず高い年収を提示する企業がみられます。
年収を比べる際は、企業規模とあわせて、担当する設備や工程の範囲を求人ごとに確かめることが大切です。
参考:令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況(企業規模別)
地域による年収の差
地域別では北海道・東北と南関東で提示年収が高く、最も低い甲信越・北陸との差は約100万円です。
プレックスジョブが扱う正社員求人の提示年収の中央値は、北海道・東北が549万円、甲信越・北陸が450万円でした。

北海道・東北は、宮城県で高い年収を提示する求人が多いことが中央値を押し上げています。
都道府県別では、東京都が600万円、岐阜県が640万円で、全国の500万円を上回る水準です。
岐阜県を含む東海地方は自動車や航空機の製造拠点が集まり、経験者に高い年収を提示する企業が多い傾向にあります。
一方、暮らしのゆとりは、年収の額と、家賃など地域の生活コストの組み合わせで決まります。
提示年収が低めの地域でも、家賃が都市部より安い分、手取りに占める住居費を抑えやすい傾向です。
勤務地を選ぶ際は、提示年収とあわせて、その地域の家賃相場も比べると、転職後の暮らしを見積もりやすいでしょう。
生産技術職と他職種の平均年収を比較
生産技術職の平均年収は製造業の技術職のなかでも高く、有効求人倍率は比較した職種で最も高い数値です。
職種 | 平均年収 | 平均年齢 | 有効求人倍率 |
|---|
自動車技術者 | 725万4,000円 | 41.4歳 | 2.23倍 |
|---|
生産・品質管理技術者 | 703万9,000円 | 42.1歳 | 4.22倍 |
|---|
電子機器技術者 | 703万9,000円 | 42.1歳 | 2.43倍 |
|---|
機械設計技術者 | 659万円 | 42.3歳 | 3.14倍 |
|---|
精密機器技術者 | 659万円 | 42.3歳 | 3.14倍 |
|---|
平均年収は職業分類ごとの統計にもとづくため、同じ分類に属する職種は同じ数値になります。
有効求人倍率4.22倍は、求職者1人に対して4件以上の求人がある状況です。
年収の水準が高く、企業からの需要も大きいため、年齢を重ねても転職先を選びやすい職種といえるでしょう。
最も平均年収が高い自動車技術者とは業務が重なる部分も多く、生産技術の経験を活かしてキャリアの選択肢を広げることもできます。
参考:職業情報提供サイト(job tag)自動車技術者
生産・品質管理技術者
電子機器技術者
機械設計技術者
精密機器技術者
生産技術職が年収をアップさせる方法
生産技術職が年収を上げる方法は、次の3つです。
- 資格を取得する
- 経験・スキルを積む
- 条件の良い会社へ転職する
それぞれの方法を具体的に解説します。
資格を取得する
生産技術職の年収を上げるには、業務に直結する資格を取得し、資格手当や昇格の評価につなげる方法が有効です。
資格手当は毎月の給与に上乗せされるため、業績で変わりやすい賞与と比べて、安定した収入増につながります。
生産技術職と相性がよい主な資格は次のとおりです。
資格名 | 概要・特徴 |
|---|
機械保全技能士 | ・設備の点検や故障の診断にかかわる技能を証明する国家検定 ・設備保全を兼ねる職場で評価されやすい |
|---|
第二種電気工事士 | ・電気工事の作業に必要な国家資格 ・制御盤や配線の改造を自分で担えるようになる |
|---|
QC検定(品質管理検定) | ・品質管理の手法を体系的に学べる検定 ・不良の低減や工程改善の業務に役立つ |
|---|
技術士(経営工学部門) | ・生産・品質管理技術者の関連資格とされる国家資格 ・高度な専門性の証明になる |
|---|
資格手当の金額や昇格要件への反映は会社ごとに異なるため、求人票や面接で確認しておくと安心です。
参考:職業情報提供サイト(job tag)生産・品質管理技術者
経験・スキルを積む
生産技術職の給与は、経験を積むほど上がる傾向にあります。

経験を重ねるにつれて、既存ラインの改善から量産立ち上げ、工場全体の統括へと任される業務が広がり、積み重ねた経験が給与に反映されるためです。
グラフの年収は毎月決まって支払われる給与の12か月分に年間賞与を加えた金額で、残業代を含めると実際の年収はさらに高くなるのが一般的です。
経験のなかでも、電気・制御や設計の経験は評価されやすい傾向があります。
プレックスジョブが扱う求人では、PLCによるシーケンス制御や制御設計の経験を活かす生産技術職の求人で、南関東で年収600万〜950万円を提示する例があります。
機械設計の経験を活かす求人でも、南関東で年収600万〜900万円を提示する例があり、どちらも平均年収の約704万円を上回る年収をねらえます。
PLCによるシーケンス制御、ロボットの教示、3D CADでの設備設計などは、自動化を進める工場で求められやすいスキルです。
現職でこれらの業務に携わる機会があれば、担当を申し出て実務経験を積むと、転職時の評価につながりやすいでしょう。
関連記事:生産技術とは?仕事から分かる向いている人やキャリアパスを紹介
参考:令和7年賃金構造基本統計調査(職種)第14表
条件の良い会社へ転職する
今の職場で年収が上がりにくい場合は、条件の良い会社へ転職することで年収アップにつながる可能性があります。
たとえばプレックスジョブが扱う生産技術職の正社員求人では、提示年収の上限が700万円以上の求人が33.9%です。
およそ3件に1件は、経験次第で平均年収に並ぶ水準を提示しています。
同じ職種でも求人ごとに年収の幅が大きいため、複数の求人を比べて選ぶことが年収アップにつながります。
また、転職エージェントサービスを提供する「プレックスジョブ」では、企業への年収交渉も代行しているため、年収アップも見込めます。
その他、以下のようなサービスが利用できます。

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関連記事:生産技術・生産管理の転職エージェント・転職サイト厳選7選
生産技術職についてよくある質問
生産技術職について、よく寄せられる質問に回答します。
- Q:生産技術職の仕事内容とは?
- Q:生産技術職の仕事はきつい?
- Q:生産技術職に将来性はある?
- Q:生産技術職に向いている人は?
- Q:生産技術職は未経験でも挑戦できる?
Q:生産技術職の仕事内容とは?
A:生産技術職は、製品を品質よく、低いコストで、決められた納期どおりに量産するための工程と設備を設計・改善する仕事です。
主な業務には次のようなものがあります。
- 新製品の量産に向けた工程設計と生産ラインの立ち上げ
- 生産設備や治具の選定、設計、導入
- 作業手順の標準化と作業時間の短縮
- 不良の原因調査と再発防止策の実施
- 自動化やロボット導入による省人化の推進
設計部門が描いた図面を、工場で安定して作れる形に落とし込む役割を担います。
Q:生産技術職の仕事はきつい?
A:生産技術職は、設備トラブルや量産立ち上げが重なる時期に業務が集中し、負担が大きくなりやすい仕事です。
新製品の立ち上げ前や設備の不具合が起きた際は、原因の特定と復旧を急ぐため、残業や休日出勤が増える傾向があります。
ラインが安定している時期は計画的に改善業務を進められ、繁忙期と通常期の差が大きいのが実情です。
一方で、工程の改善で生産性が上がったときや、立ち上げたラインが計画どおりに稼働したときに、達成感を得やすい仕事といえるでしょう。
Q:生産技術職に将来性はある?
A:生産技術職は、人手不足や工場の自動化を背景に今後も需要が見込まれ、長く働き続けやすい職種です。
ハローワークの求人賃金(月額)は33万円で、前年度から1万2,000円上がっています。企業が給与を引き上げてでも採用したい職種であることがうかがえます。
工場の自動化や省エネルギー化への投資が続くなか、設備と工程の両方がわかる技術者は年齢を重ねても求められるでしょう。
Q:生産技術職に向いている人は?
A:生産技術職に向いているのは、仕組みを考えて改善することが好きで、関係部署と調整しながら物事を進められる人です。
向いている人の特徴は次のとおりです。
- 機械や電気の仕組みに興味があり、原因を論理的に突き止めるのが好きな人
- 数値データをもとに改善の効果を検証できる人
- 設計、製造、品質保証、設備メーカーなど多くの関係者と調整できる人
- トラブルが起きても落ち着いて対応できる人
A:生産技術職は未経験でも挑戦できる?
A:生産技術職は、生産技術の実務経験がなくても、製造現場の経験や工業系の知識があれば挑戦しやすい職種です。
高校、高専、大学など幅広い学歴の人が入職しており、製品の技術知識は入社後の研修や実務で身につける流れが多くみられます。
製造オペレーターや設備保全、機械の組立などの経験がある人は、現場の知識を活かせるため評価されやすい傾向です。
プレックスジョブが扱う求人には、製造オペレーターの業務を含む生産技術職の求人もあり、提示年収の上限の中央値は480万円です。
現場の業務から始めて、生産技術の業務へ経験を広げられる求人といえます。
まとめ
生産技術職の平均年収は全体平均を大きく上回っており、経験や実績を積むにつれて収入が伸びていく職種です。
資格の取得や日々の業務に取り組むことで、さらに条件の良い企業へ移り、給料を増やすことも見込めます。
ご自身の経験を適切に評価してもらい、生産技術職として希望の年収を叶えるためにも、まずは転職支援サービスへの登録をおすすめします。
生産技術職でのキャリアアップを目指す方はもちろん、転職やこれからの働き方に悩んでいる方も、内定まで完全サポートを行うプレックスジョブへお気軽にご相談ください。