なぜ施工管理はやめとけと言われるのか?
  • 転職お役立ち情報
  • 2025/11/05

なぜ施工管理はやめとけと言われるのか?

「未経験でも年収500万円以上!」という求人を見かけた方もいるのではないでしょうか? 手に職がつくこともあり、完全未経験者が施工管理に転職するケースは多いです。 ただし先にお伝えすると、すべての人に施工管理をおすすめはできません。 なぜなら当社(プレックスジョブ)に相談される方の中には、 「月の残業時間が100時間以上ある」 「仕事量と給料が見合ってない」 といった経験者の方も多くいるからです。 未経験OK・高年収という、一見魅力的な施工管理には、実は大きな落とし穴もあります。 ・サービス残業や休日出勤が前提の会社もある ・思っていたより年収の上がらない会社もある ・想像以上に体力仕事の可能性がある もちろん施工管理の中には、働き方改革でホワイト化している企業があるのも事実。 とはいえ何も考えない状態で就職すると、総労働時間が月200時間以上と長かったり、年収が350万円未満と少なかったりするブラック企業に入社するリスクもあるのです。 そこで本記事は、累計100万人以上が利用している当社(プレックスジョブ)の事例から、「施工管理はやめとけ」と言われる理由や、向いている人と向いていない人を紹介します。 また記事では、企業を見極めるためのチェックリストや、大手ホワイト企業も紹介します。 本記事を読むことで、『ブラック企業』に就職する方が一人でも減ることを願っています。

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施工管理はやめとけと言われる7つの理由

施工管理の転職を考えている方には、GoogleやSNSで「施工管理はきつい」と書かれてたり、家族や友人から「やめたほうが良い」と反対されたりした方もいるでしょう。

施工管理が「やめとけ」と言われるのは、仕事内容や環境に厳しいイメージがあるからです。

ここでは「施工管理はやめとけ」と言われる7つの理由をご紹介します。

  • 労働時間・残業が長い
  • 肉体労働になる
  • 転勤や出張がある
  • 仕事中は危険と隣り合わせ
  • 精神的プレッシャーもある
  • 責任と給与があっていない
  • 年収を上げるために資格が必要

労働時間・残業が長い

他の職種と比べて、施工管理の労働時間は長くなりやすいです。

現場の状況次第では、早朝から夜遅くまで働いたり、休日出勤したりするケースもあります。

なぜなら建設業界は、天候不順やトラブルがあっても、基本的に工期が変わらないからです。

とくに工事の終盤には遅れを取り戻すため、早朝から夜遅くまで働く現場も増えるでしょう。

2020年度の厚生労働省の調査で、施工管理を含む建設業界の実労働時間は、産業全体の平均と比べて、年間364時間(月30時間以上)長かったことがわかっているのです。

また年間の出勤日数も32日多いというデータが出ています。

月20日の出勤で150時間の残業の場合、朝7時から夜22時~23時まで仕事をしている状態です。

ワークライフバランスを取るのは難しいので、プライベートな時間を取りたいという方には、難しい部分があるでしょう。

肉体労働になる

施工管理はデスクワークだけではなく、体力勝負な側面もあり、「思っていたよりきつい」と感じる人も多いです。

施工管理は工事現場を巡回したり、立ちっぱなしで作業員の指示や安全確認したりするため、体力的な負担も大きくなりがちです。

人手不足の現場になると、資材搬入の立ち会いだけではなく、作業員のように重い資材運搬や機械操作補助など、管理業務以外の仕事も多くなるでしょう。

なお30度を超える猛暑の日や、0度を下回る日の屋外作業は、想像以上に体力を消耗します。

とくに異業種から転職した方は、立ちっぱなし、歩きっぱなしの業務に慣れるのに苦労するケースも多いです。

そのため体力にまったく自信のない方や、空調の効いたオフィスでの勤務を望んでいる方は、施工管理以外の職種を検討したほうが良いでしょう。

転勤や出張がある

施工管理の現場は全国各地にあるので、転勤や出張が頻繁にある会社も少なくありません。

とくにダムやトンネルなどのインフラ工事の施工管理を担当するときは、数ヶ月から数年間、山の奥に住むこともあります。

会社での昇進やキャリアアップ、年収アップを考えると、転勤や出張を断るのは難しいです。

そのため単身赴任で家族と離れたり、平日は地方にいて、週末だけ自宅に帰る人も多いです。

実際、当社を利用する方にも、「転勤や出張が多いから転職したい」という方が存在します。

また大企業では、国内だけではなく、海外プロジェクトで現地に駐在するケースもあります。

住宅を購入して、生活基盤を整えたい人にとっては、大きな負担となるでしょう。

ただし勤務先を選べば、転勤をなくせたり、出張範囲を車の通勤圏内に限定できたりします。

とくに地場の中小建設会社や、大企業の地域限定職を選べば、転勤なしでの勤務も可能です。

入社する前には、転勤の有無や出張の頻度などを、あらかじめ確認しておきましょう。

仕事中は危険と隣り合わせ

施工管理の現場は、常に危険と隣り合わせです。

施工管理の最も重要な仕事の一つは『安全管理』ですが、どれだけ注意を払ってもトラブルは起こり得るものです。

高所の作業に加えて、重機を操作したり、大型資材を搬入したりするので、一歩間違えれば、事故に繋がりかねません。

現場の安全を確保する責任者として、常に気を張り詰めるプレッシャーは大変です。

少し慣れた作業員たちの気持ちが緩んでいたり、危険な現場を見つけたりしたときは、厳しく指導する役割も求められます。

また万が一、トラブルが起こった際には、監督者が管理責任を問われます

どれだけ安全管理を徹底しても、トラブルがゼロになることはありません。

危険を管理し続ける責任にストレスを感じる方には、厳しい仕事になるでしょう。

精神的プレッシャーもある

施工管理は、発注者からは「品質を上げろ、値段を下げる、工期を早めろ」と要求をされて、現場の作業員から「そんな工程はムリ」と反発されるなど、利害調整の役割を求められます。

なお施工管理として関わる相手は、発注者と職人・作業員だけではなく、下請業者、設計者、近隣住人など多岐にわたります。

複数の人間からの要求で板挟みになることが多く、精神的なプレッシャーも大きいです。

しかも入社一年目で年上のベテラン職人に指示を出したり、下請業者の社長と交渉したりする必要があるなど、やりづらい部分も大きいでしょう。

近隣住民のクレーム対応をする必要もあるので、精神的なしんどさも大きくなります。

また天候不順や予期せずトラブルで遅れる責任は、施工管理者が負うので、工期の日程調整や追加予算の交渉、関係各所への謝罪など、精神をすり減らす業務も多くなります

このように精神的なプレッシャーが大きいことから、施工管理はやめとけと言われるのです。

責任と給与があっていない

ここまで紹介したとおり、施工管理の責任は大きいです。

そして責任に給与が見合わない会社があることも、「やめとけ」と言われる理由になります。

施工管理の仕事は、現場の『安全管理・工程管理・品質管理・原価管理』の4大管理すべてを任されて、工期どおりに工事を完了させる責任の重い仕事です。

ここまで責任が重いにも関わらず、残業代込みで年収400万円台の会社も少なくありません。

とくに20代の若手では、責任だけが重くなって、年収が大して上がらないケースもあります。

自分は現場でミスが許されないプレッシャーの中で仕事をしているのに、他の会社でデスクワークしている友人や知人と比較して、年収が低いと感じる人もいるでしょう。

年収を上げるために資格が必要

施工管理として年収を上げていくためには、資格取得が必須になります。

代表的な資格は『施工管理技士(1級)』であり、1級の資格を持っている状態で、実務経験を積んでいけば、年収が1,000万円を超えることも珍しくありません

一方で資格を取得できないと、年収500万円を超えることが難しくなります

なぜなら施工管理技士でないと、主任技術者や監理技術者などの責任者になれないからです。

そのため施工管理のキャリアを歩む場合は、1級の資格取得を目指すのが一般的になります。

関連記事:施工管理技士の資格一覧

しかし「資格の勉強は大変...」という方にとっては、難しい部分も大きくなるでしょう。

ここまで「施工管理はやめとけ」と言われる理由を紹介してきました。

ただし近年では、働き方改革やIT化・DX化の影響で、施工管理の働き方が変化しています。

つづいては「施工管理はやめとけは古い」と言われる理由を紹介します。

施工管理はやめとけは古い?意外と楽って本当?

施工管理は、3K(きつい・汚い・危険)のネガティブなイメージが持たれることが多いです。

ただし近年は、働き方改革やIT化・DX化の影響で、施工管理の労働環境も改善されています。

そのため、実際に入ると施工管理は意外と楽と言われるケースもあるほどです。

近年、施工管理が「意外と楽」と言われるようになった理由は、以下のとおりです。

  • 働き方改革で残業時間が減少した
  • 体力仕事の割合が減少している
  • 仕事中の休憩回数が多い

働き方改革で残業時間が減少した

近年、施工管理の長時間労働は、大幅に削減されています。

なぜなら2024年4月から建設業界にも時間外労働の上限規制が適用されて、企業が残業時間を減らさざるを得なくなったからです。

法律が改正される影響により、大手企業を中心にIT化・DX化などの業務改善が進み、以前なら当たり前だった深夜残業や休日出勤は大幅に減少しています。

2025年に厚生労働省が実施した調査では、産業全体の1ヶ月の実労働時間が161.6時間に対し、建設業は165.6時間でした。

つまり建設業界は、他の産業と比べて、月4時間しか労働時間が変わらないということです。

本記事『労働時間・残業が長い』で紹介したとおり、数年前まで建設業界の労働時間は、産業全体よりも30時間以上長かったのです。

すべての企業で労働環境の改善が進んでいるわけではないですが、「残業が当たり前」という価値観から脱却しようとする企業は確実に増えています。

施工管理の残業時間は大幅に削減されており、今後も働きやすくなると考えられるでしょう。

体力仕事の割合が減少している

ICT(情報通信技術)の導入により、施工管理の体力的な負担は大きく減少しつつあります

これまでは自分の足と目を使って、すべての現場を確認していました。

一方で現在では、ドローンやセンサーを活用した測量や遠隔での確認も普及しています。

たとえば大手ゼネコンの大林組は、2024年にドローンを活用した完全無人巡回による工事進捗管理に成功しており、作業時間を6分の1まで短縮しました。

株式会社大林組(本社:東京都港区、代表取締役社長:蓮輪賢治)とNTTコミュニケーションズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:丸岡亨、以下 NTT Com)は、屋内建設現場における施工管理の効率化をめざし、ドローンを活用した完全無人巡回による工事進捗管理(※1)の実証実験(以下 本実証)を3ヵ月にわたって実施しました。本実証により、屋内建設現場の巡回・記録に要する時間を従来の1時間から10分に短縮するとともに、日々変化する状況下において、安全に自動巡回ができることを確認しました。

ドローンを使うことで、毎日現場を歩き回ったり、高所に移動して進捗状況を確認したりする必要がなくなります。

また以前は現場監督として重い資材を運ぶなど、職人と同じく作業する場面もありましたが、現在は機械化の進展もあり、施工管理は管理・監督に専念する体制が整ってきているのです。

中小企業の中には、体力仕事が多い現場もありますが、少しずつ体力仕事は減少しています。

そのため体力仕事が苦手な方は、機械化・分業化の進んだ企業に就職するのも一つの手です。

仕事中の休憩回数が多い

実は施工管理を含む建設現場は、休憩時間がしっかり確保できる業界です。

一般的なオフィスワークの場合、休憩は昼休みの1時間だけですが、建設業界では、1日3回(午前・昼・午後)の休憩時間があります。

これは安全確保のため、定期的なリフレッシュが推奨されているためです。

午前と午後の休憩時間は『一服』の時間として建設文化に根付いており、職人だけではなく、現場監督も一斉に休むのが一般的です。

施工管理も現場にいるときは、この休憩を取れることが多く、こまめに息抜きをできます。

※工期が迫っていると休憩がない場合もあります

定期的に休みながら働ける点も、「施工管理は意外と楽」と言われる理由の一つです。

ここまで紹介したとおり、働き方改革やIT化の影響で、労働環境は大きく改善されています。

施工管理はこれまで「年収は高いけど労働環境が悪い」という職種でしたが、労働環境が改善された結果、年収が高かったり、未経験でも転職できたりするメリットが増えています。

つづいては施工管理として働くメリットをみていきましょう。

施工管理として働くメリット

施工管理として働くメリットは、以下のとおりです。

  • 未経験でも高年収の可能性がある
  • 学歴は関係なく実力次第で稼げる
  • 資格の取得で年収が上がりやすい
  • 需要が安定しており将来性も高い
  • AIやロボットにも代替されにくい
  • 定年後でも仕事を続けられる
  • 社会貢献性が高く達成感も大きい

未経験でも高年収の可能性がある

施工管理は、未経験からでも高い年収を狙える職種です。

実際に、『未経験可・年収500万円以上』という求人も少なくありません。

20代半ばで異業界から転職して、年収500万円以上担っている人も多く、他の業界と比べて、給料水準が高くなっています。

実際に厚生労働省のデータを見ると、建築施工管理技術者や土木施工管理技術者の平均年収は、全国平均より100万円以上高いです。

職種の分類

平均年収※2025年11月時点

建築施工管理技術者

641.6万円

土木施工管理技術者

596.5万円

全国平均

478.0万円

もちろん誰でも最初から高給とは限りません。

小規模な会社の場合、初年度の年収は300万円台のケースもあります。

ただし施工管理として働いていれば、誰でも未経験から高年収の可能性があるのです。

関連記事:【年齢別】施工管理の20代~60代の年収

学歴は関係なく実力次第で稼げる

施工管理は、学歴に関係なく、実力(経験と資格)で評価される側面が強いです。

実際にスーパーゼネコン5社(鹿島建設や大林組など)でも高卒から採用していますし、中小ゼネコンは中卒から採用しているケースも珍しくありません。

実際に現場監督として活躍している方には、高卒入社で現場叩き上げの方も多いです。

施工管理技士の資格試験にも、学歴の要件はなく、必要なのは実務経験年数のみです。

建設業界では、学歴より現場での知識や経験、マネジメント力が重視されます。

そのため誰でも自分の実力次第で、キャリアアップ・収入アップが可能です。

学歴が高くなくても、所長や工事長のポジションにつけますし、逆に学歴が高くても、現場で結果を出せずに信頼を得られないと評価されません。

極端に言えば、中卒でも高卒でも、一人前の施工管理技術者になれば、大卒以上に稼げます。

資格の取得で年収が上がりやすい

施工管理は、資格を取得すると明確に年収が上がりやすいです。

とくに影響が大きいのが『施工管理技士(1級)』の資格で、市場価値が一気に高まります。

資格を取得すると、資格手当がもらえたり、昇給したりするので、すぐに年収が100万円以上高まることもあるでしょう。

また1級の資格を持っていれば、現場代理人として大規模な案件を任されたり、主任技術者や監理技術者として現場の責任者を担当できたりします。

実際に一級施工管理技士の年収は、無資格者と比べて明確に高いです。

資格

年収の目安※

1級建築施工管理技士

600万円~1,200万円

2級建築施工管理技士

500万円~700万円

未資格

350万円~550万円

※プレックスジョブの転職実績をもとに算出

資格の勉強は大変ですが、その分、リターンの大きい職種と言えます。

努力が正当に報われやすい職種なのは、コツコツ努力できる人への大きなメリットでしょう。

需要が安定しており将来性も高い

施工管理は、公共・民間問わずに需要が安定しており、将来性も高い仕事の一つです。

国土国通省によると、2030年3月には、多くのインフラ設備が建設後50年を経過します。

インフラ設備

2030年3月

道路橋

約54%

トンネル

約35%

河川管理施設

約42%

水道管路

約21%

下水道管渠

約16%

港湾施設

約44%


このように公共からは、常にインフラ設備の更新需要がありますし、新しい依頼もあります。

また民間でも大型商業施設の建設やオフィスビルの再開発、ホテルや工場、病院の建設など、多くの依頼があります。

一方で建設業界は、高齢化と人手不足により、人手不足が顕著です。

国土交通省によると、建設業界の就業者は55歳以上が35.9%いる一方で、29歳以下が11.7%と高齢化が加速しています。

60歳以上の技能者が全体の4分の1以上(25.7%)を占めており、10年後に大半が引退します。

つまり建設業界の需要が高まる一方で、供給側の人材(施工管理技士など)は減少するため、若い施工管理技士は引く手あまたの状況になるでしょう。

実際にゼネコン各社も将来を見据えて、若手育成や働きやすい環境作りに力を入れています。

働きやすい環境の整備が加速されることも、施工管理として働くメリットと言えるでしょう。

AIやロボットにも代替されにくい

施工管理の仕事は、AIやロボットに代替されにくいと言われています。

なぜなら施工管理は、現場での臨機応変な対応力が求められたり、複数の関係者と利害調整をしたりするなど、人間的な判断や機転、温かみのあるコミュニケーションが必要だからです。

事実、AIは施工管理技士の支援(画像での安全管理など)には役立っていますが、工事全体のマネジメントをするなど、施工管理技士の役割は果たせていないのです。

また施工管理の業務は、現場の工程を管理するだけではありません。

他にも、近隣住民に対するクレーム対応や協力会社との交渉などの複雑な業務があります。

国土交通省でも建設現場の生産性向上を目的として、ICTの活用を推進していますが、これは施工管理技士の仕事をサポートして、一人当たりの生産性を高めるためのものです。

そのため将来的にAIやロボットの活用が進んでも、人間が施工管理する構図は変わりません。

むしろ、AIやロボットを使いこなせる施工管理技士に対する需要が爆発的に高まるでしょう。

定年後でも仕事を続けられる

施工管理は、資格や過去の経験を活かして、定年後でも働き続けられる仕事です。

先ほど紹介したとおり、建設業界は慢性的な人手不足なので、ベテラン社員が定年を迎えてもシニア社員として再雇用するケースが珍しくありません。

実際に鹿島建設では、再雇用制度を実施しており、再雇用率は約90%(希望者は100%)です。

2024年度からは退職前と同水準の給与を維持すると名言しており、シニア社員を積極的に活用する姿勢がわかります。

また大手企業出身者が、中小企業の監理技術者として転職するケースもあります。

実際に当社(プレックスジョブ)を利用した方には、70代で転職に成功された方もいます。

このように息の長いキャリアになるのは、施工管理が経験を積むほど価値が高まるからです。

肉体的にきつい作業は若手に任せて、自分は安全指導や工程管理のアドバイスなど、裏方として会社に貢献するという役割もできます。

施工管理は、人生100年時代において、定年後でも稼げる数少ない職種と言えるでしょう。

社会貢献性が高く達成感も大きい

施工管理は、大規模な商業施設だけではなく、ダムやトンネル、高速道路などの公共工事にも関われる社会貢献性の高い仕事です。

対応する工事は様々ですが、いずれも人々の生活を支える重要な転造物ばかりです。

完成引渡日に建物を見ると、「しんどかったけどよかった」と心から思えるでしょう。

とくに長期間にわたる大規模プロジェクトでは、関わる職人や関連会社も多く、完成式典では発注者や地域の方から感謝の言葉をもらうことも多いです。

チームで建造物を作り上げる達成感は、デスクワーク的な仕事では味わえません。

また最近では、災害復旧工事や老朽化対策などの、社会課題に直結する仕事も多いです。

お金だけではない、精神的な満足感を得られる点も施工管理として働くメリットでしょう。

施工管理に向いている人

施工管理の仕事には、向き不向きがあります。

向いていない人に厳しい面がある一方、向いている人はやりがいを持ち続けられるでしょう。

ここでは施工管理に向いている人の特徴を3つ紹介するので、自分が当てはまるかをチェックしてください。

  • 幅広い年齢層とコミュニケーションを取れる
  • スケジュール管理して仕事するのが得意
  • 臨機応変な対応が得意

幅広い年齢層とコミュニケーションを取れる

年齢や立場の異なる多くの人とコミュニケーションを取れる方は、施工管理に向いています。

施工管理の現場では、10代の見習い職人から50代・60代のベテラン職人、自治体の関係者や近隣の住人など、幅広い年齢層・バッググラウンドを持つ人と接します。

実際、自分の親世代より年上の職人に対して、指示・指摘することもあるのです。

そこで遠慮してしまったり、逆に高圧的になったりすると、職人のやる気を削ぐことになり、工事がスムーズに進まない結果にもつながります。

つまりそれぞれに合わせた言葉遣いや対応ができる、コミュニケーション力が必要なのです。

また現場以外でも発注者や協力会社との打ち合わせ、役所への対応など、多方面とやり取りが必要となるので、初対面の相手との会話が苦にならない人のほうが向いています。

そのため学生時代に部活やアルバイトなどで、上下関係のあるコミュニケーションを経験していたり、これまでの会社で調整役を担当していたりする人は向いているでしょう。

スケジュール管理して仕事するのが得意

自分で計画を立てて、段取り良く物事を進められる人は、施工管理の適正があります。

なぜなら施工管理の重要な役割の一つに『工程管理』があるからです。

工程管理とは、工事を期日どおりに終わらせるために日々の作業計画を立てて、職人や業者に共有することで、工事のスケジュール管理を意味しています。

段取り力や計画力が問われる仕事なので、学生時代に勉強の計画を立てるのが得意だったり、仕事でプロジェクトマネジメントの経験があったりすると経験を活かしやすいです。

天候不順や予測できないトラブルなどで予定が狂うことも多いですが、それを見越して計画を立てられる人は、優秀な施工管理者になれるでしょう。

逆に行き当たりばったりで計画的に考えられない人には、施工管理が難しいと言えます。

また施工管理の現場は、複数の出来事が同時並行に起こることもあるので、物事の優先順位をつけて、マルチタスクで同時にさばく力も求められます。

スケジュールどおりに物事を進めるのが好きな方や、計画を作るのが好きな方は、施工管理の仕事にやりがいを持って取り組めるでしょう。

臨機応変な対応が得意

急なトラブルや仕様の変更にも、柔軟に対応できる能力は、施工管理の仕事に不可欠です。

「建設現場は計画どおりに進むほうが珍しい」と言われるほど、多くの問題が起こります。

たとえば地面を掘ってみたら図面にない配管が出てきたり、納品されるはずの資材が届かなかったりなど、小さなトラブルは日常茶飯事です。

上記のようなときに焦らず、何をどうすれば良いのかを冷静に考えて、関係者と協力しながら解決策を見つけていくのも施工管理の仕事です。

つまりマニュアルどおりの仕事ではなく、その場の状況に応じた最善策を考えて実行できる『臨機応変な応用力』が求められています。

施工管理は、トラブルが起こるたびに落ち込んでいては仕事になりません。

逆に「なんとかなる」とポジティブに考えられる方は、ストレスを貯めないため、施工管理に向いていると言えるでしょう。

関連記事:
施工管理に向いている人の特徴7選【チェックリスト付き】|向いていない人も解説

ここまで紹介したとおり、施工管理はすべての人に向いているわけではありません

施工管理の仕事に、ストレスを感じたり、力を発揮できなかったりする人もいます。

そこでつづいては、施工管理に向いていない人の特徴を紹介します。

施工管理に向いていない人

施工管理に向いていない人の特徴は、以下のとおりです。

  • 一人で黙々と作業するのが得意
  • 細かなミスに気づくのが苦手
  • 絶対に定時で帰りたい

一人で黙々と作業するのが得意

人と関わらずに一人で完結する仕事が好きな方は、施工管理が難しいかもしれません。

本記事『幅広い年齢層とコミュニケーションを取れる』で紹介したとおり、施工管理の仕事は多くの関係者と利害を調整しながら進めるので、周りとのコミュニケーションが必須です。

そのため事務所で黙々と作業するというシーンは、多くありません。

施工管理は、様々な立場の人に指示したり雑談したり怒られたりと、人付き合いの連続です。

あなたが「自分のペースで一人で仕事したい」と考えている場合は、現場監督の役割を大きな負担と感じるでしょう。

つまり一人で作業したい方が施工管理を目指すと、ミスマッチになりやすいです。

このような方は施工管理ではなく、CADオペレーターや設計など、建設業界の中でも、個人の作業に寄った職種のほうがおすすめです。

施工管理は、他者と関わる機会の多い仕事なので、コミュニケーションが得意な人でないと、楽しく続けるのは難しいでしょう。

細かなミスに気づくのが苦手

細かいミスが多かったり、細部のチェックが苦手な人も、施工管理には向いていません

施工管理の現場では、小さなミスが大きなトラブルにもつながる可能性もあり、常に注意深く目を光らせる必要があります。

たとえば足場のボルトが緩んでいないかや、図面上の寸法と施工が合っているか、書類に記載ミスがないかなど、細かな点検や確認作業の積み重ねが重要です。

チェックリストを一つ一つ潰していくような几帳面さや慎重さがないと、現場での品質管理や安全管理を徹底するのは難しいでしょう。

普段からケアレスミスや誤字脱字が多いタイプなら、施工管理の膨大な書類仕事や検査対応にストレスを感じてしまうかもしれません。

また工事には法令遵守が求められており、施工基準や安全基準などの厳密なルールをきちんと把握して、現場にルールを徹底させることも必要です。

こうしたルールの把握や遵守が難しい方だと、現場で問題を起こしかねないので、他の職種を検討したほうがよいでしょう。

絶対に定時で帰りたい

「毎日定時で帰ってプライベートの時間を充実させたい」なら、施工管理は向いていません。

施工管理は繁忙期や工期の終盤になると、残業や休日出勤が発生する可能性のある職種です。

働き方改革で残業時間や休日出勤が減っているとはいえ、1日2時間以上の残業や土曜の出勤が避けられない現場もあります。

たとえば天候不順や突発的なトラブルがあると、土曜出勤してリカバリーが必要になります。

「プライベート最優先で絶対に定時帰り」という考え方では、現場の責任者は務まりません。

もちろんホワイト企業に入社できれば、残業ほぼゼロ・完全週休二日も可能です。

とはいえ、このような職場は例外的ですし、入社できる可能性も少ないです。

家族との時間や趣味の時間を確保したい気持ちは当然ですが、現場の状況によっては、定時の帰宅が難しいタイミングもあります。

つまりワークライフバランス重視で定時退社にこだわる人は、施工管理が不向きと言えます。

働き方改革で労働環境が改善されているので、「多少の残業ならOK」というスタンスなら、施工管理として十分務まります。

どうしても定時で帰りたい方は、公務員などの定時で帰りやすい職種を検討してください。

未経験から施工管理のキャリアパスは?

施工管理は、未経験からでも高い年収が期待できる仕事です。

ただし最初から、高い年収を受け取れるわけではありません。

つづいては未経験から施工管理に転職して年収を上げるためのステップを紹介します。

次のステップを踏めば、年収800万円や年収1,000万円以上稼げる可能性もあるでしょう。

  1. 未資格・未経験可の会社に就職する
  2. 実務経験を積みつつ資格を取得する
  3. 出世または転職で年収を上げていく

STEP1:未資格・未経験可の会社に就職する

まずは未資格・未経験でも受け入れてくれる会社に就職しましょう。

建設業界は人手不足のため、未資格・未経験でも歓迎の求人が多くあります。

未経験で就職するなら、研修やOJT、資格取得支援の制度が充実する会社がおすすめです。

研修やOJTが充実している会社から、施工管理の基本を教えてくれたり、現場配属された後にマンツーマンで指導してくれたりと、未経験でも安心して成長できます。

たとえば大手の建設会社やプラント会社、設備会社などに入社を目指すのがよいでしょう。

逆に人数の少ない中小企業の場合、教育体制が整っていないことも多いので注意が必要です。

面接のタイミングで入社後の研修やフォロー体制を聞いたり、転職エージェントを経由して、確認したりすることをおすすめします。

未経験の方は、最初は先輩の補助業務(図面のコピーや写真撮影など)のカンタンな業務から取り組み、少しずつ現場の流れを掴んでいきます。

このタイミングで重要なのは、何でも吸収する姿勢です。

分からないことは積極的に質問して、業務を覚えていきましょう。

STEP2:実務経験を積みつつ資格を取得する

施工管理として実務経験を積みながら、施工管理技士の資格取得を目指してください。

施工管理技士の資格は、各領域ごとに2段階(1級と2級)の資格があります。

たとえば建築領域は、1級建築施工管理技士と2級建築施工管理があります。

領域

資格

建築領域

  • 1級建築施工管理技士
  • 2級建築施工管理技士

土木領域

  • 1級土木施工管理技士
  • 2級土木施工管理技士

電気領域

  • 1級電気工事施工管理技士
  • 2級電気工事施工管理技士

管領域

  • 1級管工事施工管理技士
  • 2級管工事施工管理技士

電気通信領域

  • 1級電気通信工事施工管理技士
  • 2級電気通信工事施工管理技士

建設機械領域

  • 1級建設機械施工管理技士
  • 2級建設機械施工管理技士

造園領域

  • 1級造園施工管理技士
  • 2級造園施工管理技士


なお資格の第一次検定は、受験資格が年齢のみで、基本的に誰でも受験可能です。

受験

資格

1級資格・第一次検定

19歳以上

2級資格・第一次検定

17歳以上

参考:令和6年度より施工管理技術検定の受検資格が変わります | 国土交通省

最終的に取得を目指すのは、1級資格ですが、2級資格から取得しても問題ありません。

資格を取得することで、現場の責任者になれたり、資格手当が出て年収が上がったりします。

キャリアの幅が一気に広がるので、できるだけ早いタイミングで、資格を取得してください。

なお資格取得と並行して、実務経験を積んでいくことも重要です。

経験を積むことで市場価値が高まり、将来的な年収も上がります。

STEP3:出世または転職で年収を上げていく

5年以上の実務経験を積み、1級資格を取得すれば、出世するか転職するかを検討しましょう。

現在の会社で働き続けるなら、所長や工事部長を目指すのがおすすめです。

社内で評価されるには、資格や実績に加えて、社内の人間関係構築や信頼の獲得が重要です。

一気に年収をアップさせるのは難しいですが、着実に年収を上げることができるでしょう。

一方で施工管理として転職の場合、実務経験のある1級資格保持者は、引く手あまたです。

業界全体として人材不足なので、転職で年収が200万円以上アップするケースもあります。

なお転職の際には、自分の経験がどのように評価されるかを把握しておくことが重要です。

たとえば中小規模の案件しか担当したことのない状態で、大規模プロジェクトがメインの会社に応募するなら、それ用にカスタマイズした履歴書や志望動機が必要になります。

出世や転職以外にも、独立して収入を上げる方法もあります。

このように最終的に年収を上げる方法は複数ありますが、どの選択肢を取る場合でも、1級資格の取得と実務経験を積むことが重要です。

これまでのステップを踏みながら、最終的にどのキャリアを選ぶかを考えてください。

施工管理のホワイト企業チェックリスト

施工管理として長期間働くなら、できるだけ働きやすい会社で働くことも重要です。

ブラック企業に入社しないよう、ここでは施工管理者が働きやすい会社を見極めるためのチェックリストを紹介します。

求人票や面接で確認できるポイントなので、ぜひ確認してください。

  • 完全週休二日制の職場を選ぶ
  • 年間の休日日数を確認する
  • 直行直帰の可否を確認する
  • 面接の際に職場を見学する
  • 逆質問で気になることを聞く

完全週休二日制の職場を選ぶ

会社の求人票を見ると、『完全週休2日制』や『週休2日制』などと記載があります。

ここで重要なのは、完全週休2日制の企業を選ぶことです。

なぜなら週休2日制の企業では、土曜日は隔週で出勤があったり、土曜休みは月1回だけという会社が多くあるからです。

たとえば『週休2日制(会社カレンダーによる)』と記載している会社は、注意が必要です。

上記の場合、隔週で土曜出勤があったり、休みのタイミングが平日になる可能性もあります。

プライベートが犠牲になる可能性が高いので、必ず完全週休2日制かをチェックしましょう。

なお働き方改革の影響で、建設業界でも完全週休2日制を掲げる企業は増えています。

大手ゼネコンは完全週休2日制が多いですし、中堅企業でも導入中の会社が増えています。

年間の休日日数を確認する

つづけて年間の休日日数も必ず確認しましょう。

一般的な企業であれば、年間休日は120日以上あることが多いです。

これは1年のうち、土日祝+年末年始・夏季休暇は休めるレベルの数字です。

ただし建設業界は忙しいこともあり、120日以上休みのある職場は少数派なので、110日以上の年間休日があるかをラインとしてください。

逆に年間休日が105日以下の会社になると、土日祝や年末年始でも出勤の可能性があります。

また上場している企業であれば、有給休暇の取得日数や平均的な残業時間も確認できます。

求人票や会社のホームページを確認して、どれだけ休めるかを確認しておきましょう。

直行直帰の可否を確認する

直行直帰ができるかどうかも、重要なポイントです。
※直行直帰:自宅から直接現場に行くこと。また直接帰宅すること

施工管理の現場は遠方なことも多く、会社に寄って現場に向かうのは時間がムダになります。

一方で直行直帰できれば、通勤の負担が軽減されますし、ムダに早起きしたり、事務所で日報を書いたりする手間はなくなります。

また現場が遠距離になるケースでは、直行直帰の有無で1日の拘束時間が大きく変わるので、直行直帰OKなら実質的に労働時間を短縮できる状態です。

求人表に『直行直帰可』と書かれている求人も多いので、ぜひ確認してください。

面接の際に職場を見学する

できれば面接の際に、実際の職場を見学させてもらいましょう。

実際に職場を見れば、会社の雰囲気や働き方の解像度が高まります

デスクに山積みの書類がないかや、社員の表情が疲れていないかなどを確認してください。

働きやすい企業ほど、整理整頓されていますし、社員の表情も余裕を感じられるものです。

現場見学が難しい場合でも、会社のオフィスや作業所を見れるケースがあります。

オフィスの掲示板やカレンダー、予定休日を見ることで、リアルな情報を手に入れられます。

そのため「可能なら現場を見ることはできますか?」と聞いてみる価値は十分あります。

ブラック企業の自覚がある会社は、都合の悪い現場を見せたがらない傾向が強いです。

自分の働くイメージを掴むためにも、可能な範囲で職場環境を確かめましょう。

逆質問で気になることを聞く

あなたが気になることは、面接時の『逆質問』のタイミングで、具体的に聞いてみましょう。

たとえば平均の残業時間や、繁忙期と閑散期の勤務時間などを聞いても問題ありません。

ただし聞きたい内容を質問するときは、「1日のスケジュールを教えて下さい」というように間接的な言い回しをすることも重要です。

他には「御社で長く働いている方は、どのような点に魅力を感じていますか?」と尋ねれば、オープンな意見を聞くこともできます。

働きやすい企業であれば、社風や働きやすさ、待遇面などのポジティブな話がでるでしょう。

逆にブラック企業であれば、言葉に詰まったり、表面的な話になったりしてしまいます。

面接官の反応からもわかる要素は多いので、ぜひ逆質問で気になることを聞いてみましょう。

施工管理の大手ホワイト企業一覧

チェックリストの内容を踏まえて、施工管理として転職できる大手企業を紹介します。

もちろん現場次第で働きやすさは異なりますが、企業選びの参考にしてください。

会社名

平均年収

休日体系

年間休日

鹿島建設

1184.7万円

126日

完全週休2日制

大林組

1140.4万円

125日

完全週休2日制

大成建設

1058.0万円

125日

完全週休2日制

竹中工務店

1032.1万円

125日

完全週休2日制

清水建設

1011.6万円

122日

完全週休2日制

千代田化工建設

1037.8万円

122日

完全週休2日制

大和ハウス工業

991.8万円

123日

完全週休2日制

東洋エンジニアリング

957.7万円

122日

完全週休2日制

住友林業

931.8万円

約120日

完全週休2日制

日揮ホールディングス

930.6万円

122日

完全週休2日制

積水化学工業

818.3万円

124日

完全週休2日制

※各社の有価証券報告書や企業HPの情報をもとに作成

施工管理のホワイト企業に転職するコツ

転職のコツを抑えることで、働きやすくて待遇の良い企業に転職できる可能性が上がります。

つづいては施工管理として、ホワイト企業に転職するコツを見ていきましょう。

  • 未経験なら年齢の若い間に転職する
  • 経験者なら自分の成果を数値化する
  • 特化型転職エージェントを活用する

未経験なら年齢の若い間に転職する

未経験から施工管理を目指す方は、できるだけ若いタイミングで転職活動を始めましょう

転職業界が人手不足で未経験歓迎とはいえ、若いほうが採用されやすいのは事実です。

20代なら未経験でも大手を含めて採用されやすいですが、30代以降になると、ホワイト企業に転職するのが難しくなります。

なぜなら企業の視点で見ると、未経験の30代以降を1から育てるのは負担がかかるからです。

そのため別の業界で働いている方は、20代後半までに転職活動を始めるのが理想になります。

とはいえ30代以降になると、転職できないというわけではありません。

中小規模の建設会社で経験を積み、ホワイト企業に転職する方法もあります。

未経験での転職は、若さが重要な要素になるので、早めの転職を検討してください。

経験者なら自分の成果を数値化する

すでに施工管理の経験がある人は、過去の実績や成果を数字で示せるようにしましょう。

年収が高くて働きやすい企業は求職者からの人気が高く、多数の応募が来るため、書類選考で目に留まる必要があります。

たとえば「所長として10億円規模のプロジェクトを完工」「年3件のプロジェクトを兼務」など、客観的な数字や事例を盛り込むのがおすすめです。

とくに工事規模や役割は評価されやすいポイントですし、資格の有無も重要になります。

大手のホワイト企業に転職する場合、一級の施工管理技士を保有することは必須になるので、必ず資格を取得しておきましょう。

たとえば1級土木施工管理技士の資格を持っていれば、書類で落ちることは少なくなります。

また自分が工事を進めるうえで工夫した点も数値化できればベストです。

たとえば「体制を見直した結果、予定より1週間早くに引き渡しを成功」など、定量的な実績があると、面接官もあなたを採用するイメージが浮かびやすくなります。

周りのライバルに勝つには、自分のキャリアを魅力的に使える事が重要です。

そのためにも数字で語れる内容を準備しておきましょう。

特化型転職エージェントを活用する

施工管理の転職をする際は、業界や職種に特化したエージェントを使うのがおすすめです。

前提として、転職エージェントは非公開求人に応募できたり、面接の調整を丸投げしたりできます。

施工管理の仕事で忙しく、日程調整や応募書類の修正など、一人で転職準備するのは、かなり大変です。

また施工管理の職種は、他の業界とは異なり、工事経歴書の提出が必要だったり、工事の規模を正確に伝えたりと、一般的な転職活動とは違う部分があることにも注意が必要です。

そのため一般的な転職エージェントでは、施工管理の特殊な部分に対応できなかったり、面接対策が適切にできなかったりするリスクがあります。

一方で特化型のエージェントであれば、施工管理の転職に精通した担当者がつくので、適切な企業に応募できたり、面接対策が丁寧だったりする傾向があります。

また企業情報にも精通しているので、本記事で紹介した『休日体系・年間休日・直行直帰』の他に職場の雰囲気や、実際に転職した人の事例を紹介できるケースもあります。

だからこそ施工管理の転職では、特化型のエージェントを利用するのがおすすめなのです。

施工管理の転職ならプレックスジョブがおすすめ

プレックスジョブは、施工管理に特化した転職エージェントです。

数多くある転職エージェントでも、プレックスジョブがおすすめな理由は、以下の3つです。

  • 施工管理の転職に精通した担当者がいるから
  • 高年収の非公開求人を多数保有しているから
  • 無理やり転職を勧めることがないから

施工管理の転職に精通した担当者がいるから

プレックスジョブを利用する一番のメリットは、施工管理の転職に精通した担当者がいることです。

マイナビやリクナビなどの総合型エージェントでは、担当者が複数の職種を扱うことが多く、施工管理に特化することはありません。

一方でプレックスジョブでは、施工管理の転職に特化した担当者を配置しているので、現在の転職市場で施工管理が求められている企業はどこか。

どんなスキルを持った人が、どのような企業に入社しやすいかを把握しています。

受験

プレックスジョブ

総合型エージェント

扱う業界

建設業

全体

専門性

高い

普通

サポート

手厚い

普通


正直、特化型エージェントであるプレックスジョブは、総合型エージェントと比べると、扱う業界の幅は少ないです。

しかし施工管理の求人では、総合型エージェントより深く、手厚いサポートを実施します。

だからこそ総合型エージェントより、特化型エージェントであるプレックスジョブを利用したほうがよいのです。

高年収の非公開求人を多数保有しているから

多くの非公開求人に応募できるのも、プレックスジョブを利用するメリットです。

非公開求人とは、企業が募集枠や条件を公にせず、提携エージェントだけに公開する求人。

採用は会社の戦略に直結するため、有資格者の採用は、非公開求人にすることも多いです。

そして非公開求人には高年収・好条件の案件も多いため、プレックスジョブで求人を探せば、選択肢が一気に広がる方も多くいます。

だからこそ施工管理で転職する方には、プレックスジョブがおすすめなのです。

無理やり転職を勧めることがないから

転職エージェントの中には、自社の利益を追求して、無理やり転職を勧める担当者もいます。

このような担当者は、求職者が転職先でどのような仕事をするかなどについて一切考えずに、自社の利益を第一に考えています。

一方でプレックスジョブは無理に転職を勧めることは一切ないですし、求職者にとって現職のキャリアが最適だと考えたときは、現職でどのように仕事を進めるのが良いかをアドバイスすることもあります。

真に求職者のキャリアに寄り添った提案をしているので、施工管理として転職するなら、プレックスジョブの利用がおすすめなのです。

→プレックスジョブを使って転職する

まとめ

施工管理はやめとけと言われる理由は、残業時間が長く、肉体労働をしているイメージが強いからです。

ただし近年は、働き方改革やIT化・DX化の影響で、働きやすさが大幅に改善しています。

そのため施工管理は働きやすく、待遇の良い職種に変わりつつあります。

とはいえ、すべての会社が働きやすくなっているとは言えません

働きやすくて待遇の良い会社で施工管理として働きたい方は、プレックスジョブで転職をしてください。

→プレックスジョブを使って転職する

最後に本記事の重要なポイントをもう一度、ご紹介します。

  • 産業全体と比べて、建設業界の労働時間は月4時間多い
  • 情報通信技術の導入で体力的な負担は大きく減少した
  • 施工管理は、未経験からでも高い年収を狙える
  • 学歴に関係なく、実力で評価される
  • 需要が安定しており、将来性も高い

たしかに10年以上前の施工管理は、『3K(きつい・汚い・危険)』職業として見られており、働きづらい職種でした。

しかし近年は施工管理の働き方も改善傾向にあり、週休完全2日制の企業や土日祝日が休みの企業も増えています。

未経験からでも高年収を期待できるので、施工管理として転職したい方は、プレックスジョブの担当者に、ぜひ一度相談してください。

→プレックスジョブのアドバイザーに相談する

施工管理はやめとけに関するよくある質問

最後に施工管理はやめとけに関するよくある質問に回答します。

施工管理は長時間労働できついからやめとけは本当?

施工管理は長時間労働というのは、正確ではありません

たしかに10年以上前は、月50時間や100時間以上の残業時間もありました。

ただし2024年からは、建設業界でも残業時間の上限規制が適用されるなど、働きやすさが改善されている傾向にあります。

現在の法律では、月45時間を超える残業が年間6ヶ月を超えると、法律違反となります。

そのため施工管理においても、昔ほどの長時間労働はなくなりました

とはいえ繁忙期になると、長時間労働になる現場があるのは事実です。

労働時間は企業によっての差が大きく、大手ゼネコンなど、一部の企業では、月の残業時間が30時間を下回ることもあります。

「長時間労働はイヤだな」と考えている人は、アドバイザーに伝えて、労働時間が少なめの企業に転職しましょう。

逆に「長い時間働きたい」という方は、そのことをアドバイザーに伝えてください。

法律のギリギリ範囲内で、長時間労働が可能な会社を紹介いたします。

関連記事:
施工管理はきつい・つらいと言われる10の理由 | 働き方改革の効果はでている?

施工管理には将来性がないからやめとけは本当?

施工管理は将来性が高い職種と言われています。

建設業界では、高齢化による技術者の引退に加えて、若手の施工管理が入ってこない影響で、常に人材の供給が不足しています。

一方でインフラの老朽化や防災需要、都市の再開発など、国家レベルの大型プロジェクトや、民間の大型商業施設やオフィスビルの建築など、仕事の絶対量が安定しています。

AI・DX化が進んだとしても、施工管理は人間の判断やコミュニケーションが欠かせないため、労働に対する需要もなくならず、技術革新で仕事がなくなる心配も少ないです。

また施工管理のキャリアは転職市場でも高く評価されており、資格と経験があれば、スーパーゼネコンやデベロッパー、建設コンサルタントとして転職することも可能です。

『食いっぱぐれない』職業の一つであり、将来性は高いと言えるでしょう。

施工管理はキャリアがないからやめとけは本当?

施工管理には、多彩なキャリアの選択肢があります。

社内のキャリアを考えると、一例として『現場代理人→現場責任者→役員』の道があります。

また転職を繰り返して、小規模ゼネコンからスーパーゼネコンの責任者になる道もあります。

さらに施工管理のキャリアは、ゼネコン業界に限定されるわけではありません

たとえば建築士や設備設計にキャリアチェンジしたり、発注者側に転職する事例もあります。

「施工管理にキャリアの選択肢がない」は誤解であり、むしろキャリアの選択肢は豊富です。

一生現場で働くこともできますし、管理職になったり、専門に特化することも可能なのです。

施工管理は責任と給料が見合ってないのは本当?

施工管理は責任の重い仕事なので、給料が見合っていないと感じる方もいるのは事実です。

しかし施工管理の給与を全国の平均を比べると、100万円以上高くなっており、データ上では給料が高いと言えます。

職種の分類

平均年収※2025年11月時点

建築施工管理技術者

641.6万円

土木施工管理技術者

596.5万円

全国平均

478.0万円


ただ所属する会社によっては、市場の相場より低い年収で働いている方がいるのも事実です。

施工管理として働いている方で「責任と給料が見合っていない」と感じている方は、年収診断で自分の適正な年収を調べてみてください。

→自分の適正な年収を調べてみる

実際にプレックスジョブでは、現職より高い年収で転職する人は多くおられます。

施工管理の人気がない理由はなに?

施工管理の人気がない理由は、以前の『3K(きつい・汚い・危険)』というイメージが根強く残っているからです。

とくに古い体質や職人気質の強い業界に抵抗感のある、若い人材からの人気がありません。

またIT化に遅れがあり、屋外で汗をかいて働くイメージも強いのがネガティブな側面です。

さらに労働環境の改善が遅れていたこともあり、本当にブラックな会社が多く、その実態がSNSやニュースなどで表に出てしまったこともありました。

つまり快適なオフィスで働く仕事とは真逆で、現場仕事で肉体労働かつブラックなイメージが強いため、人気が出にくいのです。

ただし近年は、働き方改革やIT化・DX化の影響で、働きやすさは大幅に改善されています。

建設業界での働き方改革は、一般的には伝わっていません。

そのため現在の施工管理は求職者から人気のなくて、年収の高い穴場の職種となっています。

いまの建設業界は人手不足なので、未経験でも転職に成功するチャンスは十分あるでしょう。

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