昨今の運送業界では、無理な長距離運転や長時間運転によって過労死したり、交通事故を引き起こしてしまったりといったことが問題になっています。
安全運転をするためには、適度な休憩を入れることによって体力や集中力を回復させることが不可欠。
今回は無理のない運転をして事故防止に努めたいという方のために、休憩の頻度やタイミング、また長距離運転をするときの注意点などについて説明していきます。

昨今の運送業界では、無理な長距離運転や長時間運転によって過労死したり、交通事故を引き起こしてしまったりといったことが問題になっています。
安全運転をするためには、適度な休憩を入れることによって体力や集中力を回復させることが不可欠。
今回は無理のない運転をして事故防止に努めたいという方のために、休憩の頻度やタイミング、また長距離運転をするときの注意点などについて説明していきます。

長距離運転時の休憩時間に関しては、法律によってある程度の目安が決まっています。
一般道を走るのか高速道路を走るのかでも違ってきますから、それぞれどのくらいの頻度で休憩を取るべきなのか押さえておきましょう。
ドライバーでなくとも、運行管理者であれば知っておかなければならない知識です。

厚生労働省の定めた規則によると、トラックの連続運転時間は4時間とされています。つまり、4時間の運転ごとに一定の休憩時間を設けることが推奨されているのです。
休憩時間は4時間につき30分とされています。この30分は一度にまとめて取っても構いませんし、何回かに分けて取っても構いません。ただし、一回の休憩時間が10分以上であることが必要です。
もっとも、この時間はあくまでも目安と考えるべきです。実際には一般道で4時間連続で運転するのはかなりの負担を伴うからです。
連続運転時間が4時間に達していなくても、ドライバー自身が必要だと感じたら休憩を入れることをおすすめします。
高速道路で長距離を運転する場合の休憩時間の目安は、運転2時間に対して休憩10分程度と言われています。トラックやバスの運転手が高速道路を走る場合の連続運転時間は2時間までとされています。
ただし、高速道路は歩行者や障害物に気をつける必要がなく、さらに同じような風景が延々と続くこともあって、長時間走行していると眠気を覚えてしまいがちです。
体力というよりは集中力の回復のために、こまめに休憩をはさんだほうがよいでしょう。
厚労省はドライバーの休憩の取り方について様々な改善案を示してくれています。

トラック運転者の労働環境はこれまで過酷なものになりがちでした。その状況を改善するため、労働大臣告示「トラック運転者の改善基準告示」が策定されています。
罰則は原則ありませんが、労働基準監督署による指導が入るなどします。また、公的機関が出している指針ということで、その内容は大いに参考になります。
改善基準告示では、拘束時間と休息期間についての基準が定められています。
休息期間とは、勤務と次の勤務の間の時間のこと。その日の仕事が終わって退勤してから、次の日にまた出勤するまでの間の時間という意味です。もちろんここには睡眠時間が含まれます。
休息期間は労働者にとってまったく自由な時間であり、休憩時間とは別物である点に注意が必要です。休憩時間は就業中に作業を休んでいる状態のことを言うので、拘束時間のほうに含まれるのです。
1日の休息期間は連続9時間以上が必要であるとされています。
これは拘束時間の限度が15時間だからです。1日が24時間であることは変わらないので、24時間から16時間を差し引けば8時間となるわけですね。
1日の運転時間についても目安が示されており、2日間での平均で9時間が限度とされています。特定の日を起算日として2日ごとに区切り、その2日の平均で考えることが望ましいとされています。
ところで、具体的にどのような自覚症状が出てきたら休憩を取る判断を下すべきなのでしょうか。

長時間座ったまま運転をしていると、肩や腰に大きな負担がかかってきます。肩こりや体のだるさが現れてきたら、それは休憩を取ったほうがいいという体のサインであると考えましょう。
肩こりや疲れを感じると、そのことに意識が向いてしまいがちです。注意力が散漫になる原因ですので、そうなる前に休憩を入れてストレッチをしましょう。
あくびの頻度が増えているということは、眠気を覚えはじめているということです。このような状態で運転を続けるのは危険ですよね。
あくびを連発するような状態になったら休憩を取るようにしましょう。
長時間足を動かさずにいると、足に疲労が溜まったりむくんできたりします。
人間は歩くことで足に流れてきた血液を心臓に送り返すのですが、座っていると足のポンプ機能が働かないため、血液が静脈に溜まってしまいやすくなるのです。
こうしてできた血栓が肺に運ばれてしまうと、エコノミー症候群の発症に繋がるおそれがあります。エコノミー症候群は悪くすると呼吸困難を引き起こす危険な症状。足の疲労を感じたら速やかに休憩を入れましょう。
長距離運転の際にあると便利な道具をいくつか紹介します。

長距離運転のお供の最たるものがコーヒーです。休憩のタイミングでコーヒーを飲んでおけば、カフェインの働きによって眠気を覚えることを防止できます。
コンビニや自動販売機などで手軽に購入できるのもありがたいポイントです。
休憩中に仮眠を取る場合は、ホットアイマスクを準備しておくとよいでしょう。
光が目に入るのを遮ってくれるほか、温感によって目を休めることもできます。運転中は自分で思っている以上に目に負担をかけていることが多いので、ケアできるアイテムを持っておいて損はありません。
仕事内容によっては、家に帰ってゆっくり休めないことも充分に考えられます。そういうときは長時間運転の合間に車内や休憩所で眠ったり、銭湯で体を洗ったりということになります。
携行できる歯磨きセットを持っておけば、忙しいときでも食後の身だしなみを整えることができます。
シートベルトに巻き付けて使うタイプの枕があると、車内で仮眠を取ったり車中泊したりといったときに便利です。眠っている最中に頭が下がらなくなるので、起きたときに首まわりが痛んでいることを避けられます。
拘束時間の長い長距離ドライバーにとって、適度な休憩を取ることは無理なく仕事をしていくうえでの生命線です。
休憩の質を上げられるアイテムも数多くありますので、普段から準備しておくとよいでしょう。

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