プロパンガスの配送から設置まで

まずはプロパンガスのボンベの詳細や配送と設置までの工程を簡単にご説明いたします。
プロパンガスボンベの重量
プロパンガスのボンベの重量は一例として20kgと書きましたが、実はこの重量というのはボンベの中身が空っぽの状態の場合です。
もしこのボンベの中に20kgのプロパンガスを充填してすれば、総重量は約40kgという重さになってしまうのです。
一方で50kgの容量のプロパンガスの場合はガスを充てんすると約90kgもの重さになるのです。ただしこの大きさは飲食店などで使用することが多いです。
つまり、一般家庭でも40kgの重量のボンベを使用します。とても重いですよね。
ボンベの大きさも代表的な例として20kgだと直径32cmで高さが76cm、50kgの場合なら直径37cmで高さは128cmとかなり大きいことがわかります。
パワーゲートとボンベカート
プロパンガスのボンベ運搬をする方が使用している車はトラックですが、パワーゲートというエレベーターのようなリフトが付いているタイプのトラックを使うので、重いプロパンガスのボンベを上げ下げする必要はありません。
ただ問題なのはプロパンガスのボンベを運ぶ時ですよね。
心配される方もいるかもしれませんが、最近ではボンベカートというボンベを運べる専用のカートがあります。重いものを手で運ぶ不安を感じなくても良いでしょう。
プロパンガスボンベの各部名称
ここではプロパンガスのボンベを構成している各部の名称をご紹介いたします。
縦継手、周継手、鏡板
プロパンガスボンベには縦継手(たてつぎて)、そして周継手(しゅうつぎて)、鏡板(かがみいた)という箇所があります。
プロパンガスのボンベのようなガスまたは流動体のものを充填する容器を作る際に、継手を付けることでより圧に強い製品をつくる事ができます。
ガスは可燃性のものなので、万が一高圧で保存されているガスが漏れてしまったら大きな事故につながる可能性がありますよね。
また、ガスボンベを作る時には必要な加工でもあるわけです。安全性が高いので溶接部分であっても使用には問題はありません。
補足になりますが、鏡板というのはガスボンベの肩の部分です。
ネック、プロテクタ
ネックというのはガスボンベの蓋に該当する部分ですね。この部分にはバルブなどがついているのですが、ガスはここから充填されてバルブを開けた状態でガスを使います。
また、ネックに取り付けられているバルブに家庭用のガス管をつなげて使います。
プロテクタはネックを守るようについているハネのような取っ手のような部分です。
ここはネックを守るという働きもありますが、他にも取っ手として使うこともできるので、ガスの交換の際に持ち手として使うのが一般的かもしれません。
スカート
スカートはガスボンベの一番下、底の部分のことをいいます。この部分がなぜあるのかご存知の方は少ないかもしれませんが、実はプロパンガスを設置する場所は乾燥した場所だとは限りません。コンクリートなどがベストですが、もしかしたら土の上に設置するかもしれませんよね。
その際に直接土にガスボンベが接すると、水気でガスボンベの底が腐食してしまう可能性があるので、スカートという部分を作ることでガスボンベの底の部分の腐食を防ぎ、ガス漏れなどの事故が起こらないようにできるのです。
キャップ
キャップという部分はガスボンベの一番上のバルブを守るために取り付けられている部品です。
バルブの部分(ネック)を守るために、カバーとしてキャップを使用しています。キャップがあるとバルブの破損や雨などによる腐食や汚れをある程度防ぐことができますね。
つまり安全性を高めるためのパーツということになります。

プロパンガスガスボンベの転がし方
ここではプロパンガスボンベを転がす方法やコツをご紹介いたします。
ガスボンベを斜めに
ガスボンベを交換している作業員の方を見たことがありますか?作業員の方々はガスボンベを斜めにして転がしていますよね。
上手にガスボンベを転がすコツの第一歩はボンベを斜めにして一定の角度を維持することです。
また、どのくらいの角度が良いのかは、各家庭やお使いになる目的により使うガスボンベの大きさが変わると思います。
したがって、それぞれ持ってみて楽だと感じる角度を見つけて、それを保てるように努力しましょう。
ネック(キャップ)で操作
もう一つのコツはネックやキャップの部分に手を添えてガスボンベを斜めにすることです。その状態でガスボンベを回転させて目的地まで運んでいきましょう。
ネックやキャップは比較的小さい部分なので、操作がしやすく扱いやすくなります。
ガスボンベを転がす時にはちょうど車のハンドルを曲げるように回転させるだけです。
車の運転をする方ならどなたでもすぐに覚えることができる転がし方なので、一度キャップやネックを使って回転させて移動してみましょう。
体に近づける
ガスボンベはガスが充填されている時は非常に重いものなので、万が一バランスを崩して倒してしまうと起こすのが大変ですよね。
そうならないように一定の角度を保つことが重要なのですが、そのためにも身体にできるだけ近い場所をキープする癖をつけましょう。
身体に近い位置をキープすることができればガスボンベがふらつくのを抑制できますし、身体から離すと腕力だけで操作することになるので疲れてしまいます。
安定させて疲れにくい運び方をするためにも、身体に近い位置に持ってくる癖をつけると良いですね。
動画で学ぶプロパンガスボンベの転がし方のコツ
ここでは実際に動画サイトに掲載されているプロパンガスの転がし方のコツについてご紹介いたします。
プロパンガス配送の職場体験
まずはYouTubeにある動画ですが、こちらではガスボンベをトラックからおろし、キャップ、ネックの部分を持ってガスボンベを転がして運ぶ様子が動画として納められています。
そして新しいプロパンガスに配管を付けるところまで説明しています。
特にパワーゲートのゲートへガスボンベを上手に入れるテクニックを見ることができるので、ガスボンベをパワーゲートに上げるコツが知りたいという方には特におすすめできる動画になっています。ぜひご覧ください。
30kgのボンベを転がす
次の動画はこちらです。
こちらの動画では家庭用ボンベの交換を動画にして紹介しています。
この動画では一般の家庭に設置する際の段差があった場合の運び方を学ぶことができる動画になっています。
ただ、20kgのガスボンベは手で運ぶこともあるようですが、50kgの大きなガスボンベの場合は転がして運ぶというよりも、カートを使って運ぶことが多いのかもしれません。
神業級の転がし方
次の動画はこちらです。
こちらの動画ではガスボンベを運ぶ作業に相当慣れている神業を披露してくれています。
ガスボンベを両手で一本ずつ転がして運んでいるのを見るととても簡単そうに感じるかもしれません。
すぐにはできないかもしれませんが、動かしている様子を見ると身体の近くで操作する、一定の角度を保つというコツは守っているのがわかります。ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回はプロパンガスのガスボンベの転がし方のコツについてをご紹介いたしました。
これからガス会社やプロパンガスの運送で活躍したいと考えている方や、ガス会社に勤めているけど運ぶのが上達しないと悩んでいる方のお役に立てれば幸いです。