バス運転手の平均年収は461.1万円

職種 | 平均年収 | 給料(額面・概算) |
|---|---|---|
バス運転手 | 461万円※1 | 約38.4万円 |
全産業平均 | 478万円※2 | 約39.8万円 |
※1.バス運転手 - 職業詳細 | 職業情報提供サイト(job tag)
※2.令和6年分 民間給与実態統計調査
バス運転手の平均年収は461.1万円です。
全産業の平均年収が478万円であることを踏まえると、バス運転手の年収は日本全体の水準と大きな乖離はなく、一般的な生活設計を考えやすい年収帯といえます。
一人暮らしの生活感としては、家賃や生活費を支払いながら、一定額を貯蓄に回すことも想定できる水準です。
家庭がある場合は、共働きであれば家計に余裕が生まれやすく、子育て世帯では教育費や将来への備えを考えやすくなります。
初年度年収は350~450万円が相場
バス運転手の初年度年収は、350〜450万円程度が相場(※3)です。
多くの求人で未経験者の応募が可能で、ドライバー経験がある場合は優遇される傾向があります。
特に大型トラックや長距離ドライバーの経験はバスの運転でも活かせるため、優遇されることが多いです。
バスの運転には大型二種免許が必要ですが、入社後に資格支援制度を利用して取得できる会社も多く、その期間中に日給が支給されるケースもあります。
未経験からバス運転手に挑戦する場合は、以下のポイントをチェックしておくと初年度の収入と生活の安定性を確保しやすくなります。
- 資格支援制度があり、取得費用を会社が負担してくれるか
- 免許取得期間中に日給や給与が支給されるか
- 研修制度が整っているか(育成前提で採用しているか)
※3.プレックスジョブが取り扱うバス求人のうち約200件のデータから算出
年齢による年収の推移

年齢区分 | 平均年収(目安) | 月収換算(目安) |
|---|---|---|
~19歳 | 約285.3万円 | 約23.8万円 |
20~24歳 | 約323万円 | 約26.9万円 |
25~29歳 | 約418.8万円 | 約34.9万円 |
30~34歳 | 約434.8万円 | 約36.2万円 |
35~39歳 | 約465.7万円 | 約38.8万円 |
40~44歳 | 約498.8万円 | 約41.56万円 |
45~49歳 | 約498.6万円 | 約41.5万円 |
50~54歳 | 約522.7万円 | 約43.5万円 |
55~59歳 | 約519.7万円 | 約43.3万円 |
60~64歳 | 約419.7万円 | 約34.9万円 |
バス運転手の仕事内容は変化が少ないので、一般的には会社ごとに定められている昇給制度により年収はアップしていきます。
20代から30代前半は研修や同乗期間があり、単独で担当できる業務が限られるため、年収は比較的低い水準から始まる傾向があります。
その後、運行ルートや車両の扱いに慣れ、業務を安定して担当できるようになると、勤務実績が評価に反映されやすくなります。
40代後半から50代前半にかけては、運転技術や安全運行への理解が定着し、手当や役割の増加によって年収が高くなるケースが多く見られます。
60代以降は、雇用形態の変更や勤務日数の調整により、年収が落ち着く傾向があります。これは再雇用制度の適用や、働き方を見直すことが主な要因です。
都道府県別で見るバス運転手の年収ランキング
バス運転手の年収は、都道府県ごとに大きな差が見られます。平均年収が高い地域と低い地域では、2倍近い開きがあるケースもあります。
▼バス運転手の年収が高い都道府県トップ5
ランキング | 都道府県 | 平均年収 | 月収換算(目安) |
|---|---|---|---|
1位 | 京都府 | 約562.3万円 | 約46.9万円 |
2位 | 東京都 | 約561.2万円 | 約46.8万円 |
3位 | 兵庫県 | 約540.9万円 | 約45万円 |
4位 | 大阪府 | 約537.9万円 | 約44.8万円 |
5位 | 広島県 | 約532.6万円 | 約44.3万円 |
▼バス運転手の年収が安い都道府県トップ5
ランキング | 都道府県 | 平均年収 | 月収換算(目安) |
|---|---|---|---|
1位 | 秋田県 | 約277.8万円 | 約23.1万円 |
2位 | 青森県 | 約315.4万円 | 約26.2万円 |
3位 | 大分県 | 約320.1万円 | 約26.7万円 |
4位 | 山形県 | 約322.4万円 | 約26.9万円 |
5位 | 岩手県 | 約328万円 | 約27.3万円 |
バス運転手の年収に地域差が生じる主な要因は、地域ごとの運行本数や稼働量の違いにあります。
人口規模が大きい地域や、移動・観光の需要が一定数ある地域では、普段からバスの運行本数が多く、安定して運行に入れる環境があります。
そのため、年間を通じた稼働量が確保され、年収水準が高くなりやすい傾向です。
利用者数や運行規模が限られる地域でしっかり稼ぎたい方は、観光バス運転手・高速バス運転手などの長距離ドライバーとして活躍する傾向にあります。
バス運転手の種類による稼ぎ方の違い

バス運転手は、運行するバスの種類によって、勤務形態や運行内容が変わり、それが年収の出方に影響します。
- 路線バス運転手
- 観光バス運転手
- 高速バス運転手
- 送迎バス運転手
それぞれの仕事内容と給与の仕組みを理解することで、バス運転手の年収を具体的にイメージしやすくなります。
「路線バス運転手」は月給制で収入安定
路線バス運転手の年収は、おおむね400万円~460万円程度が目安です。
決められた路線とダイヤに沿って運行し、通勤・通学など日常の移動を支えます。
事前に決められた本数・距離を運転するので、給与は月給制が基本です。
年収は、基本給に加えて、早朝・深夜や拘束時間に応じた手当が上乗せされる形で構成されます。
運行本数が安定しているため、年間を通じて一定の収入が見込める働き方といえます。
「観光バス運転手」は繁忙期にまとめて稼げる
観光バス運転手の年収は、おおむね400万円~500万円程度が目安です。
観光需要に左右される働き方のため、連休や観光シーズンに運行が集中し、月ごとに収入の差が出やすい点が特徴です。
そのため、観光バス運転手は月収ではなく、1年を通した年収で収入を考える必要があります。
業務内容は団体旅行やツアーの運行が中心で、1日に複数の観光地を巡ったり、宿泊を伴う行程を担当したりします。
繁忙期には勤務日数や拘束時間が増え、運行手当や宿泊手当によって収入が伸びやすくなります。
「高速バス運転手」は夜勤と長距離で高収入
高速バス運転手の年収は、おおむね400万円~500万円程度が目安です。
都市間を結ぶ長距離運行を担当し、夜行便などの深夜帯勤務も含まれます。観光バスと異なり、定期路線として運行される点が特徴です。
給与は基本給に加え、深夜勤務や長距離運行に応じた手当が反映されます。
1回あたりの運行時間が長く、1勤務での稼働量が多いため、高収入も狙える働き方です。
「送迎バス運転手」は収入控えめだが働きやすい
送迎バス運転手の年収は、おおむね350万円~400万円程度が目安です。
企業や学校、福祉施設などの利用者を、決まった時間帯に送迎します。運行ルートと時間が固定されており、短距離運行が中心です。
給与は月給制が多く、手当の上乗せは限定的な傾向があります。
年収は他のバス運転手と比べて大きく伸びにくいものの、勤務時間が読みやすく、生活リズムを保ちやすい働き方です。
バス運転手のキャリアパスと年収
バス運転手は、経験を積むことで人材育成や管理業務へステップアップできる職種です。
キャリアパスによって役割や責任が変わり、それに伴い年収水準も上がっていきます。
代表的なキャリアパスは以下の3つがあります。
- 運行管理者
- 指導運転者
- バス営業所長
それぞれの仕事概要と、年収相場を紹介します。
運行管理者
運行管理者は、バスの安全運行を制度面から支える国家資格職です。
乗務割の作成、点呼による健康確認、法令遵守の指導などを通じて、事故防止と円滑な運行を担います。会社には選任が義務付けられており、事業運営に欠かせません。
現場のバス運転手から資格取得を経てキャリアアップし、基本的には現場のバス運転業務からは離れるパターンも多いです。
知識を活かして働けるため、年収目安は450万円~550万円程度と高めな傾向があります。
年齢や体力面でバス運転手の業務に不安を感じる方などが目指すことも多いキャリアパスです。
関連記事:運行管理者の給料はどのくらい?一般的な年収や賞与、資格手当などについても解説
指導運転者
バス運転手として経験を積むと、指導運転者へキャリアアップする道があります。
指導運転者は、無事故実績や運転技術、安全意識などが評価された運転士が任命される立場で、新人教育を担う存在です。
主な仕事は、新人運転士への実車指導や座学による教育です。安全運転の技術だけでなく、車両点検の手順や旅客対応の考え方まで伝え、現場で一人立ちできる状態に指導します。
運転業務に加えて指導業務を担うため、手当が付くケースが多く、年収は450万円~550万円程度が目安です。
経験と信頼を積み重ねることで、収入と役割の両面でステップアップが期待できます。
バス営業所長
バス営業所長は、現場経験を積んだ運転士が管理職として登用されるケースが多い役職です。
無事故実績や勤務姿勢が評価され、主任や副所長などを経て任命されるのが一般的な流れです。
業務の中心は、営業所全体の運営管理です。
安全運行を最優先に、運転士のシフト調整、車両の管理、トラブル発生時の対応まで幅広く関わります。
運転業務から管理業務へ軸足が移り、役職手当が加わることで、年収は500万円~600万円程度が目安となります。
バス運転手と運送関連職の年収を比較

職種 | 平均年収 | 給料(額面・概算) |
|---|---|---|
クレーン運転士 | 526.8万円 | 約43.9万円 |
大型・長距離トラック運転手 | 492.0万円 | 約41万円 |
ダンプカー運転手 | 492.0万円 | 約41万円 |
トレーラートラック運転手 | 492.0万円 | 約41万円 |
タンクローリー乗務員 | 492.0万円 | 約41万円 |
運行管理者 | 480.0万円 | 約40万円 |
バス運転手 | 461.1万円 | 約38.4万円 |
フォークリフト | 456.8万円 | 約38.1万円 |
タクシー運転手 | 415.2万円 | 約34.6万円 |
バキュームカー運転手 | 399.8万円 | 約33万円 |
ルート配送 | 394.8万円 | 約32.9万円 |
宅配便配達 | 394.8万円 | 約32.9万円 |
引越作業員 | 394.8万円 | 約32.9万円 |
バス運転手の年収は、運送・物流関連職の中では中〜やや高めの水準に位置します。
業界全体を見ると、年収が高くなりやすいのは、大型車両を扱う職種や、国家資格・専門知識が求められる職種です。
クレーン運転士や大型・長距離トラック運転手が高水準なのは、技術力に加え、安全管理の責任が重いことが背景にあります。
バス運転手も大型車両を扱い、多くの乗客の安全を預かる仕事です。
さらに、定期運行を担う公共性の高い職種であるため、給与体系が比較的整っており、安定した年収につながりやすい特徴があります。
タクシー運転手のように歩合制で収入が大きく変動する職種と異なり、バス運転手は決められたダイヤに基づく稼働で収入を積み上げていく点が年収差として表れています。
関連記事:
大型トラック運転手の平均年収はいくら?手取りや地域差・仕事内容での違いを解説
ダンプ運転手の給料・年収はいくら?収入の実態と稼ぎ方を徹底解説
タンクローリー運転手の平均年収は491万円!給与アップする資格や給料相場を徹底解説
タクシー運転手の年収を地域別に調査!給与の仕組みも徹底解説
好条件なバス運転手の求人を探すポイント
好条件なバス運転手の求人を探すとき、最低限チェックしたいポイントは次のとおりです。
チェックポイント | 詳細 |
|---|---|
昇給制度があるか | 初年度の年収だけでなく、勤続年数に応じて収入が伸びる仕組みかを確認します。 |
運行内容・運行場所 | 運行内容・場所によって1日の流れや拘束時間は大きく変わります。 |
会社規模 | ・大手バス会社は、給与体系や福利厚生、昇給制度が整っているケースが多い傾向です。 ・さまざまなバスを運行している会社なら、キャリアアップや業務チェンジできるチャンスがあり働きやすさに繋がります。 |
手当や待遇 | 高速バスや観光バスでは、長距離運行や深夜勤務に伴う手当が年収に影響します。 |
キャリアアップ制度 | 運行管理者などへの資格取得支援があると、長期的な働き方の選択肢が広がります。 |
年収の数字だけで判断すると、入社後にギャップを感じやすいため、注意が必要です。
また、求人を探す際は2〜3社の転職サイトを併用することをおすすめします。
転職サイトごとに取り扱う求人が違うため、併用することによって希望条件に合う求人が見つかりやすくなるためです。
なかでも転職エージェントが在籍している転職サイトを活用すると、スムーズに転職活動を進められます。
例えばプレックスジョブでは、以下のような転職支援サービスを提供しています。

求人の紹介や書類・面接対策だけでなく、求人票では見えにくい会社の雰囲気や実際の働き方を事前に質問できる点も強みです。
資格支援制度のあるバス運転手の求人も紹介可能なので、「まずは話を聞きたい」、「興味がある」という方もぜひお気軽にご登録・ご連絡ください。
関連記事:プレックスジョブは怪しい?しつこい?詐欺?実態を独自解説!
バス運転手についてよくある質問
バス運転手についてよくある質問をまとめました。
- バス運転手で年収1,000万円は可能?
- バス運転手で年収アップさせる方法は?
- バス運転手は未経験からでもなれる?
- 運転手として1番稼げる職業は?
ひとつずつ解説するので、ぜひ参考にしてください。
バス運転手で年収1,000万円は可能?
A.現在では一般的ではありませんが、条件次第で目指せるケースはあります。
以前は一部のバス事業者において、長時間の残業や休日出勤を重ねることで年収1,000万円近くに達した例がありました。
しかし、労働環境の是正が進んだ現在では、そうした働き方はほとんど見られません。
現在のバス運転手で年収1,000万円を目指すには、通常の乗務員としてではなく、以下のような条件が重なる必要があります。
- 営業所長や運行管理者などの管理職への昇進
- 高速バスや夜行バスなど、長距離・高付加価値路線への従事
- 業務委託や高待遇の事業者での勤務
- 運行管理者資格などの専門資格の取得
現在は労働時間管理が厳格化されており、収入は長時間労働ではなく、役割・ポジション・会社選びによって左右される傾向にあります。
現実的にはバス運転手で年収1,000万円を得るのは難しく、多くの場合は500万〜600万円台を目標にキャリア設計するのが一般的です。
バス運転手で年収アップさせる方法は?
A.勤続年数を重ね、キャリアアップを目指しましょう。これから就職を検討している方は、勤務地選びも重要です。
バス運転手の年収は、一般的に勤続年数に応じて基本給が上がる仕組みがあり、経験を積むことで年収も伸びやすくなります。
指導運転者などへのステップアップも、年収アップにつながる要素です。
勤務地も重要で、都市部は運行本数が多く、結果として年収が高くなる傾向があります。
神奈川県などでは500万円を超える水準が見られる一方、地方では300万円前後にとどまるケースもあります。
バス運転手は未経験からでもなれる?
A.未経験からバス運転手になることは可能です。
多くのバス会社では、大型二種免許を持っていない人向けに、資格取得支援制度を用意しています。入社後に教習所へ通い、免許取得を目指す流れが一般的です。
未経験者向け求人は一定数あり、研修制度が整っている会社ほど育成前提での採用に積極的です。ただし、制度の内容や取得期間中の待遇は会社によって異なります。未経験から挑戦する場合は、条件を比較しながら求人を選ぶことが重要です。
運転手として1番稼げる職業は?
A.運転手の中で年収が高くなりやすいのは、専門性や資格が必要な職種です。
クレーン運転士や大型・長距離トラック、危険物を扱うタンクローリーなどは、責任が重い分、年収も高い傾向があります。
バス運転手はこれらと比べると突出して高収入ではありませんが、人を運ぶ公共性の高い仕事であり、年収水準は比較的安定しています。
収入の大きさだけでなく、働き方とのバランスで選ばれる職種です。
まとめ
バス運転手の平均年収は、461.1万円です。全産業の平均年収478万円と大きく離れておらず、働き方次第で現実的な生活設計が立てやすい職種といえます。
ただし、年収の出方は一律ではなく、担当するバスの種類によって収入の傾向が異なります。
職種 | 年収目安 | 詳細 |
|---|---|---|
路線バス運転手 | 400万円~460万円 | 月給制が中心で、日々の運行を積み重ねて安定した収入を得やすい |
観光バス運転手 | 400万円~500万円 | 繁忙期の稼働が年収に反映され、年間で見ると収入がまとまりやすい |
高速バス運転手 | 400万円~500万円 | 長距離運行や深夜帯の勤務により、手当が収入を押し上げやすい |
送迎バス運転手 | 350万円~400万円 | 収入は控えめだが、勤務時間が読みやすく生活リズムを保ちやすい |
バス運転手の年収は、働き方で差が生まれます。求人に掲載されている給料だけで判断せず、運行内容や制度まで含めて比較しましょう。
もし「未経験からバス運転手に挑戦したい」、「どんな求人があるのか見てみたい」という方は、ぜひプレックスジョブへご相談ください。
未経験からバス運転手を目指す方や、年収や働き方を踏まえて求人を比較したい方に向けて、条件に合う求人をご紹介しています。
求人票だけでは分かりにくい運行内容や収入の考え方まで把握できるため、転職を検討する段階でも安心してご利用可能です。
まずは、あなたがどんな働き方を実現したいか、お話をお聞かせください。

















