ボディの大きな4tトラックは右左折時やUターンするとき広いスペースが必要になりますよね。普通自動車であれば問題なく運転できる人でも、トラックのサイズに慣れていなくては感覚を掴むまで苦労するはずです。
このトラックの方向転換には、ホイールベースの違いや最小回転半径の違いといった要素が関わってきます。そこで今回は、4tトラックの最小回転半径についてわかりやすく説明します。

ボディの大きな4tトラックは右左折時やUターンするとき広いスペースが必要になりますよね。普通自動車であれば問題なく運転できる人でも、トラックのサイズに慣れていなくては感覚を掴むまで苦労するはずです。
このトラックの方向転換には、ホイールベースの違いや最小回転半径の違いといった要素が関わってきます。そこで今回は、4tトラックの最小回転半径についてわかりやすく説明します。


まず、そもそも最小回転半径とは何かを理解しておかなくてはなりません。最小回転半径とは、車両の小回り性能を示す指標の一つ。
より具体的に言えば、ハンドルをいっぱいに切って旋回したときに外側前輪の接地面の中心が描く円の半径のことです。
最小回転半径はホイールベースと外側前輪の最大切れ角の数値から求めることができ、その計算式は「(最小回転半径)=(ホイールベース)/sin(最大切れ角)」となります。
なお、自動車メーカーのカタログ等に記載されている最小回転半径はこの計算式で割り出された理論値であり、検査車両や試験場の状態などによって誤差が出やすいため実車での計測は基本的に行われません。
最小回転半径の数値が小さければ小さいほど小回りが利く、と覚えておきましょう。
車体が短いほど小回りがききやすいので、基本的にトラックは普通自動車と比べて最小回転半径が大きいことになります。
また、トラック同士でも小型トラックよりも中型のほうが、中型トラックよりも大型トラックのほうが最小回転半径の数字は大きいわけですね。
では実際のところ、トラックの最小回転半径はどの程度なのでしょうか。
メーカー各社が生産・販売している標準サイズの4tトラックの最小回転半径を見ていくと、およそ5m~9mと非常に広い範囲に分布していることがわかります。
車種によって旋回性能にかなりの違いがあると言えるでしょう。なお、4tトラックは中型トラックに分類されますから、この数字の振れ幅も小型車と大型車の中間くらいであると判断できます。

車両を横から見て、前輪の中心から後輪の中心までの距離を測ってみてください。それがホイールベースです。「軸距」や「最遠軸距」という表現で呼ばれることもありますが、すべて同じ意味です。
先述のとおり、ホイールベースの数値は最小回転半径に影響します。
最小回転半径はホイールベースを最大切れ角で割ることで求められますから、ホイールベースが広くなればそのぶん最小回転半径も大きくなり、ホイールベースが狭くなれば最小回転半径も小さくなります。
それでは、実際の車両の最小回転半径をメーカー別に見ていくことにしましょう。
日野自動車が生産・販売している4tトラックのブランド名は「レンジャー」です。
レンジャーと一口に言ってもボディや架装によってトラックのサイズに差異が出てくるのですが、その中からいくつか例として最小回転半径とそれに関連するデータを取り上げてみましょう。
たとえば「FC9JSAA」という型式の4tトラックでは、最小回転半径9.0m、ホイールベース6,200mmという数字になっています。
この型式の最大積載量は3,650kgですから、4tトラックとしては標準的かやや少ないくらいの積載量と言えますね。
一方「FD7JGAA」という最大積載量4,450kgのレンジャーでは、最小回転半径4.3m、ホイールベース3,750mmとなっています。
最大積載量が多いにもかかわらず最小回転半径が小さいことからわかるように、最小回転半径を決めるのは最大積載量ではなく、あくまでも車体の大きさ(と前輪の最大切れ角)なのです。
いすゞ自動車の4tトラックは「フォワード」と銘打たれています。フォワードにも複数の車種が存在しますが、最小回転半径に関して言えば先に紹介したレンジャーほどのばらつきはありません。
「2RG-FRR90S2」という最大積載量4,150kgの車種では、最小回転半径7.2m、ホイールベース4,860mmです。
三菱ふそうトラック・バス株式会社がリリースしている4tトラックは「ファイター」です。根強いファンのいる車種ですから、本記事を参照してくださっている皆さんの中にもご存じの方は多いでしょう。
ファイターの最小回転半径は、「2PG-FK72N」という最大積載量4,300kgの型番の場合で6.3m。同車のホイールベースは4,050mmです。
UDトラックスは「コンドル」というシリーズを製造・販売しています。
コンドルの4t車の最小回転半径は、「BRS90J4」という最大積載量3,450kgの型番で7.3m。このトラックのホイールベースは4,360mmです。
では、前述の4tトラックの最小回転半径を大型トラックのものと比較してみましょう。各メーカーが販売している10tトラックのデータを紹介しますので、参考にしてみてください。
日野自動車が生産・販売している大型トラックは「プロフィア」というシリーズです。ベテランドライバーの方には「スーパードルフィン」の後継モデルと言ったほうが伝わりやすいかもしれませんね。
プロフィアの最小回転半径は、「QPG-FQ1EWEG」という最大積載量10,900kgの車種で9.8m、ホイールベースは7,00mmと公表されています。
全体としてはやはり4t車よりもホイールベースと最小回転半径が大きくなっています。
いすゞ自動車が製造・販売している大型トラックは「ギガ」です。これもポピュラーな車種と言ってよいでしょう。
ギガの10t車にも型番によってサイズに差異がありますが、たとえば 「SKG-FSR90S2」という車両総重量25tのトラックでは、ホイールベース7.125m、最小回転半径10.4mという車両規定になっています。
三菱ふそうトラック・バスの大型トラックのブランドは「スーパーグレート」と名付けられています。「ショーグン」という名前で海外展開も行われています。
スーパーグレートの最小回転半径は、「SKG-FSR90S2」という最大積載量16,000kgのモデルで9.8m。この車両のホイールベースは7,070mmです。
UDトラックスの大型トラックは「クオン」です。クオンの最小回転半径は、 「SKG-FSR90S2」という最大積載量10,700kgのモデルで9.8m。同車種のホイールベースは7,070mmとされています。

最小回転半径はホイールベースと前輪の切れ角によって決まり、数値が小さければ小さいほど旋回性能が高いことを意味します。
小回りが利くかどうかは運転のしやすさに直結する要素ですから、トラックを選ぶ際には最小回転半径の数値にも目を向けてみるとよいでしょう。

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