高速道路に高さ制限はある?意外と知らない高速道路の高さ制限について解説
  • 仕事お役立ち情報
  • 2025/06/24

高速道路に高さ制限はある?意外と知らない高速道路の高さ制限について解説

高速道路に高さ制限があることをご存じでしょうか? 実は、高速道路はどんな車両でも通行できるわけではなく、制限内に収まっている車両でなければ通行することができないと定められています。 そこで今回は、高速道路を走行するための高さ制限やその具体的な数値、高さ以外にも制限されている事項があるのかどうかについて詳しく紹介していきたいと思います。

CTA画像

高速道路の制限について

高速道路には、道路法第47条1項に基づいて定められた車両制限令によって、通行できる車両の高さと重さに関する制限が設けられています。

それぞれどのような規定になっているのか確認しておきましょう。

高さ指定道路

まずは高さ指定道路について説明します。高さ指定道路とは、車両制限令の規定に基づいて道路管理者が指定した道路のこと。

大前提として、通常の道路では高さ3.8メートルを超える車は特殊車両として扱われ、自由に通行できないことになっています。

特殊車両を通行させるためには、特殊車両通行許可申請の手続きを行い、道路の管理者から通行の許可を得なければならないのです。

一方、高さ指定道路では普通の道路よりも制限が緩和されます。高さ3.8メートルを超える車両であっても、高さ4.1メートルまでに収まっていれば特に許可など得ることなく、自由に走行できるのです。

もちろん、自由といっても安全にまつわる一定の条件を遵守する必要はあります。

重さ指定道路

車両の高さと同じように、車両の重量についても制限があります。

重さ指定道路とは、道路管理者が道路構造の保全および交通の危険の防止を図るうえで支障がないと認めて、総重量の一般的制限値を車両の長さと最遠軸距に応じて最大25トンとして指定した道路のことをいいます。

通常の道路で通行できる車両の総重量の上限は20トンです。それ以上の車両総重量を有する車は特殊車両として扱われるため、特殊車両通行許可申請を行い、道路管理者から許可を得なくては通行できません。

しかし、重さ指定道路においては、車両の長さおよび軸距に応じて、車両総重量20トン超え25トン以下までの車両が自由に通行可能であるとされています。

高速道路に制限がある理由

そもそも、高速道路にこうした制限が課せられている理由は何なのでしょうか。

重大事故防止

まず非常に重要な事実として、高速道路を通行する車は一般道よりもスピードを出して走っています。

大型トラックでも時速80km~90kmにはなるでしょうし、普通車であれば時速100km近く、区間によってはそれ以上に速くなることもあるでしょう。

このような状態で事故が起こった場合、死亡や重傷など重大事故に繋がる可能性が高いことは言うまでもありません。そして、衝突時の衝撃はスピードのほか、車両の重量にも比例します。

車両のサイズが大きければ大きいほど車両総重量も重くなります。大型車の事故はそれだけ重大事故に繋がりやすいと言えます。

高さ制限や重さ制限が設定されている理由の一つには、この「重大事故を防ぐ」という観点があるのです。

道路へのダメージ軽減

道路も人工の構造物であることには変わりありません。つまり路面にも耐荷重という概念があるわけで、限界を超えて負荷がかかりすぎると道路が破損してしまいます。

通行する車両のスピードが速い高速道路において路面の破損は交通事故を招く原因となりやすいですし、事故によって通行止めが発生した場合、離れた都市間を行き来するのが著しく不便になってしまいかねません。

また車高に関しても、高速道路上であってもトンネル出入口など気をつけなければならないスポットは存在します。

このような事情から、高速道路にも重さ制限や高さ制限が課せられているのです。

指定道路通行の条件

先程、特殊車両は高さ指定道路や重さ指定道路においても一定の条件を遵守する必要があると述べました。その条件がどのようなものかを紹介します。

走行位置の指定

指定道路を通行する車両は、車線からはみ出さないよう走行しなければなりません。

また、道路に隣接する施設などに出入りするためにやむを得ず車線からはみ出す場合は、標識や樹木といった上空障害に接触しないよう充分に注意しなければならないとされています。

これは、上空障害のある場所では、車両そのものや車両に積載している貨物が建築限界を侵す恐れがあるからです。トンネルの出入口などが代表例でしょう。

後方警戒措置

危険防止のため、後方車両に対して充分な車間距離を取らせる措置を施さなければなりません。

具体的には、黒字の板などに黄色の反射塗装もしくは反射性を有する材料で「背高」と表示した標識を、車両後方の見やすい場所に掲示しておく必要があるのです。

この板の寸法もあらかじめ規定で決まっており、幅0.23メートル以上、縦0.12メートル以上(または幅0.12メートル以上、縦0.23メートル以上)ということになっています。

道路情報の収集

道路の状況は常に一定とは限りません。工事の実施によって通行止めが発生するなど、変化する可能性があるからです。

あらかじめ道路情報を収集し、上空障害箇所がないことを確認したうえで走行しなければなりません。

一般的制限値と特殊車両通行許可について

高さや重さの制限について把握するうえでは、一般的制限値と特殊車両通行許可について知っておくことも必要です。

一般的制限値とは?

一般的制限値とは、道路を走行できる車両の寸法や重量などの上限の数値のこと。

一般的制限値の項目のうちどれか一つの項目でも超えている車両は特殊車両として扱われ、特殊車両通行許可がなければ道路を走行することができないと定められています。

より具体的には、車両の

  • 長さ12メートル
  • 幅2.5メートル
  • 高さ3.8メートル(高さ指定道路においては4.1メートル)
  • 車両総重量20トン(重さ指定道路においては25トン)

が一般的制限値です。車両総重量の規定から、軸重の一般的制限値が10トン、輪荷重は5トンであることもわかります。

隣接軸重に関しては軸距によって分かれており、隣り合う車軸の軸距が

  • 1.8メートル未満・・・18トン
  • 1.3メートル以上かつ隣り合う車軸の軸重が9.5トン以下・・・19トン
  • 1.8メートル以上・・・20トン

となっています。また、最小回転半径は12メートルとされています。

特殊車両通行許可について

上記の一般的制限値を超えてしまうと、通行するために特殊車両通行許可が必要となります。

通行許可証はオンラインで申請できるほか、窓口でのFD申請によっても手続きを進めることができます。

まとめ

大型車のドライバーとして業務を行っていくのであれば、

  • 一般的制限値
  • 高さ指定道路
  • 重さ指定道路

といった道路にまつわる知識は必須と言えます。事業者として車両を管理する場合でも役に立つ知識ですから、しっかりと頭に入れておくことをおすすめします。

CTA画像

\役に立った記事はSNSでシェアしよう!/

この記事を書いた人

プレックスジョブマガジン編集部のプロフィール画像

プレックスジョブマガジン編集部

プレックスジョブマガジンは、累計100万人以上の方にご登録いただいている求人サイト「プレックスジョブ」が運営するメディアです。 7年以上にわたりドライバー・製造職・施工管理といったエッセンシャルワーカーの転職支援に携わっており、各業界で働く方・これから目指す方のために、役立つ情報を発信しています。 仕事や転職に関する記事を通じて、キャリア支援をしています。

プレックスジョブマガジンTOPへ

ドライバーの求人一覧

ハヤマ運輸 株式会社の画像
【健康経営優良法人認定!】冷凍冷蔵食品を配送する2~4t冷凍冷蔵車ドライバー|愛知県海部郡飛島村
想定給与
¥250,000〜¥350,000
勤務時間
午前6時30分〜午後3時30分(日勤のみ 月平均時間外労働時間:23時間 = = = - 実働8時間(休憩60分))
勤務地
愛知県海部郡飛島村
詳しく見る
株式会社 光陽の画像
【未経験でも年収400万円以上!残業ほぼなし・年間休日110日!】産業廃棄物の引取・納品を行う10t車 / 4tユニックドライバー|愛知県海部郡飛島村
想定給与
¥300,000〜¥400,000
勤務時間
午前8時〜午後5時(- 勤務時間:08:00〜17:00 └ 取引先都合にて勤務時間に変動あり(出社時間から8時間になります。長くなっても13時間は超えることはありません。)  例)7:00~16:00    9:00~18:00 - 休憩時間:60分 └ 昼食の時間についてはご自身で調整いただきます。 - 残業時間:平均月5時間)
勤務地
愛知県海部郡飛島村
詳しく見る
株式会社 ダイエックス関西の画像
【固定ルートでの4t冷凍冷蔵車ドライバー募集!】明るい時間で終業/年間休日113日とプライベートとの両立もできます◎|京都府城陽市
想定給与
¥300,000〜¥350,000
勤務時間
午後10時〜午前8時(夜勤のみ(うち休憩60分) 月平均時間外労働時間:40時間 ーーー ①22:00~8:00 ②23:30~10:00)
勤務地
京都府城陽市
詳しく見る

あなたにおすすめの記事

職種から求人を探す

お仕事をお探しの方へ

会員登録すると、企業からのスカウトが届きます!また、専属のキャリアアドバイザーに無料で転職相談をすることも可能です!

お問い合わせはこちら

プレックスジョブについて不明点や気になる点がある場合はお気軽にお問い合わせください。

お知らせ

よくある質問

Q. 「プレックスジョブ」の掲載求人には、どのような種類のお仕事がありますか?

物流・建設業界を中心にドライバー(貨物・旅客)や運行管理者、施工管理技士や職人といった様々な職種の求人を掲載しております。中でもドライバーの求人は20,000件を超えており、大型トラックの運転手から軽貨物の配送、タクシー・バスの運転手など、様々な求人を掲載しています。

Q. 未経験でも応募可能ですか?

応募する職種の就業経験がない方でも、積極的に募集している求人も多数ございますので、未経験の方も応募は可能です。一方で、応募条件を経験者のみに限定している場合もございますので、条件をよく確認してから、応募しましょう。


必要資格を持っていない場合でも、入社後に、必要な免許を取得するチャレンジを応援している企業もあります。免許取得支援制度は、会社側が運転免許の取得に掛かる費用を全額もしくは一部を補助してくれる制度です。制度を利用する際には、規定もありますので、事前に確認しておきましょう。

Q. 費用はかかりますか?

登録から転職決定まで費用は一切発生いたしません。どんな求人があるのか知りたい、話だけ聞いてみたいといった方でも問題ございませんので、お気軽にご登録ください。