電験三種・電気主任技術者におすすめの転職先8選

電験三種におすすめの転職先は、以下の8つがあります。
- ビル設備管理
- 再生可能エネルギーの運用管理・保守点検
- データセンターなどの設備管理
- プラントの運転保全・電気計装
- メーカー工場の電気保全・設備保全
- インフラ関連施設の保守運用
- サブコンの電気系の設備施工管理・保守
- 保安法人の電気保安(保守点検・事故対応)
ビル設備管理
電験三種の転職先として、求人数が多くて経験が浅い方でも転職しやすいのがビル設備管理です。
ビル設備管理はオフィスビルや商業施設などに常駐して、電気・空調・給排水・消防設備の点検や整備、保全、突発的なトラブル対応などを担当します。
年収300万円〜500万円の求人が多く、年収相場は決して高くはありません。
ただし年間休日120日以上を確保できたり比較的残業時間が短い傾向にあったりと、働きやすさやワークライフバランスの面では、他の職種より勝っている部分が多いです。そのためワークライフバランスを最優先に考えている電験三種の方には、とくにおすすめの仕事と言えます。
再生可能エネルギーの運用管理・保守点検
脱炭素・再生可能エネルギーという時代の流れもあり、再生可能エネルギーの運用管理・保守点検(O&M)の需要が急増しています。その結果、電験三種の魅力的な転職先の一つになりました。
なぜなら経済産業省の調査において、電験三種を必要とする再エネ設備は、今後、年間約2000件のペースで増加する見込みがあると言われているからです。なお現時点で電気主任技術者の入職者と退職者の数が均衡しており、今後は供給側である電験三種の有資格者の不足が続く見込みです。
参照:電気保安人材の現状分析と取組の方向性について|経済産業省 産業保安グループ 電力安全課
つまり今後数年で、再生可能エネルギーに必要な人材は、需要と供給のバランスが崩れるのです。
とくに再生可能エネルギーのビジネスは、売上高に対しての利益率が高い業界です。たとえば業界大手の株式会社レノバの決算によると、FIT太陽光における20年のFIT期間中の純利益率は53%と、圧倒的に高い利益率となっています。つまり再生可能エネルギーのビジネスは、担当できる人材(電験三種の有資格者)がいるほど、儲かりやすい構造と言えます。
参照:2026年3月期第2四半期決算補足資料|株式会社レノバ
そのため近年は再生可能エネルギーの運用管理・保守点検の年収レンジも高まっており、初年度で年収600万円から800万円以上という求人も増えてきました。また当社(プレックスジョブ)では、ごく一部ですが、未経験でも年収560万円以上(月収40万円以上)という非公開求人もあります。
まだ一般的には知られていない業界ですが、かなり高待遇の求人も多いので、電験三種でこれから年収を上げていきたいという方には、おすすめの転職先となっています。
データセンターなどの設備管理
近年、急激に電験三種の需要が高まっている転職先が、データセンターの設備管理です。
データセンターの電気・空調・給排水・ボイラー・セキュリティ設備に関する点検(日次・週次・月次)をしたり、データセンター内の監視や巡回、入退室管理などが主な仕事になります。
データセンターは工場や商業施設などと異なり、空調も効いていますし、テナントからのクレーム対応がないなどのメリットがあります。数年前までデータセンターは外資系企業が中心でしたが、近年はCTCなどの日系企業の求人数も増えており、英語ができなくても転職しやすくなりました。
また専門性が高い領域なのでスキルアップもしやすいですし、データセンターは成長市場なので、将来的にも安定すると考えられます。2025年時点では、まだ多くの求職者に知られていない穴場の求人も多いので、転職を検討している方は早めに求人だけでも確認することをおすすめします。
プラントの運転保全・電気計装
プラントの運転保全・電気計装の電験三種からの転職先として、人気が高いです。
転職先の企業は石油・化学プラントや発電プラントなど、売上や利益が高い水準で安定しているBtoB企業が多く、リストラなどで失業するリスクが比較的少ないというメリットもあります。
さらにプラント工場では、特別高圧受電などの大規模設備を扱うことも多いため、技術者としてのスキルアップには最適な環境と言えます。
ただし基本的にプラント工場は24時間稼働のため、三交代制の勤務になるケースが多いです。夜勤手当などで年収が高くなりやすいですが、働き方がハードになりやすい点には注意が必要です。
インフラ施設の保守運用
電験三種の転職先には、電力・ガス・上下水道などインフラ施設の設備保守運用もあります。
とくに地方の発電所・変電所や水処理場では、電験三種の資格者が不足しており、大手のインフラ企業でも電験三種の有資格者であれば、積極的に採用しています。なお大手のインフラ企業なら、初年度の年収が500万円以上の求人もあり、高年収とインフラを支えるやりがいを両立できます。
ただし大手企業の求人になると、電験二種や電験一種の資格が必須になるケースが増えることには注意が必要です。電験三種で応募できる求人は人気で、すぐに募集終了になるケースが多いです。
そのためインフラ関連施設の保守運用に転職したい電験三種の方は、求人を見逃さないためにも、いますぐプレックスジョブに登録して、求人情報をチェックしてみてください。
メーカー工場の電気保全・設備保全
ワークライフバランスを維持しながら高年収を目指したい電験三種の方には、メーカー工場の電気保全・設備保全の転職先もおすすめです。メーカー工場の電気保全・設備保全では、設備の保守や運用をしつつ、機材の購入や改修設計・施工業者への発注などの管理業務を行うこともあります。
大手メーカーは年収の高さに加えて、福利厚生も充実していたり、残業時間が短かったりします。さらに基本的に土日休みの会社が多く、家族との時間を確保しやすいというメリットもあります。
つまりメーカー工場なら高年収を維持しつつ、ワークライフバランスも充実させられるのです。
サブコンの電気系の設備施工管理・保守
とにかく年収を上げていきたい方には、サブコンの施工管理や保守という転職先がおすすめです。
なぜならサブコンは年収600万円から800万円以上という求人も多く、電験三種の他の転職先よりも年収が100万円以上高くなることも多いからです。一方でサブコンの設備施工管理に転職すると、残業時間が長くなったり、休日出勤があったりすることもあります。
2024年に建設業界でも残業時間の上限規制ができたり、IT化・DX化による働き方改革を行ったりしているので、ワークライフバランスが改善している会社も多いです。ただし今でも長時間労働が常態化している会社もあるので、サブコンに転職する際には、会社の見極めが重要になります。
なお当社(プレックスジョブ)では、労働環境の改善に努めていたり、残業時間を月20時間以下に減らしたり、原則として休日出勤なしにしているホワイトなサブコンの求人を紹介しています。
「年収はできるだけ高くしたいけど、残業や休日出勤はなくしたい」という電験三種の方は、ぜひ一度、プレックスジョブの求人を確認してください。もちろん完全無料です。
保安法人の電気保安(保守点検・事故対応)
電気設備のスペシャリストとして専門性を極めていきたい方には、保安法人の電気保安がオススメの転職先となります。なぜなら保安法人の電気保安の仕事は、学校や病院、工場など複数の現場を巡回して、月次や年次で点検業務を担当するからです。なお1日5件以上を回るケースも多いため、とにかく早く現場経験を積んで、将来的に独立したい方にもおすすめの転職先と言えます。
なお関東電気保安協会や関西電気保安協会など、地元ではテレビCMを頻繁に行っている影響で、知名度も高いですし、仕事の安定感もかなり高い転職先です。
あらためて電験三種におすすめの転職先は、以下の8つです。
- ビル設備管理
- 再生可能エネルギーの運用管理・保守点検
- データセンターなどの設備管理
- プラントの運転保全・電気計装
- メーカー工場の電気保全・設備保全
- インフラ関連施設の保守運用
- サブコンの電気系の設備施工管理・保守
- 保安法人の電気保安(保守点検・事故対応)
とはいえ文章で特徴を読んだだけでは、求人内容の詳細がわからないでしょう。
「もう少し求人を詳しく見てみたい」という方は、プレックスジョブの求人を確認してください。電験三種向けの高待遇求人(非公開求人を含む)を、完全無料で見ることができます。
電験三種の有資格者が大手に転職する5つの方法
電験三種の有資格者が大手に転職するには、以下の5つを意識してください。
- 大手でも採用されやすい職種の非公開求人を探す
- エネルギー管理士などのダブルライセンスを目指す
- 採用担当者が魅力的に感じる履歴書・職務経歴書を作る
- 面接で電験三種として入社後にどう貢献するかを伝える
- 電験三種の転職に強い転職エージェントを利用する
大手でも採用されやすい職種の非公開求人を探す
電験三種の方が大手企業への転職を目指すには、非公開求人を狙うのがおすすめです。
というのも電験三種の採用は企業の売上や利益に直結しやすいので、競合他社に知られないよう、非公開求人にしているケースが多いからです。とくに上場している大手企業は、株式市場や銀行の注目もあるため、信頼できる転職エージェントにだけ求人を紹介する会社も多いです。
なお職種として狙いめなのは、大手本社の総合職ではなく、系列会社の技術職や施工管理職です。親会社より給与水準が少し低いものの、同じレベルの福利厚生を受けられます。そのうえで会社の知名度も低いため、求職者のライバルが少なく、転職する難易度は低めになります。
エネルギー管理士などのダブルライセンスを目指す
電験三種がエネルギー管理士や電気工事施工管理技士などを取得してダブルライセンスになると、大手企業に転職できる可能性が一気に広がります。
とくに電験三種と相性の良い資格は、エネルギー管理士です。エネルギー管理士の資格試験では、電験三種と出題範囲が被っている部分も多いので、比較的、取得しやすい資格の一つです。しかしダブルライセンスになると、受変電設備の保安とエネルギー使用合理化の両方を担当できます。
だからこそ大手企業の採用担当者からは「ダブルライセンスで専門性が高い」と判断されやすく、大手企業への転職に成功する確率が高まるのです。そのため電験三種の後に、エネルギー管理士を取得するのは、資格取得のハードルに対してはコスパの良い投資と言えるでしょう。
採用担当者が魅力的に感じる履歴書・職務経歴書を作る
大手企業への転職では、履歴書と職務経歴書の提出を求められます。そして履歴書と職務経歴書に書く内容は、企業の採用担当者が魅力的に感じる内容にする必要があります。
なぜなら大手企業の採用担当者は、毎月、膨大な数の履歴書・職務経歴書を見ているので、パッと見たときの印象が良くないと、その時点で書類落ちになる可能性があるからです。そのため『受電電圧・変圧器の容量・非常用発電機の出力』など、一目見て実績が伝わるように書きましょう。
面接で電験三種として入社後にどう貢献するかを伝える
面接の際は、「御社に転職したら私の〇〇という経験を活かして貢献します」と伝えてください。
なぜなら大手企業の採用担当者は、あなたが転職後にどのように活躍してくれるかを見て、内定を出すかの判断をしているからです。そのため面接では、自分が応募先の企業に転職したい理由だけではなく、自分が応募先の企業に貢献できる価値を伝える必要があるのです。
またあなたは電験三種を持っている強みがあるため、電験三種の業務経験で培ったスキルや現場で貢献した内容を伝えれば、採用担当者に良い印象を与えられるでしょう。
とはいえ「面接で話す内容を自分一人だけで考えるのが難しい」という方は、プレックスジョブの担当者に相談してください。会社ごとに伝えるべき志望動機や転職理由について相談や、面接の伝え方に関するアドバイスも無料で対応しています。ぜひ気軽に活用してください。
電験三種の転職に強い転職エージェントを利用する
電験三種の有資格者が大手企業への転職に成功するためには、電験三種の転職実績が豊富な転職エージェントを活用することをおすすめします。というのも電験三種の転職は、一般的な転職とは違い、専門的な知識が必要だったり、独特な転職対策が必要だったりするからです。
そのため総合型の大手転職エージェントではなく、電験三種(電気主任技術者)の転職に特化した転職エージェントを使うのが合理的です。電験三種特化の転職エージェントなら、総合型の転職エージェントを使ったり、自分で会社に直接応募したりするより転職の成功率が上がるでしょう。
なぜなら電験三種の転職に特化している分、転職エージェントの担当者が業界や企業ごとの特徴や面接での頻出質問を詳しく知っており、書類添削や面接対策で適切にアドバイスできるからです。
実際に当社(プレックスジョブ)は、電験三種・電気主任技術者の転職支援実績が豊富なキャリアアドバイザーが在籍しています。完全無料で利用できるので、気軽に活用してください。
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電験三種による転職先の選び方3選
転職が初めての方の場合、転職先の選び方が分からないと感じる方も多いでしょう。
とくに電験三種は転職先によって働き方が大きく変わるので、転職後に後悔したくない方は、ぜひ参考にしてください。
- 年収の高さを重視して選ぶ
- 働きやすさを重視して選ぶ
- スキルアップを重視して選ぶ
年収の高さを重視して選ぶ|平均年収・福利厚生・手当額を確認する
年収の高さを重視するなら、以下3つの転職先がおすすめです。
- サブコン
- データセンター
- 再生可能エネルギー
上記3つの転職先は、初年度から年収が高くなりやすく、平均年収も高い会社が多いです。
また待遇面を重視する転職なら、家賃補助や社宅などの福利厚生や退職金などの制度、資格手当が充実しているかなどもチェックしておくことをおすすめします。
なぜなら社宅制度が充実している会社の場合、無料で社宅を利用できたり、東京都に1万円以下で住めたりする会社もあり、実質的な年収が100万円以上変わる可能性があるからです。
そのため待遇面を重視したい方は、平均年収・福利厚生・手当額の3点を確認してください。
働きやすさを重視して選ぶ|残業時間・休日・宿直の有無を確認する
働きやすさを重視して転職するなら、以下3つの転職先がおすすめです。
- ビル設備管理
- メーカー
- 電気保安
上記3つの転職先には、完全週休2日制や年間休日120日以上で、残業時間が月20時間以内の企業が多いです。とくに大手企業になると、PCの利用時間に上限設定を設けるなど、サービス残業などを物理的に排除するための仕組みを導入している企業もあります。
ただし上記3社を含めて、どの業界でも、一部、宿直がある求人がある点に注意が必要です。とくにメーカー工場の求人には、三交代制やシフト制の会社もあるので、応募時には注意が必要です。
そのため働きやすさを重視した転職は、残業時間・休日・宿直の有無の3点を確認してください。
スキルアップを重視して選ぶ|資格取得支援・キャリアパスを確認する
将来的な転職や独立を考えて、スキルアップしたい方におすすめの転職先は、以下の3つです。
- 電気保安
- プラント
- データセンター
とくに独立を目指す方には、電気保安をおすすめします。なぜなら電気保安は1日5件以上の現場を回るなど、早くから複数の現場経験を積みやすい環境にあるからです。
一方で将来的に転職でキャリアアップを目指す方は、専門的な技術力が身につくプラント工場やデータセンターへの転職をおすすめします。なお求人で仕事内容を見る際には、特別高圧設備やシーケンス制御に触れる機会があるかをチェックしておきましょう。
また転職市場での価値を高めるために、資格取得の支援制度があるかや、選任経験が積めるのかも確認しておいてください。スキルアップしやすい環境では、早期から老朽更新工事の計画立案や、年次点検の主担当など、幅広い経験を積むことができるでしょう。
だからこそスキルアップを重視した転職は、資格取得支援・キャリアパスの確認が大切なのです。
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年齢別|電験三種におすすめの転職先
現在の年齢次第でも、電験三種におすすめの転職先は変わります。
ここからは電験三種におすすめの転職先を、年齢別に紹介します。
- 20代の電験三種におすすめの転職先
- 30代の電験三種におすすめの転職先
- 40代の電験三種におすすめの転職先
20代の電験三種におすすめの転職先
20代の電験三種におすすめの転職先は、以下のとおりです。
- 再生可能エネルギー
- データセンター
- インフラ施設
- サブコン
- 保安法人
20代の電験三種なら、選べる職種は多いです。
上記の他に、ビル設備管理などに転職できる可能性は十分あるでしょう。ただし将来のキャリアを考えると、若さを活かして、専門性を高められる企業に転職することをおすすめします。
なぜなら将来的なキャリアを考えても、体力や集中力に余裕のある20代の間に専門性を高めたり、複数の現場で経験を積んだほうが、30代以降のキャリアの選択肢がグッと広がるからです。
たとえば20代でデータセンターとしてキャリアを積みつつ、電験二種を取得すれば、将来的には、特高設備対応の現場に移動できます。また実務経験を積むことで、データセンター保守職として、ワークライフバランスを取りつつ、年収800万円以上の求人への転職も十分可能になります。
だからこそ20代の電験三種なら、専門性を高められる企業への転職を目指すのがよいのです。
30代の電験三種におすすめの転職先
30代の電験三種におすすめの転職先は、以下のとおりです。
【ワークライフバランス重視】
- インフラ施設
- メーカー工場
- プラント保全
- ビル設備管理
【キャリア・年収アップ重視】
- 再生可能エネルギー
- データセンター
- サブコン
- 保安法人
30代になると、ライフイベントが増えてきて、仕事だけに集中できる人は少なくなるでしょう。
また20代と比べて体力的にも余裕がなくなりやすいため、ワークライフバランスを意識した企業に転職したいと考える方が多くなります。一方で、30代は働き盛りの年齢でもあるので、キャリアや年収を上げていきたい方も多いでしょう。たとえば将来的に独立を考えている方であれば、30代で保安法人に転職して、複数現場の経験を積むことが将来の独立につながります。
そのため自分が転職で求める条件を軸に、どの企業に転職するかを考えることが大切になります。
40代の電験三種におすすめの転職先
40代の電験三種におすすめの転職先は、以下のとおりです。
- インフラ施設
- メーカー工場
- ビル設備保全
業界・職種未経験に限った話ですが、40代の電験三種は、20代や30代と比べて、劇的なキャリアアップを叶えることは難しくなります。ただし電験三種の有資格者に対する需要は一定あるので、ビル設備管理や一部のメーカー工場であれば、転職できる可能性も十分あります。
一方で現場経験の豊富な40代の電験三種なら、転職市場で引く手あまたです。とくにマネジメント経験があったり、特別高圧設備での現場経験があったりすれば高評価になりやすいです。
50代以降の電験三種におすすめの転職先
50代以降の電験三種におすすめの転職先は、以下のとおりです。
- ビル設備管理
- サブコン
40代以下と比べると、50代で実務経験のない電験三種が転職できる先は、限定されてしまいます。ただしビル設備管理や中小サブコンであれば、転職できる可能性は十分あります。
一方で50代以降でも、実務経験のある電験三種なら、これまでの経験を活かした転職が可能です。たとえばインフラ施設やプラント保全で経験のある50代の電験三種なら、ワークライフバランスを維持しながら、定年後でも再雇用制度などで長期的に働くことが可能になります。
なお定年後でも電験三種を活かして働きたい方は、定年後の再雇用制度があるかや嘱託社員として働けるかについて、求人情報をチェックしたり、面接時に確認しておくことをおすすめします。
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電験三種の転職で注意すべき3つのポイント
電験三種の転職で注意してほしいポイントは、以下の3つがあります。
- 転職先ごとに働き方や年収が大きく変わる
- 実務経験がないと初任給が低くなりやすい
- 高待遇求人はすぐに応募終了になりやすい
転職先ごとに働き方や年収が大きく変わる
『電験三種による転職先の選び方3選』で紹介したとおり、電験三種は転職先によって、働き方や年収が大きく変わります。なぜなら電験三種が幅広い企業・業界から求められる資格である一方、働き方や年収が所属する業界の構造に左右されやすくなっているからです。
たとえばプラント保全やビル設備管理なら、ワークライフバランスが取りやすい会社が多いです。一方でサブコンの会社は、年収が高い分、労働時間は長くなりがちです。またメーカー工場なら、安定した業界でありますが、三交代制の可能性があるなど、労働条件に注意が必要となります。
「ビル設備管理の会社に入って年収が500万円を超えない」や「ワークライフバランス重視なのにサブコンで残業時間が60時間を超える月が多い」などの後悔をなくすためにも、電験三種の転職は業界や企業ごとの特徴を把握したうえで、転職先を決めることをおすすめします。
実務経験がないと初任給が低くなりやすい
電験三種の有資格者でも実務経験のない場合、転職後の給料が低めに設定されることが多いです。具体的には、新卒の初任給と同じ又は少し多め程度に設定されることが多いでしょう。
なぜなら企業視点で未経験者は、即戦力というより育成枠・ポテンシャル枠として採用しており、その分、初任給を低く設定する傾向にあるからです。むしろ企業視点では、教育のコストがかかる人材でもあるので、高い給料に設定しづらい部分もあります。
そのため未経験で転職する場合、最初は学習期間を割り切って、実務経験を積むことが大切です。数年の実務経験を積むことで、将来的に大幅な年収アップを期待できるのが電験三種の転職です。
高待遇求人はすぐに応募終了になりやすい
電験三種を活かせる好条件の求人は人気が集中するので、募集開始から1ヶ月以内に募集終了するケースもあります。とくに未経験から転職できるホワイトな求人や、経験者でも年収が800万円を超える求人などは、早期にクローズ(募集終了)されることが多いです。
たとえば大手メーカーの設備管理やインフラ企業の地域限定職のような人気案件は、求職者からの人気が高く、実務経験10年以上の電験二種保持者が応募するケースも多いです。
また上記のような高待遇求人は、一般に公開されることなく、一部の転職エージェント経由でしか応募できないこともあります。つまりライバルである求職者との情報戦で勝たないと、待遇の良いホワイト求人には転職できない可能性が高くなるので注意が必要です。
電験三種に関する求人・転職情報※2025年12月時点
ここでは電験三種に関する求人・転職情報について、以下8つの転職先ごとに紹介します。
- ビル管理会社
- 再生可能エネルギー関連企業
- データセンター
- インフラ会社
- プラント施設
- メーカー工場
- サブコン
- 保安法人(電気保安協会等)
『電験三種×ビル管理会社』の求人・転職情報
〇残業20時間程度|スーパーゼネコンG企業の求人情報
【仕事内容】
- 電気・空調・給排水設備等の点検
- 水質管理
- 小修繕
- 作業立会い
- 顧客対応等
【必要な経験・能力】
ビル管理経験がある方
【必要な資格(歓迎)】
- 第三種電気主任技術者
- 危険物乙4種
- ボイラー技士2級
- 建築物環境衛生管理技術者等
【想定年収】
400万円~430万円
〇年間休日125日以上|大手リースG企業の求人情報
【仕事内容】
- 運転管理
- 定期点検
- 簡易修理
- 作業報告書作成
- 打ち合わせ等
【必要な経験・能力】
ビル設備管理または何らかのメンテナンスの経験
【必要な資格(歓迎)】
- 第三種電気主任技術者
- 第二種電気主任技術者
- 第一種電気工事士
- 建築物環境衛生管理技術者など
【想定年収】
300万円~500万円
〇残業月3時間程度|大手小売G企業の求人情報
【仕事内容】
- 電気・空調・衛生・消防・建築等の管理
- 点検業務
- 不具合対応
- 点検や工事の立会い
- テナントからの依頼業務対応等
【必要な経験・能力】
以下のいずれかが必須
- 設備管理業の経験
- 設備保守・点検・修理業の経験
- 電気・管・建築・電気通信工事業の経験
【必要な資格(歓迎)】
- 電気主任技術者(第三種以上)
- 第一種電気工事士
- エネルギー管理士
- ボイラー技士
- 施工管理技士
【想定年収】
405万円以上
『電験三種×再生可能エネルギー関連企業』の求人・転職情報
〇高年収且つ手当も豊富|太陽光発電に強い企業の求人情報
【仕事内容】
- 太陽光中心の現場での保安業務
- 太陽光発電設備の設備検査
- 月次点検・年次点検等
【必要な経験・能力】
3年以上の実務経験
【必要な資格】
第三種電気主任技術者
【想定年収】
500万円~850万円(別途賞与の可能性あり)
〇完全週休二日制・土日祝休み|都内で転勤なしの企業の求人情報
【仕事内容】
- 月次・年次点検業の実施検査
- 点検報告書の作成
- PCでの遠隔モニタリング
- モニタリング異常時の現地担当主技対応連絡等
【必要な経験・能力】
電気設備保守実務経験(2年以上)
【必要な資格】
- 第三種電気主任技術者
- 自動車運転免許
【想定年収】
400万円~600万円
〇新卒離職率4年連続0%|業界経験不問の高待遇企業の求人情報
【仕事内容】
- 保安管理技術者チームの指導・育成
- 保安計画策定
- 売上・利益管理
- 高圧受変電設備(キュービクル)の保安点検等
【必要な経験・能力】
電気設備の保安管理実務経験(5年以上)
マネジメント経験
普通自動車免許
【必要な資格】
第三種電気主任技術者
【想定年収】
720万円~1080万円
『電験三種×データセンター』の求人・転職情報
〇2024年度の有給取得率91%|総合商社G企業の求人情報
【仕事内容】
- 施設運営
- 施設管理
- 設備管理
- 点検等
【必要な経験・能力】
設備管理の経験(1年以上)
【必要な資格(歓迎)】
- 第三種電気主任技術者
- エネルギー管理士
- 建築物環境衛生管理技術者等
【想定年収】
390万円~620万円
〇設備管理の責任者候補|東証プライム上場企業の求人情報
【仕事内容】
- 電気工作物の維持および運転監視
- 空調設備の維持および運転監視
- 所員(派遣社員を含む)の指導
- 各設備の故障発生対応
- 業務書類・報告書等の作成
- 所員のシフト作成及び労務管理など
【必要な経験・能力】
- 所長や副所長など現場リーダーの経験
- 設備管理の実務経験(15年以上)
【必要な資格(必須)】
第三種電気主任技術者
【想定年収】
840万円~970万円
〇業界経験不問|世界展開している企業の求人情報
【仕事内容】
- データセンターのファシリティ全般
- モジュール型データセンターの設計
- 次世代データセンター技術の導入検討業務等
【必要な経験・能力】
データセンター・工場・病院等の大型施設における、以下いずれかの経験必須
- 電気設備もしくは機械設備設計の経験
- 電気設備工事の施工管理経験
- ファシリティマネジメント業務の経験
【必要な資格(歓迎)】
- 第三種電気主任技術者
- 第二種電気主任技術者
- 一級建築士
- 二級建築士
- エネルギー管理士
【想定年収】
430万円~1200万円
『電験三種×インフラ会社』の求人・転職情報
〇創業60年超えの老舗企業|水道施設企業の求人情報
【仕事内容】
- 拠点事務所の運営管理や業務効率化の推進
- 現場での労務管理業務サポート
- 事務所と顧客との調整業務等
【必要な経験・能力】
水道施設管理技士2級以上
【必要な資格(歓迎)】
- 第三種電気主任技術者
- 第二種電気工事士
- 第一種電気工事士
【想定年収】
460万円~660万円
〇残業20時間程度|東京湾インフラ設備に関する求人情報
【仕事内容】
- 電気や機械設備等の維持管理
- 受配電設備や消防設備などの改良工事
【必要な経験・能力】
施工管理・ビル管理・建設会社・メーカー等現場経歴
【必要な資格(歓迎)】
- 第三種電気主任技術者
- 管工事施工管理技士
- 建築施工管理技士
- 建築士
- 電気工事士等
【想定年収】
420万円~670万円
〇有給休暇取得平均14.5日|大手電力G企業の求人情報
【仕事内容】
- ボイラー・タービン・発電機・制御機器などの点検
- 設備工事に関する調整・管理
- 不具合発生時の応急対応等
【必要な経験・能力】
プラント設備(電気・ボイラーなど)に関する経験
【必要な資格】
- 電気主任技術者
- 電気工事士
- ボイラー技士
- 施工管理技士等
【想定年収】
390万円~620万円
『電験三種×プラント施設』の求人・転職情報
〇リモート可|テレビ局等の工事を担当する企業の求人情報
【仕事内容】
- 特高受変電設備の更新
- 熱源設備の更新
- 増設工事の企画立案・設計・施工監理など
【必要な経験・能力】
設備工事の業務経験(5年以上)
【必要な資格】
- 第三種電気主任技術者
- 1級電気工事施工管理技士
【想定年収】
580万円~810万円
〇残業5時間程度|大手環境プラントメーカーの求人情報
【仕事内容】
- 機器の巡視点検
- 機器の軽微な修理
- 安全管理業務
- 保安規程の改訂見直し
- 工事確認の立会い等
【必要な経験・能力(歓迎)】
ごみ焼却施設における設計・工事の業務経験
【必要な資格】
電気主任技術者(第一種・第二種・第三種のいずれか)
【想定年収】
482万円~496万円
〇年間休日123日|千葉の大手テーマパーク企業の求人情報
【仕事内容】
- 新規施設および既存施設の設計、積算、工事管理
- 関係官庁や関係部門との折衝業務等
【必要な経験・能力】
建築電気設備又は受変電設備の実務経験(5年以上)
【必要な資格】
- 第三種電気主任技術者
- 1級電気工事施工管理技士
【想定年収】
560万円~820万円
『電験三種×メーカー工場』の求人・転職情報
〇有給取得率80%以上|大手製薬工場の求人情報
【仕事内容】
熱源・空調・排水設備などの設備管理
軽微な設備管理作業
設備管理会社及び協力会社の管理等
【必要な経験・能力】
ビル・工場・建築現場等の設備管理
【必要な資格】
- 第三種電気主任技術者
- ボイラー技士
- 電気工事士等
【想定年収】
448万円~476万円
〇借上げ社宅制度あり|大手半導体メーカーG企業の求人情報
【仕事内容】
生産設備・ユーティリティ設備の企画・設計・工事監理・保全業務等
【必要な経験・能力】
以下のいずれか必須
- 電気設備おける保守メンテナンス経験
- 電気設備における施工管理経験
【必要な資格】
電気主任技術者(第一種・第二種・第三種のいずれか)
【想定年収】
450万円~850万円
〇2024年度の賞与実績5.3ヶ月|大手食品メーカーG企業の求人情報
【仕事内容】
- 定期的な整備
- 設備点検・監視
- 修理・保守管理等
【必要な経験・能力】
設備管理・保全・設計に関する業務経験
【必要な資格】
第三種電気主任技術者
【想定年収】
340万円~570万円
『電験三種×サブコン』の求人・転職情報
〇資格取得支援制度が充実|大手電気系サブコンの求人情報
【仕事内容】
自社およびお客様の再生可能エネルギー発電所の運転管理・メンテナンス(O&M)業務
【必要な経験・能力】
電気関連の専門知識と実務経験
【必要な資格(歓迎)】
第三種電気主任技術者有資格者
【想定年収】
500万円 〜 900万円
〇50代以上の応募も可|大手空調系サブコンの求人情報
【仕事内容】
- 電気設備点検
- 空調・給排水・消防等の設備点検
- 防災センターでの設備・保安の中央監視業務等
【必要な経験・能力(歓迎)】
オフィスビルの設備管理業務
【必要な資格】
- 建築物環境衛生管理技術者
- 第三種電気主任技術者(歓迎)
- 第一種電気工事士(歓迎)
【想定年収】
406万円~476万円
〇年間休日126日|大手電機メーカー系列サブコンの求人情報
【仕事内容】
工場やプラントにおける電気・計装設備などの設計および積算等
【必要な経験・能力】
電気・計装設備設計の経験(5年目安)
【必要な資格(歓迎)】
- 電気主任技術者
- 建築設備士
- 計装士
- 設備士
- 1級管工事施工管理技士
- 1級電気工事施工管理技士
【想定年収】
550万円~850万円
『電験三種×保安法人(電気保安協会等)』の求人・転職情報
〇未経験歓迎|関東にある電気検査協会の求人情報
【仕事内容】
- 設備点検
- 保守整備
【必要な経験・能力】
基本PCスキル(入力程度)
【必要な資格(歓迎)】
電気主任技術者
【想定年収】
350万円~490万円
〇年齢不問・入社お祝金あり|関東にある電気自主検査協会の求人情報
【仕事内容】
高圧変電設備の電気管理技術者・保安管理・検査業務
【必要な経験・能力(歓迎)】
変電設備停電検査業務の経験
【必要な資格】
- 第三種電気主任技術者
- 普通自動車免許
【想定年収】
535万円~855万円
〇2024年度の賞与実績5.2ヶ月分|関西にある保安協会の求人情報
【仕事内容】
- 月次点検・年次点検
- 新設・増設工事の現場調査や工事中の点検、竣工試験
- 電気設備(省エネ等)の保安、設計、運転などの技術相談
【必要な経験・能力】
所定の実務経験
【必要な資格】
- 電気主任技術者(第一種・第二種・第三種のいずれか)
- 普通自動車運転免許
【想定年収】
430万円~495万円
電験三種・電気主任技術者の転職に関するよくある質問
最後に電験三種・電気主任技術者の転職に関するよくある質問に回答します。
電験三種の転職市場での年収相場はどのくらいですか?
電験三種の転職市場での年収相場は、400万円~600万円の範囲が目安です。
ただし所属する企業や実務経験の年数次第で年収600万円を超える求人もありますし、逆に業界・職種未経験の転職なら年収が400万円未満(300万円台)の求人もあります。
また電験一種や電験二種や電気工事施工管理技士の資格を取得してキャリアアップすれば、年収が800万円を超える求人もあります。実際に厚生労働省のjobtagでは、電気技術者(電気主任技術者・電気施工管理技士など)の平均年収は755.2万円となっています。
参照:電気技術者|職業情報提供サイト『job tag』(厚生労働省)
電験三種の資格があれば未経験でも転職できますか?
電験三種の有資格者なら、業界や職種の経験がなくても転職できる可能性は十分にあります。
なぜなら電気主任技術者は、慢性的な人手不足の状態であり、企業側でも電験三種の有資格者なら長期での育成を前提として、採用している会社も多いからです。
たとえば大手電機メーカーのグループ会社でも、応募条件が電験三種のみという求人もあります。
だからこそ電験三種の資格があれば、未経験でも転職できると言えるのです。
電験三種は40代や50代でも求人がありますか?
電験三種の有資格者は、40代や50代でも求人があります。
なぜなら実際の求人票を見ても、『40代歓迎』や『40代・50代活躍中』と書かれている会社も多いからです。とくに実務経験のある電験三種の方は、転職市場で引く手あまたの状態です。また実務経験10年以上などの方なら、定年後の再雇用制度や嘱託職員制度で、60歳以降の仕事もあります。
だからこそ電験三種なら、40代や50代でも転職できる求人があるのです。
電験三種の資格は転職でどのくらい有利になりますか?
電験三種の資格は、転職で強い武器となります。なぜなら電験三種の有資格者は、電圧5万ボルト未満の事業用電気工作物の保安監督業務について、独占業務※を担当できるからです。
※原則として電圧5万ボルト未満の事業用電気工作物を担当可能
また多くの企業が電気設備のある施設を保有しており、且つ、その現場で必須の資格なので求人が途切れる心配もありません。だからこそ電験三種は転職市場でも、強い武器となるのです。
電験三種が転職市場で引く手あまたというのは本当ですか?
実務経験のある電験三種の有資格者であれば、転職市場で引く手あまたと言えます。
なぜなら電験三種の有資格者が人手不足の傾向にあり、経済産業省も2018年時点で電気保安人材の中長期的な確保に向けて議論を進められているからです。
参照:電気保安人材の中長期的な確保に向けた課題と対応の方向性について|経済産業省 産業保安グループ 電力安全課
経済産業省の調査でも、将来的に電験三種の人手不足が『想定需要約1.8万人に対して、4,000人の人材が不足の見込み』としており、企業でも有資格者を早い段階で囲い込む準備を進めています。
だからこそ電験三種が転職市場で引く手あまたなのは、本当だと言えるのです。
まとめ|電験三種・電気主任技術者の転職ならプレックスジョブ
本記事で紹介したとおり、電験三種の転職先としては、以下の8つがあります。
- ビル設備管理
- 再生可能エネルギーの運用管理・保守点検
- データセンターなどの設備管理
- プラントの運転保全・電気計装
- メーカー工場の電気保全・設備保全
- インフラ関連施設の保守運用
- サブコンの電気系の設備施工管理・保守
- 保安法人の電気保安(保守点検・事故対応)
また電験三種は転職先ごとに、働き方や年収が大きく変わるため、各企業の労働条件や給与事情を把握したうえで転職先を決めることが重要です。
ただしホームページや求人票には、会社のキレイな側面だけが書かれているケースが多いですし、企業との面接で労働条件や年収などの待遇面の話ばかりするのは悪印象につながってしまいます。
だからこそ電験三種で高待遇の企業に転職したいなら、電験三種の転職に強い転職エージェントの利用をおすすめします。たとえば当社(プレックスジョブ)では、電気主任技術者の転職に詳しい担当者が、求職者の転職をサポートしています。
またプレックスジョブには、本記事で紹介した以上に高待遇の非公開求人を多数抱えているので、「まず求人だけ確認したい」という方もぜひご覧ください。

















