1級建築施工管理技士の平均年収・給料はいくら?

結論、1級建築施工管理技士の平均年収は600万円以上です。
実際に弊社が運営しているプレックスジョブを利用して転職した方の平均年収は630万円でした。
これは国税庁が発表している日本全体の平均年収460万円を大きく上回っています。
なお年収600万円の場合、月の給料は以下のとおりです。
月給 | 賞与・ボーナス | |
賞与なし | 50万円 | 0円 |
賞与2ヶ月分 | 42.8万円 | 85.6万円 |
賞与6ヶ月分 | 33.3万円 | 200万円 |
1級建築施工管理技士は年収1,000万円を目指せる?
1級建築施工管理技士を持っている方は、自身の経験や勤め先企業次第で年収1,000万円以上も可能です。
ただし1級建築施工管理技士の資格を取れば、誰でも年収1,000万円を超えるわけではありません。
年収を高める上で重要なのは、所属する企業と役職になります。
たとえばスーパーゼネコンや大手建設会社の所長なら、年収1,000万円を超える可能性が高いでしょう。
実際にスーパーゼネコンの5社では、平均年収でも1,000万円を超えています。
会社名 | 内容 |
|---|---|
鹿島建設 | 1184.7万円 |
大林組 | 1140.4万円 |
大成建設 | 1058.0万円 |
竹中工務店 | 1032.1万円 |
清水建設 | 1011.6万円 |
参照:有価証券報告書 | 鹿島建設
有価証券報告書 | 大林組
有価証券報告書 | 大成建設
有価証券報告書 | 竹中工務店
有価証券報告書 | 清水建設
そして1級建築施工管理技士を保有していれば、スーパーゼネコンに転職できる可能性があります。
またプレックスジョブを使って転職した方の中には、社員数100名以下の小規模ゼネコンへの転職で年収1,200万円になった1級建築施工管理技士保持者もいます。
そのため1級建築施工管理技士の資格を持った状態で、複数の現場経験を積んでいけば、年収1,000万円を超えることは十分可能です。
関連記事:施工管理の20代~60代の年齢別年収
【年代別の年収相場】1級建築施工管理技士は20代・30代・40代・50代の年収は?
1級建築施工管理技士は、複数の現場経験を積んでいくことで年収が上がっていきます。
そのため20代、30代、40代と年齢を重ねるごとに年収が上がる傾向にあります。

厚生労働省の職業情報提供サイト『job tag』によると、建築施工管理の年収推移が以下のとおりです。
年齢名 | 年収の目安 |
|---|---|
20代 | 350万円~500万円 |
30代 | 604万円~674万円 |
40代 | 704万円~734万円 |
50代 | 773万円~800万円 |
60代~ | 374万円~731万円 |
プレックスジョブで転職した年収800万円以上の1級建築施工管理技士は、50代以降が約70%でした。
そのため20代や30代から年収800万円や年収1,000万円以上は難しく、年齢を重ねるごとに年収も上がると考えておきましょう。
1級建築施工管理技士なら60代や70代でも求人はある!
さらに1級建築施工管理技士の資格を持っていれば、定年後の60代や70代でも求人があるのも特徴です。
なぜなら現在の建設業界は人手不足の現場が多く、若手に教えるベテランのニーズも高いからです。
また1級建築施工管理技士保有者は『専任技術者』や『管理技術者』として、名義貸しのように使われるケースも存在します。
さらにコンクリートの寿命や下水道管などの劣化も始まり、1級建築施工管理技士の需要は増加中です。
実際にプレックスジョブで転職した方には、70代(施工管理の経験者)でも転職に成功した方もいます。
1級建築施工管理技士の資格を持っていれば、定年後も安定した収入を得られる可能性が高まります。
1級建築施工管理技士の平均年収が高い3つの理由
1級建築施工管理技士の平均年収が高い理由は、以下のとおりです。
- 1級建築施工管理技士が大規模工事で必須の資格だから
- 1級建築施工管理技士の難易度が高く希少性があるから
- 1級建築施工管理技士は年収の高い企業に転職できるから
それぞれ順番に解説します。
1級建築施工管理技士が大規模工事で必須の資格だから
1級建築施工管理技士の年収が高い最大の理由は、大規模の建設工事に不可欠な『監理技術者』になれる国家資格だからです。
監理技術者:発注者から直接請け負った工事について、5,000万円以上(建築工事業は8,000万円以上)の下請契約を締結する場合に必要。工事全体の技術管理を担い、下請業者を適切に指導・監督する役割
参照:建設業法第26条(主任技術者及び監理技術者の設置等 | e-GOV 法令検索
つまり大規模な建設工事には、1級建築施工管理技士の資格が必要なのです。
そして大規模な建設工事となれば、発注金額は数億円から数百億円。
会社の利益が、数十億円になることもあります。
そのため会社は多額の給料を支払って、1級建築施工管理技士を採用しています。
だからこそ1級建築施工管理技士の年収が、1,000万円を超えることもあるのです。
1級建築施工管理技士の難易度が高く希少性があるから
1級建築施工管理技士は資格取得の難易度が高く、希少性があるため、年収が高くなりやすいです。
1級建築施工管理技士の試験は、一次検定と二次検定にわかれています。
そして令和6年7月に実施された、一次検定の合格率は36.2%。
令和6年10月に実施された、二次検定の合格率は40.8%でした。
つまり一次検定と二次検定の両試験に受かった人は、わずか14.76%なのです。
さらに1級建築施工管理技士になるには、資格の試験に受かるだけではなく、5年以上の実務経験が必要など、細かな条件が多くあります。
国土交通省の調査によると、監理技術者になれる資格(1級建築施工管理技士など)保有者の数は、直近15年で増えていません。
また資格保有者の約35%が60代以降と、高齢化も進んでいます。
このような状況なので、採用する企業も、50代以下の1級建築施工管理技士が貴重だと認識しています。
だからこそ1級建築施工管理技士の保有者は、高い専門知識と実績をもつ即戦力として評価されており、年収が高くなりやすいのです。
関連記事:1級建築施工管理技士の難易度・偏差値はどのくらい?合格基準や合格率も解説
1級建築施工管理技士は年収の高い企業に転職できるから
1級建築施工管理技士を持っていると、平均年収が1,000万円を超えるスーパーゼネコンに入社できたり、中堅ゼネコンでマネージャークラスとして転職できたりする可能性が高くなります。
なぜならスーパーゼネコンや中堅企業が手掛けるのは、数億円から数百億円のプロジェクトが中心です。
そして大型プロジェクトを遂行するためには、1級建築施工管理技士が不可欠な存在になるからです。
実際、1級建築施工管理技士を持っている方で、プレックスジョブを利用して転職した方の4%以上は、年収1,000万円以上。
プレックスジョブを利用して転職した方の15%以上が、年収800万円以上で転職をしています。
またスーパーゼネコンの求人票の応募条件でも、1級建築施工管理技士が求められているとわかります。
会社名 | 応募条件(資格) |
|---|---|
鹿島建設 | 一級国家資格(一級建築士,1級建築施工管理技士)もしくは同等以上の資格 |
大林組 | 一級建築士または1級建築施工管理技士 |
大成建設 | 一級建築士または1級建築施工管理技士若しくは、同等以上の資格 |
竹中工務店 | 一級建築士または1級建築施工管理技士 |
清水建設 | 1級建築施工管理技士または一級建築士 |
表のとおり、1級建築施工管理技士はスーパーゼネコンに応募する条件であり、中堅ゼネコンであれば、即戦力として認められるラインです。
だからこそ1級建築施工管理技士の資格を持っている方は、年収が高くなりやすいのです。
建築施工管理技士の年収を上げる4つの方法

建築施工管理技士が今以上に年収を上げる方法は、以下の4つです。
- 複数の現場で実務経験を積む
- 建築施工管理技士に役立つ資格を取る
- 個人事業主として独立する
- 現職より年収の高い会社に転職する
それぞれ順番に解説します。
複数の現場で実務経験を積む
建築施工管理技士が年収を上げるためには、複数の現場で実務経験を積むのが一番重要です。
なぜなら施工管理の現場では、建築の知識を持っているかより、実務経験しているかが大切になるからです。
たとえば単一の現場で働いていると、「C造しか担当せず、RC造や木造はやったことがない」や「外壁塗装改修工事ばかりで他の工事はやったことがない」という可能性があります。
上記のように偏った経験で年齢を重ねると、本業でも新しい現場に入りづらくなりますし、転職をする際にも応募できる企業が限定されてしまいます。
また個人事業主で独立する際にも獲得できる案件が制限されるので、収入を伸ばすことが難しくなります。
上記のようなリスクを減らすためにも、いろいろな現場で実務経験を積むようにしましょう。
建築施工管理技士に役立つ資格を取る
実務経験を積むことと並行して、施工管理に役立つ資格を取ることで年収を上げやすくなります。
たとえば2級建築施工管理技士の方は、1級建築施工管理技士を取ることで、年収が100万円上がることもあります。
すでに1級建築施工管理技士を持っている方は、二級建築士や一級建築士を取れば、キャリアアップして年収を100万円以上UPできるチャンスもあります。
また宅地建物取引士を取得すれば、デベロッパーへの転職も視野に入りますし、コンクリート技士などの専門的な資格を取れば、より専門性を高めることも可能です。
個人事業主として独立する
個人事業主やフリーランスの施工管理技士として独立するのも、年収をUPさせる一つの方法です。
個人事業主として独立すれば、仕事が少ない時期があったりするリスクはありますが、会社員として働くより収入を上げられる可能性は高いでしょう。
実際に独立した場合は、プロジェクトマネージャー的な立ち位置ではなく、特定プロジェクトにだけ入る派遣社員的な働き方がメインとなります。
そのため自分自身で勉強しないと、専門性を高めたり、新しい技術を学んだりすることが難しくなる点には注意が必要です。
現職より年収の高い会社に転職する
「今すぐ収入を上げたい」という方は、現職より年収の高い会社に転職するのが一番早いです。
1級建築施工管理技士の資格と実務経験を持つ方の市場価値はかなり高く、引く手あまたの状況です。
実際にプレックスジョブを使って転職した1級建築施工管理技士の資格保有者は、平均でも年収600万円以上ありますし、年収1,200万円で転職した方もいます。
また年収の高い会社に転職して働いていれば、50代で1,500万円から2,000万円を超えることもあります。
将来的な年収を高めるためにも、早いタイミングから給料の高い会社に転職するのがおすすめです。
プレックスジョブで転職した1級建築施工管理技士の事例3選

最後にプレックスジョブを利用してキャリアアップを実現した、1級建築施工管理技士の具体的な事例をご紹介します。
今後のキャリアアップ・年収アップを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
事例1:年収800万円から年収1,000万円以上にアップした30代のAさん
Aさんの転職前の経歴は、以下のとおりです。
項目 | 内容 |
|---|---|
転職回数 | 3回 |
仕事内容 | 内装施工管理 |
資格 | ・1級建築施工管理技士 |
役割 | ・現場代理人 |
Aさんの転職理由は、待遇面(主に給料)をもっとアップさせたいからでした。
今の会社に不満があるわけではないものの、より良い条件を求めての転職となります。
また退職交渉をする際に、会社から「現在の現場を放置するつもりか」「ポジションを用意する」などの引き止めがあることも懸念材料でした。
プレックスジョブを活用した結果、上司や取締役への相談も行い、前向きな転職理由を伝えた上で、年収1,000万円超えの企業に転職されました。
事例2:年収500万円から年収600万円以上にアップした50代のBさん
Bさんの転職前の経歴は、以下のとおりです。
項目 | 内容 |
|---|---|
転職回数 | 4回 |
仕事内容 | ショッピングモールの外構工事など |
資格 | ・1級建築施工管理技士 |
役割 | ・現場代理人 |
Bさんの転職理由は、年収とワークライフバランスの改善です。
当時の会社は、働き方改革の影響もあり、定時上がりで残業代が稼げず、年収の下がった状態でした。
また地元のこだわりが強く、市内での転職を叶えつつ、年収を上げられるかを懸念点と考えていました。
Bさんがプレックスジョブを活用した結果、市内で年収600万円以上での転職。
さらに年間休日125日とワークライフバランスも改善できる企業への転職を実現されました。
事例3:年収450万円から年収800万円以上にアップした40代のCさん
Cさんの転職前の経歴は、以下のとおりです。
項目 | 内容 |
|---|---|
転職回数 | 2回 |
仕事内容 | ・ビルのフロア改修 |
資格 | ・1級建築施工管理技士 |
役割 | ・現場代理人 |
Cさんの転職理由は、お世話になった代表が引退して代替わりしたことと、キャリアアップ・年収アップの2点です。
家族がいる関係上、現在の住所(都内)から移動できない点が懸念点でした。
Cさんがプレックスジョブを利用した結果、都内で年収800万円以上の企業に転職。
官公庁や東京都、政府の施工管理も担当する企業へのキャリアアップに成功されました。
まとめ
本記事では、1級建築施工管理技士の平均年収について、以下の内容を紹介しました。
- 1級建築施工管理技士の平均年収や給料はいくら?
- 1級建築施工管理技士の平均年収が高い理由は?
- 1級建築施工管理技士は年収1,000万円を目指せる?
- 2級建築施工管理技士と年収差はどのくらいある?
- 建築施工管理技士が年収を上げる方法は何がある?
本記事で紹介したとおり、1級建築施工管理技士の平均年収は600万円以上と高く、所属する会社や役職によっては、年収1,000万円を超えることもあります。
実際にプレックスジョブでは、転職後の年収が1,000万円を超える方がいるだけではなく、年収を100万円以上UPさせたり、ワークライフバランスを改善したりする転職者が多数います。
「自分が転職した場合、どのくらい年収をUPできるのかな?」と不安のある方は、転職後のリアルな年収のわかるプレックスジョブで高収入の求人を確認してみてください。
1級建築施工管理技士の平均年収に関するよくある質問

最後に1級建築施工管理技士の平均年収に関するよくある質問をご紹介します。
1級建築施工管理技士の平均年収・給料はいくら?
1級建築施工管理技士の平均年収は、600万円以上です。
※プレックスジョブで転職した人の実年収をもとに試算
年収600万円の場合、月の給料は50万円(ボーナス無し)。
またボーナスが6ヶ月分の場合、月の給料は33.3万円となります。
1級建築施工管理技士の平均年収が高い理由は?
1級建築施工管理技士の平均年収が高い理由は、以下の3つです。
- 1級建築施工管理技士が大規模工事で必須の資格だから
- 1級建築施工管理技士の難易度が高く希少性があるから
- 1級建築施工管理技士は年収の高い企業に転職できるから
1級建築施工管理技士は、大規模工事をする際に必須の資格なので、大手ゼネコンにも転職できます。
また需要が多いにも関わらず、1級建築施工管理技士の合格率は15%と低いため、需要と共有のバランスで年収が高くなるのです。
1級建築施工管理技士の資格手当の相場はいくら?
1級建築施工管理技士の資格手当は、企業によって異なりますが、月1~3万円のことが多いです。
また会社によっては、資格取得にかかる受験手数料26,800円を負担してくれることもあります。
1級建築施工管理技士なら20代でいくらもらえる?
20代の1級建築施工管理技士の年収は、350万円から500万円が一般的です。
ただしスーパーゼネコンなど、給料の高い会社に転職すれば、20代でも年収800万円を目指せる可能性はあります。
1級建築施工管理技士なら60代や70代でも仕事がある?
1級建築施工管理技士を持っていれば、定年後の60代や70代でも仕事はあります。
1級建築施工管理技士は、大規模工事に必要な役割『監理技術者』の必須資格で、管理して現場の責任をとればOKという状況を作ることも可能です。
他にも若手への技術指導など、ベテランの経験と知識が重宝される部分もあります。
プレックスジョブでも、70代で転職に成功した方もおり、定年後も就職できる可能性は十分あります。
1級建築施工管理技士と2級建築施工管理技士の年収の差はどのくらい?
結論、1級建築施工管理技士と2級建築施工管理技士では、年収が100万円以上変わることもあります。
プレックスジョブで転職に成功した方の平均年収と最高年収は、それぞれ以下のとおりです。
資格 | 平均年収 | 最高年収 |
|---|---|---|
1級建築施工管理技士 | 630万円 | 1,200万円 |
2級建築施工管理技士 | 540万円 | 854万円 |
上記のとおり、1級建築施工管理技士と2級建築施工管理技士では、平均年収で90万円。
最高年収では、300万円以上の年収差があります。
そのため「今、2級建築施工管理技士を持っているけど、1級を取るか迷っている」という方は、1級建築施工管理技士を目指して年収UPを目指すことをおすすめします。
1級建築施工管理技士は「きつい」って言われるのは本当?
1級建築施工管理技士が「きつい」と言われるのは、本当です。
その理由は、工期を守るプレッシャーが大きかったり、多くの関係者との調整業務が多かったりして、体力的にも精神的にもハードな仕事だからです。
とはいえ近年の働き方改革の影響もあり、残業時間が10時間以上削減された大手建設会社もあります。
関連記事:なぜ施工管理はやめとけと言われるのか?
1級建築施工管理技士の将来性は?今後も年収は上がるの?
1級建築施工管理技士の将来性は、非常に高いです。
なぜなら今後、インフラの老朽化や都市の再開発など、大規模な建設工事が多くなる見込みがあるからです。
そして大規模な工事をするには、現場に1級建築施工管理技士の資格保有者が必ず必要になります。
1級建築施工管理技士の資格は難しく、希少性も高いため、今後も資格保有者は重宝されるでしょう。


















