施工管理の職務経歴書の分野別テンプレート|ダウンロード可
施工管理は専門性が高い職種であり、建築・土木・管工事・電気工事の各分野では、転職時に求められる経験やスキルがまったく違います。そのため求人内容に合わせて、職務経歴書を作成するのが大切です。
本記事では、建築・土木・管工事・電気工事の四分野で職務経歴書のテンプレートを用意しました。
自分の専門分野に近いものをダウンロードして、以降で解説するポイントを参考にしつつ、採用担当者に「ぜひ会ってみたい!」と思われる職務経歴書を作成してください。
建築施工管理の職務経歴書
建築施工管理の職務経歴書では、「過去の担当プロジェクトは何か」を評価する採用担当者が多いです。
なぜなら建築施工管理が担当する工事は、建物の構造がS造とRC造で違ったり、用途がオフィスビルや商業施設から病院などの医療施設まで幅広くなったりするからです。担当プロジェクトがS造のみだと、自社がRC造メインの場合は、即戦力として活躍してもらうのが難しくなってしまいます。
だからこそ採用担当者は、自社プロジェクトと関連性のある業務経験があるかを細かく見ているのです。また近年では建築施工管理の分野で、IT化・DX化が進んでいるため、職務要約や職務経歴では、IoT化に関する内容を記載できると評価されやすくなるでしょう。
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建築施工管理の職務経歴書で受かる書き方|無料の見本・テンプレ付き
土木施工管理の職務経歴書
土木施工管理は、他の分野と比べて、発注者が公共か民間かを明確に書くことが重要です。
なぜなら公共工事(国土交通省や地方自治体)であれば、指定フォーマットに則った書類作成する能力や施工体系図に基づいた工程管理能力が評価されます。一方で、民間工事(デベロッパーなど)になると、コスト削減の意識や発注者や協力会社との折衝力が大切で、施工管理業務で培える能力が変わるのです。
また基本の四大管理(工程管理・原価管理・品質管理・安全管理)に加え、近隣住民の対応や関係機関との協議・折衝(警察、電力・ガス事業者など)など、土木施工管理特有の業務経験が必要となります。なお近年では、ICT施工(BIM/CIM)を活用する会社も増えており、IT技術の業務経験を記載するのもおすすめです。
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管工事施工管理の職務経歴書
管工事施工管理の専門領域は、空調(冷暖房・換気など)と衛生(給排水・給湯・消火など)に分類されます。そして職務経歴書では、自分の担当プロジェクトが空調か衛生かを明記する必要があります。
たとえば応募先企業の事業内容が空調工事メインであれば、空調工事の経験を書いたほうが採用担当者に即戦力という印象を与えやすいですし、衛生工事メインなら衛生の施工管理経験を中心に書くべきです。
担当した設備機器のスペック(例:冷凍能力〇RT、風量〇m³/h)や管の口径・延長を具体的に書くと、経験の深さが伝わりますし、TfasやRebroなどの設備専用CADの使用経験が大きなアピールになります。
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電気工事施工管理の職務経歴書
電気工事施工管理の仕事は、データセンターやプラント工場など先端技術を扱っている現場が多いため、専門性や技術力が必要になりやすいです。そのためあなたの経験・スキルが強電(特高受変電設備)か、弱電(生産ライン制御など)かなどを明確にすることが大切になります。
とくに『工場の生産ラインを停止させないための無停電・夜間切替の施工計画』や『データセンターの2N冗長構成のUPS設置』などの業務経験は、リスク管理能力を即戦力レベルで高く評価されます。なお品質管理の証明として「絶縁抵抗試験(規格値0.4MΩ以上に対し実測値5.0MΩ以上)」などの各種試験の数値管理・実施経験を書くことで、あなたの技術力をアピールできるでしょう。
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施工管理の転職で必要な職務経歴書・工事経歴書・履歴書の違いは?
施工管理の転職では、職務経歴書の他に、工事経歴書と履歴書の提出も求められます。
それぞれの書類において、採用担当者が見ているポイントは変わります。ここでは3つの書類について、それぞれの役割と各内容を見ていきましょう。
施工管理の職務経歴書に書く内容
施工管理の職務経歴書では、これまでの経験や実績などのアピールポイントを書いていきます。
たとえば職務経歴の欄では、あなたの工事経験や実績を時系列で書きますし、自己PRの欄では、自分の強みやアピールポイントを書きます。他にも保有資格や活かせる経験など、応募先の企業で即戦力として活躍できることを、採用担当者にアピールするのが職務経歴書の役割です。
施工管理の工事経歴書に書く内容
施工管理の工事経歴書は、過去の担当プロジェクトについて、工事内容(規模・請負金額など)や工法、担当業務などを詳しく書く書類です。とくに担当プロジェクトが多いベテランの方が、職務経歴書に経験したすべての工事経歴を書けば、長くなりすぎますし、採用担当者が読みにくくなります。
そのため工事経歴書を別途作成することで、採用担当者への読みやすさに配慮しながら、あなたの実績や経験を最大限伝えることができるのです。なお工事経歴書は、担当プロジェクトを時系列で並べるだけの形式が一般的です。工事経歴書は自己PRなどを記入せず、プロジェクトの情報のみを書いてください。
施工管理の履歴書に書く内容
履歴書の役割は、自分の基本情報を客観的な事実として伝えることです。履歴書に書くのは、氏名・生年月日・現住所・経歴(学歴・職歴)・連絡先などになります。
応募先の企業から指定された場合以外は、職務経歴などを書く必要はありません。
また履歴書では、厚生労働省がフォーマットを用意しています。以下に厚生労働省(令和2年7月)指定の様式に準拠したフォーマットを用意したので、ぜひ活用してください。
なお基本的に、履歴書や職務経歴書はWordやExcelで作成する必要があります。とはいえ「スマホだからWordを使えない」や「Excelを使おうとしたら契約画面になった」という方もいるでしょう。
WordやExcelを使うには、月2,000円以上の料金がかかりますし、スマホだと操作性も使いにくいです。
そこで当社(プレックスジョブ)では、「スマホで履歴書や職務経歴書を作成したい」方のために、ねこ履歴書(書類作成サービス)を開発しました。もちろん完全無料で利用できますし、短時間且つスマホで履歴書と職務経歴書を作成できます。※WordやExcelなどのダウンロードは必要ありません
施工管理の職務経歴書の見本・フォーマット
職 務 経 歴 書
20xx年xx月xx日現在
氏名 ○○ ○○
■職務要約
〇〇大学卒業後、15年間、建築施工管理に従事し、主に30億~80億円規模の新築工事(オフィスビル、病院等)において、現場代理人および所長代理(次席)としての経験を積んでまいりました。とくにオフィスビルの新築工事においては、天候不順によって工程の遅延がありましたが、工法変更の立案・提案をすることでリカバリーし、工期内での竣工を実現いたしました。他には、VE/CDを提案することで数千万円規模のコスト削減実績や、発注者(施主)検査での指摘ゼロによる品質確保、そして〇万時間無災害の達成など、工事現場の責任者として、プロジェクトを成功に導いてまいりました。これまでの工事経験で培った現場統括力と四大管理の遂行能力を活かすことで、貴社の事業利益と品質向上に貢献できると考えております。
■職務経歴
20xx年xx月~現在 株式会社○○○○○ | ||
事業内容:総合建設業 資本金:xxx万円(20xx年xx月) 売上高:xxx千万円(20xx年xx月) 従業員数:xxx人 上場:東証プライム上場 正社員として勤務 | ||
20xx年 xx月 ~ 現在 | 〇〇駅前 SRC造オフィスビル新築工事 | |
【担当物件規模】 ・構造:SRC造 ・階数:地上15階、地下2階建 ・延床面積:約25,000㎡ ・請負金額:約80億円 【役割】 ・所長代理(次席) ・部下5名、協力会社50社 【業務内容】 ・所長補佐として、施工管理全般(四大管理)を統括 ・実行予算の策定・管理、発注者・設計事務所との折衝 ・全体工程の作成・進捗管理、協力会社(50社)との合同工程調整会議を主宰 【主な取り組み】 ・鉄骨建方期間中に長期間の天候不順(豪雨・強風)に見舞われ、2週間の遅延が発生。即座に工程を再編成し、PCa板取付作業と内装LGS下地工事の並行作業を可能にする工法変更(手順変更)を提案・実行。遅延を完全にリカバリーし、工期内竣工を実現した 。 ・安全衛生管理計画の策定を主導。危険度の高い高所作業(鉄骨・PCa)の計画を徹底することで、〇万時間無災害を達成。その功績が認められ、〇〇労働局より安全表彰(奨励賞)を受賞した 。 | ||
20xx年 xx月 ~ 20xx年 xx月 | 〇〇分譲マンションの新築工事 | |
【担当物件規模】 ・構造:RC造 ・階数:地上20階建 ・延床面積:約18,000㎡ ・請負金額:約60億円 【役割】 ・現場代理人 ・部下4名、協力会社35社 【業務内容】 ・現場代理人として、施工管理全般(四大管理)を担当 ・実行予算編成、発注者(デベロッパー)との定例会議主宰 ・部下(若手・中堅)のOJT指導や協力会社への技術教育 【主な取り組み】 ・基礎工法の選定段階で、設計事務所に対しVE提案を実施。杭の仕様・工法を変更(場所打ち杭→既製コンクリート杭)することで、品質強度を担保しつつ約3,000万円(〇%)のコスト削減に成功。 ・竣工時の発注者(施主)検査および消防検査での指摘ゼロを達成。品質基準書について現場独自で簡易化・可視化し、全協力会社と共有。中堅・若手と実施した「先回りチェック会」が手戻り防止に奏功。 | ||
20xx年 xx月 ~20xx年 xx月 | 〇〇総合病院の増築工事 | |
【担当物件規模】 ・構造:RC造 ・階数:地上8階建 ・延床面積:約15,000㎡ ・請負金額:約50億円 【役割】 ・現場代理人補佐 ・部下3名、協力会社10社 【業務内容】 ・既存病院稼働中のため、院長・看護部との「工事調整会議」を主宰 ・施工計画、四大管理(特に安全管理・品質管理)、医療法・官庁検査対応 【主な取り組み】 ・病院稼働中のため、騒音・振動・粉塵対策を最優先。夜間・休日作業の工程を最適化し、外来・入院患者への影響を最小限に抑え、工期内無事故で完工。 ・放射線室の遮蔽(しゃへい)工事、手術室のクリーンルーム対応など、医療施設特有の高度な品質要求に対し、専門業者と綿密な施工計画を作成。全検査項目で基準値をクリアし、官庁検査に合格。 | ||
■活かせる経験・知識・技術
・30億~80億円規模のプロジェクト(オフィス、マンション、病院)における現場代理人・監理技術者経験
・四大管理(工程管理・安全管理・品質管理・原価管理)の徹底遂行能力
-安全管理:協力会社(最大50社)を統括した安全衛生管理、無災害記録(〇万時間)の達成
-品質管理:発注者・官庁検査対応、指摘ゼロに向けた先回り管理、各種品質基準の遵守
-工程管理:天候不順や仕様変更に伴うリカバリープランの策定、工法変更の提案力
-原価管理:実行予算の作成、VE/CD提案によるコスト削減(数千万円規模)の交渉・実現経験
・マネジメント経験
-部下・後輩(3~5名程度)のOJT指導、技術・予算管理の権限移譲による育成経験
■PCスキル
PCソフト | 業務で扱えるレベル |
Word | 安全書類(グリーンファイル)の作成、社内報告書・議事録の作成が可能なレベル |
Excel | 実行予算管理、工程表の作成・更新、出来高管理表の作成が可能なレベル |
PowerPoint | 発注者向け定例報告、VE提案資料の作成・プレゼンテーションが可能なレベル |
CAD(AutoCAD) | 施工図・納まり図のチェック、簡単な朱入れ・修正が可能なレベル |
BIM (Revit) | 施工図の作成・修正、干渉チェック、ファミリ作成が可能なレベル |
蔵衛門 | 現場写真管理、電子黒板、図面共有が可能なレベル |
■資格
保有資格 | 取得年月 |
1級建築施工管理技士 | 20xx年xx月取得 |
監理技術者資格者証 | 20xx年xx月取得 |
職長・安全衛生責任者教育 | 20xx年xx月取得 |
普通自動車第一種運転免許 | 20xx年xx月取得 |
■自己PR
<プロジェクト完遂能力>
私は現場代理人として、施工管理の基本である四大管理(工程管理・安全管理・品質管理・原価管理)を愚直に遂行し、全てのプロジェクトを工期内・予算内、かつ無災害で完遂させることを大切に考えております。BIM/DXのような先端技術も重要ですが、現場の利益と安全を最終的に担保するのは、現場代理人の泥臭い調整力や先を見越した計画力だと考えています。たとえば〇〇オフィスビルの工事では天候不順による遅延に対し、工法変更を断行し工期を守り、〇〇マンションの工事ではVE提案で〇〇%のコストを削減できました。これらは日頃から協力会社と密にコミュニケーションを取り、技術的な信頼関係を築いていたからこそ可能になったことと考えております。高品質な工事が必要となる貴社のプロジェクトでも、私の強みである四大管理の遂行能力と現場統括力を最大限に発揮することで、事業利益に貢献できると自負しております。
<現場の統率力>
私は、現場代理人として関係者を一つのチームとしてまとめる現場統率力があります。〇〇オフィスビルの工事(80億円規模)では、部下5名と最大50社の協力会社を統括しました。毎朝の朝礼での明確な指示と安全喚起をするだけではなく、若手社員に「なぜ」を問いかけ、自ら考えるようOJTを実践しました。また協力会社の職長とは、定例の「1on1ミーティング」の場を設け、課題を早期に吸い上げる体制を構築しました。結果として、チーム全体の士気を高く保ちつつ、〇万時間無災害での竣工を実現しました。私の現場統率力を活かすことで、貴社のプロジェクトを安全かつ円滑に推進することに貢献できると考えております。
以上
施工管理の職務経歴書の書き方とポイント
施工管理の職務経歴書の見本は、以下のとおりです。
以下の画像に数字を記したとおり、職務経歴書は、7項目に分けられます。


つづいては職務経歴書に記載する項目について、それぞれの書き方と記載時のポイントを解説します。
施工管理のタイトル・氏名・日付の書き方とポイント

職務経歴書の最上部には、タイトル・氏名・日付を書きます。
タイトルである職務経歴書は、他の文字より大きめにして(目安:全体が10ptで、タイトルは12pt)、中央揃えにしてください。また日付は、タイトルから一行空けて、右寄せで書きます。職務経歴書に記載する日付は、以下に合わせてください。
- メールで職務経歴書を送付:メール送信日を記載
- 郵送で職務経歴書を送付:ポストの投函日を記載
- 面接に職務経歴書を持参:面接当日の日付を記載
表記する日付は、西暦でも和暦(令和)でも大丈夫です。ただし職務経歴書に記載する日付は、履歴書や工事経歴書と同じ日付にしてください。
日付を記載した後は、改行なしで氏名(フルネーム)を記載しましょう。基本的に、氏名に旧姓や略称を書くのはNGです。書類選考に合格するためにも、氏名欄には、戸籍上のフルネームを書いてください。
施工管理の職務要約の書き方とポイント

タイトル・日付・氏名を書いた後は、一行空けて、職務要約(職務概要)を書きます。
職務要約欄の目的は、採用担当者に「この求職者は良さそう!」という印象を与えて、職務経歴や自己PRを読んでもらうことです。人気企業の採用担当者では、一日に数十人の書類選考をすることもあり、第一印象である職務要約の内容が悪いと、職務経歴などを読まれず、書類落ちとなるリスクもあります。
だからこそ職務要約では、採用担当者にあなたが応募先の企業で活躍できそうなイメージを与えることが大切になるのです。なお採用担当者に「この人は自社で活躍してくれそう」という印象を与えるために、職務要約では、以下の3点を意識してください。
- 専門分野と担当した役割を書く
→例:現場代理人として、RC造分譲マンション(30億円規模)を主導
- 数字ベースで実績・経験を書く
→例:担当全案件で工期内無事故竣工を達成。VE提案による3%のコスト削減実績ありなど
- 入社後の貢献意欲を書く
→例:〇〇で培ったコスト管理能力を活かし、貴社の利益率向上に貢献します
上記3点を意識することで、採用担当者が魅力を感じる職務要約になるでしょう。なお職務要約の詳しい書き方や例文は、以下の記事で解説しているので参考にしてください。
関連記事:
施工管理の職務要約で高評価の例文と書き方
施工管理の職務経歴・職務内容の書き方とポイント

職務経歴の欄では、あなたが所属してきた企業の概要と、担当したプロジェクトの工事内容や業務内容を詳しく書いてください。
■会社概要欄の記載内容
会社概要の欄では、以下の項目を記載してください。
- 事業内容:〇〇〇〇業
- 資本金:xxx万円(20xx年xx月)
- 売上高:xxx千万円(20xx年xx月)
- 従業員数:xxx人
- 上場:上場/非上場
- 雇用形態:正社員/契約社員など
会社概要は、ホームページに書いている内容を記載すればOKです。なお中小企業などで、会社のホームページに売上等の記載がない場合は、「不明」などと記載してください。
■工事内容・職務内容欄の記載内容
工事内容・職務内容の記載欄では、担当プロジェクトについて、以下の内容を記載します。
- プロジェクト名
- 担当した期間
- 工事規模(構造、階数、延床面積、請負金額など)
- 役割(現場代理人、主任技術者、監理技術者など)
- 業務内容
- 主な取り組み
担当プロジェクトを記載する際は、採用担当者が読みやすいように箇条書きを使って、担当の業務内容や自分の取り組み(実績)を数字ベースで記載しましょう。なお業務内容や取り組みを書く際は、応募先の企業で活かせそうな内容・取り組みを記載することで、採用担当者から高い評価を得やすくなります。
施工管理の活かせる経験の書き方とポイント

活かせる経験・知識・技術欄の役割は、職務経歴の欄で伝えきれなかった、あなたの経験や強みを端的にアピールすることです。施工管理の転職は、即戦力として働けるかが、合格になるか審査落ちになるかのポイントですし、あなたの経験や強みは、採用時の年収にも大きな影響を与えます。
だからこそ活かせる経験・知識・技術の記載欄では、あなたが応募先の企業で即戦力として働けるというアピールが必要なのです。また即戦力として働けるアピールをするためには、応募する企業の事業内容を把握して、必要となりそうな経験や技術を盛り込むのがポイントです。
何を書けばよいかわからない方は、以下を参考に活かせる経験・知識・技術を記載してください。
- 担当プロジェクトの規模
- 担当プロジェクトでの役割や役職
- 四大管理(工程管理・安全管理・品質管理・原価管理)の経験
- 四大管理以外の業務経験(折衝や住民説明など)
- DXツールを業務で活用した経験
- マネジメント経験など
施工管理のPCスキルの書き方とポイント

近年の施工管理現場では、安全書類や報告書の作成にWordを使ったり、実行予算や工程表の管理時にExcelを使ったりと、基本的なOffice系ソフトの利用は必須です。Office系のソフトに加えて、CADによる図面チェック、さらには専門的なBIMソフトや施工管理アプリの業務活用も進んでいます。
働き方改革の影響もあり、IT化・DX化を推進する企業も多いです。そのため施工管理の現場採用では、基本的なPCスキルがあるかや、CADやBIMの業務活用経験が見られるケースが増えています。
そのためPCスキルの欄では、自分がITツールをどのレベルで使えるのかを記載してください。たとえばOffice系ソフトに加えて、以下のようなツールの業務経験を書くと、高評価を得やすいでしょう。
- AutoCAD
- ANDPAD(アンドパッド)
- サクミル
- KANNA
- Photoruction(フォトラクション)
- SPIDER+(スパイダープラス)
- Revit
- Tfas
- Rebro
- 蔵衛門
施工管理の保有資格の書き方とポイント

資格欄を書く目的は、あなたが施工管理技士として、会社の利益に貢献できることを証明することです。
というのも施工管理は、実績や経験と同じくらい資格の有無が重要な職種だからです。たとえば1級建築施工管理技士の有資格者であれば、どの規模の工事でも現場責任者を担当できます。しかし2級建築施工管理技士の資格だけでは監理技術者になれないため、担当できる工事に制限がありますし、無資格者であれば現場の責任者を担当できません。
■監理技術者になるための要件
- 1級施工管理技士(該当業種)
- 技術士(該当部門)
- 国土交通大臣が認定した者
※さらに「監理技術者資格者証」と「監理技術者講習修了証」の両方が必要(特定建設業の場合)
とくに国家資格である1級と2級施工管理技士は、採用担当者から高評価を得やすいです。そのため施工管理技士の資格を持っている方は、忘れずに資格欄に記載しましょう。また施工管理技士だけではなく、施工管理の業務に関連する資格(例:玉掛け・監理技術者資格者証など)はすべて記載します。なお資格は正式名称で記載し、合わせて取得年月も書いてください。
逆に施工管理の業務に関連のない資格を書くと、「施工管理以外の仕事をしたいのでは?」などと、採用担当者からマイナスの評価を与えられる可能性もあります。そのため資格の記載欄には、応募する企業や施工管理の業務に関連する資格のみを記載してください。
施工管理技士の資格一覧は、以下の記事で紹介しているので、記載の際に確認してください。
関連記事:
施工管理技士の資格一覧|7種類の特徴と資格取得のメリット
施工管理の自己PRの書き方とポイント

自己PRを書く目的は、ここまでで伝えきれていない自分の強みを採用担当者にアピールすることです。
職務要約や職務経歴で触れたエピソードを活用しつつ、自分の強みを300文字〜400文字でまとめます。自己PRの文章を読んで「この求職者と話してみたい」と、書類選考に通過させるケースもあります。
また採用担当者は、自己PR欄を見て「この求職者の経験や強みは自社の案件で活かせそう?」「自社で活躍してくれそうかな?」と考えています。だからこそ自己PRの欄では、これまでの施工管理経験で培った強みやスキルを使って、応募先の企業でどのように活かすのかを書く必要があるのです。
なお採用担当者に刺さる施工管理の自己PRの書き方は、以下の記事で詳しく紹介しているので、参考にしてください。
関連記事:
施工管理の自己PRで受かる書き方【例文45選+NG例付き】
施工管理の職務経歴書に書かないこと
施工管理の職務経歴書で書かなくてよいことは、以下のとおりです。
- 志望動機
- 転職理由
- 趣味
- 特技
- 連絡先など
前提として、職務経歴書はあなたの実績や経験をアピールするための書類です。職務経歴書で採用担当者が知りたいのは、あなたがどのようなスキルや能力があって、自社に入社すれば活躍してくれるかです。
そのため趣味や特技など、仕事に関連のない内容は書いてはいけません。ただし趣味や特技が業務に関連することであり、施工管理の業務にプラスとなっているなら自己PR欄で触れてもよいでしょう。
なお職務経歴書で一番注意したいのは、志望動機や転職理由を書く必要がないことです。職務経歴書で求められているのは、あなたの業務経験やスキルの部分です。そのため職務経歴書で記載する内容は、事実ベースの経歴と客観的な事実に留め、志望動機や転職理由は書かないでください。
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施工管理の志望動機・志望理由の例文30選
施工管理の転職理由|面接・書類で好印象を与えるポイントと例文7選
施工管理の採用担当者に好かれる職務経歴書の特徴
施工管理の転職を成功させるには、採用担当者から高評価を得やすい職務経歴書を作ることが重要です。
そして採用担当者から高評価を得やすい職務経歴書とは、「この求職者は自社で活躍してくれそう」や「次のプロジェクトで必要な人材にピッタリ!」という印象を与えられる書類と言えるでしょう。そこでつづいては、採用担当者の視点から、どのような職務経歴書が好まれるのかを解説します。
自社の案件と関連性の高い業務経験が明確に分かる
施工管理の転職で採用担当者が最も重視するのは、求職者が即戦力として活躍できるかです。
そのため自社プロジェクトと関連性の高い工事経験のある求職者の場合、「この人は即戦力だ!」などと高評価を受けやすくなります。たとえばRC造の分譲マンションをメインに手掛ける企業であれば、S造の工場経験よりもRC造のマンション経験を高く評価されます。また公共工事メインの土木会社であれば、官公庁発注案件の経験や関連書類の作成スキルを重視するでしょう。
そのため職務経歴書を作成する際は、求人票や会社ホームページで応募する企業の事業内容や業務内容を確認して、関連性の高いプロジェクトや取り組みを多く書くことが大切になるのです。
自社の案件で活躍してくれそうなイメージができる
採用担当者は、過去の業務経験だけではなく、求職者が自社の案件で活躍できそうかを確認しています。
そして採用担当者に「この人は自社プロジェクトでも活躍してくれそう」という印象を与えるには、以下3つのポイントを意識して職務経歴書を作成してください。
- 過去の経験を数字と固有名詞を使って書く
- 突発的なトラブルを乗り越えた経験を書く
- マネジメントなど施工管理以外の経験を書く
過去の経験を数字と固有名詞を使って書く
職務経歴書の各項目(職務要約や自己PRなど)は、担当したプロジェクトの実績や取り組みについて、数字と固有名詞を使って書いてください。たとえば以下のように文章を書き換えれば、あなたのスキルや能力が採用担当者に伝わりやすくなります。
NG例:コスト削減に貢献した
OK例:基礎工法のVE提案・導入し、品質を維持した状態で約3,000万円(〇〇%)のコストを削減した
NG例:品質管理を徹底した
OK例:全12系統の給水管に対し、水圧試験(規格値1.75MPa)を徹底し、全系統で試験に合格した
NG例:安全管理に努めた
OK例:〇〇万時間無災害を達成し、〇〇労働局より安全表彰(奨励賞)を受賞した
上記のとおり、固有名詞や数字を使うことで、採用担当者が、あなたの業務イメージを明確にできます。その結果、「この人はわかりやすく話せる人」という印象を与えて、書類選考に通過しやすくなります。
突発的なトラブルを乗り越えた経験を書く
施工管理の仕事は、天候不順や現場のトラブルなどで、現場作業に遅れが起こることも多いです。ただし施工管理は納期が絶対遵守であり、期日に遅れると遅延損害金を請求されるリスクもあります。
そのため突発的なトラブルに対処し、工期に間に合わせた経験があると、高い評価を得やすくなります。だからこそ職務経歴書では、あなたがトラブルに対して、どのように乗り越えたのか(工夫・対処法)を書くのがおすすめです。たとえば以下のように、トラブルの対処法を書き換えてみてください。
NG例:鉄骨建方期間中に天候不順が続き、2週間の遅れが出たが、完工まで進めた
OK例:鉄骨建方期間中に長期間の天候不順に見舞われ、2週間の工程遅延が発生したので、このままでは工期内竣工が不可能であると判断した。そこで工程を再編成して、従来工法を見直し。PCa板取付作業と内装LGS下地工事の並行作業を可能にする工法変更を協力会社と調整・提案し、実行した。結果として、2週間の遅延を完全にリカバリーし、工期内竣工を実現した。
上記のように書き換えることで、あなたが突発的なトラブルに対して、柔軟に対応できることをイメージさせやすくなります。トラブルを乗り越えた経験がある方は、ぜひあなたの経験を書いてみてください。
マネジメントなど施工管理以外の経験を書く
部下や後輩のマネジメントや協力会社への技術指導、近隣住民に対する説明会など、四大管理以外の業務を経験している方は、積極的に書くようにしましょう。
なぜなら施工管理の仕事では、四大管理以外の業務を幅広く担当してほしい会社も多いからです。
マネジメントや技術指導の経験があれば、採用担当者は「この人は自分で考えて動けそうだし、任せればプロジェクトを成功に導いてくれそう」と感じやすくなります。だからこそ職務経歴書では、四大管理の経験だけではなく、マネジメントや技術指導の経験も書いたほうがよいのです。
採用担当者の読みやすさを意識したレイアウト
施工管理の仕事は転職が多い業界であり、採用担当者は日々、複数の求職者の書類を見たり、面談や面接をしたりしています。このような忙しい採用担当者に良い印象を与えるためには、読みやすいレイアウトを意識して、職務経歴書を作成することが重要です。
職務経歴書のレイアウトを読みやすくするには、以下の3点を意識してください。
- 文章の長さは一文あたり40文字~60文字が目安
- 並列の内容を書くときは箇条書きを活用
- フォーマットは逆編年体形式を活用
文章の長さは一文あたり40文字~60文字が目安
職務経歴書に書く文章は、一文を40文字〜60文字を目安としてください。
なぜなら一般的にビジネス文章は、50文字以内でまとめると読みやすいと言われるからです。実際に以下2つの文章を比べてみましょう。
NG例:悪天候で遅延した工程をリカバリーすべく、工法変更と人員の最適配置を提案・実行し、2週間の遅延を挽回して工期内竣工を実現しました。
OK例:悪天候により2週間の工程遅延が発生しました。対策として、工法変更と人員の最適配置を提案・実行。結果、2週間の遅延をリカバリーし、工期内竣工を実現しました。
文章で伝えている内容は同じですが、読みやすさは大きく変わります。一文が長くなると、採用担当者も読むのがしんどくなり、マイナスの印象を受けやすいです。
そのため文章の長さは、一文あたり50文字以内を目安にしましょう。またどうしても文章が長くなる場合でも、80文字を超えないように意識してください。
並列の内容を書くときは箇条書きを活用
職務経歴書で資格や業務経験など、並列の内容を書くときは箇条書きを活用してください。なぜなら箇条書きにすることで、採用担当者が情報を視覚的に整理して、資格や実績を認識しやすくなるからです。
たとえば経験や実績を書く際は、以下のように箇条書きを使うことで読みやすくなります。
- 工程管理:天候不順による2週間の遅延を、工法変更の提案によりリカバリー
- 原価管理:VE提案(基礎工法の変更)により、約3,000万円のコスト削減を実現
- 品質管理:発注者(施主)検査での指摘ゼロを達成
- 安全管理:〇〇万時間無事故無災害を達成し、安全表彰を受賞
フォーマットは逆編年体形式を活用
職務経歴書のフォーマットは、編年体形式・逆編年体形式・キャリア形式の3つがあります。
3種類のフォーマットの違いは、以下のとおりです。
- 編年体形式
→キャリアのスタートから時系列順(過去→現在)で書く方法
- 逆編年体形式
→現在から過去への時系列順で書く方法
- キャリア形式
→業務内容を基準として書き分ける方法
なお施工管理の職務経歴書では、逆編年体形式で書くのが一般的です。
なぜなら採用担当者が知りたいことが、あなたが直近でどのような工事を担当したかや、どのようなスキルがあるかだからです。逆編年体形式では、直近の経験や実績を上から順番に記載するので、採用担当者の知りたい情報が上部に書かれています。そのため採用担当者に好まれやすいです。
だからこそ特別な理由がない限り、逆編年体形式で作成しましょう。職務経歴の欄では、まず直近の在籍企業を記載して、その中で担当したプロジェクトも新しい順に書いてください。
結論ファーストでPREP法を意識した文章
職務経歴書の文章を作成する際は、結論ファーストでPREP法を使った文章を意識してください。
■PREP法とは
P(Point) :要点(結論・主張)
R(Reason) :理由(結論にいたった理由・そう主張する理由)
E(Example):具体例(理由に説得力を持たせるための事例・データ・状況)
P(Point) :要点(結論・主張)
たとえば自己PRを伝えるときは、はじめに「私の強みはコスト管理能力です」と結論を述べたうえで、その後に理由や具体例を書いてください。PREP法を使うことで、採用担当者が読みやすい文章になり、良い印象を受けやすくなります。そのため職務経歴書の文章は、PREP法を使って作成してください。
誤字脱字などのケアレスミスがない文章
職務経歴書では、誤字脱字などのケアレスミスは絶対にNGです。なぜなら施工管理の仕事では、設計の微細な違いや安全書類のわずかな不備が、重大な事故や品質問題に直結するからです。
そのため職務経歴書でケアレスミスがあると、採用担当者に「この求職者は、現場でも重要な書類のチェックを怠るのではないか?」や「注意力が散漫で、安全管理を任せられないのではないか?」などの不信感を与えてしまいます。だからこそ職務経歴書では、ケアレスミスをゼロにしてください。
ケアレスミスをなくすには、印刷して紙で確認したり、声で読み上げることも効果的です。また可能なら同僚など、施工管理の経験がある第三者にチェックしてもらうのが一番ミスがなくなりやすいです。
「同僚に転職の相談をするのは難しい」という方は、転職エージェントで書類の添削を依頼するのも一つの方法です。たとえば当社(プレックスジョブ)では、施工管理専門の担当エージェントが、あなたの職務経歴書のケアレスミスをチェックしたり、よりよく改善するためのアドバイスもしています。
完全無料で職務経歴書の作成サポートや添削を行っているので、ぜひ気軽に活用してください。
施工管理の転職で受かりやすい職務経歴書の作成ステップ
以下の3ステップで施工管理の職務経歴書を作ることで、採用担当者から高い評価を得て、受かりやすい内容を作れます。
- 施工管理としての実績・経験・スキル・資格を棚卸しする
- 求人票やホームページで求められる経験やスキルを調べる
- 事業内容や求められる経験に合わせて職務経歴書を作成する
施工管理としての実績・経験・スキル・資格を棚卸しする
職務経歴書の作成前に、施工管理としての実績・経験・スキル・資格をすべて整理してください。過去の工事経験を徹底的に洗い出すことで、職務経歴書や工事経歴書でアピールするための材料が増えます。
この段階は「これはアピールになる?」などと考えずに、すべての経験を出してください。具体的には、過去に担当したプロジェクトについて、以下の内容を時系列で書き出しましょう。可能であれば、会社で情報を参照しつつ、できるだけ細かい数字を把握できると、職務経歴書の質が上がるでしょう。
- プロジェクトの概要
→工事名、工期、発注者(官公庁か民間か)、用途(マンション、オフィスビル、病院など)、構造(RC造、S造など)
- 規模
→請負金額(例:80億円規模)、延床面積(例:15,000㎡)、階数(例:20階建て)など
- 役割
→立場(例:現場代理人、監理技術者)、統括した人数(例:部下5名、協力会社50社)など
- 担当業務
→四大管理(工程管理、原価管理、品質管理、安全管理)や四大管理以外で具体的に行ったこと
- 実績・トラブル対応
→コスト削減(例:VE提案で3,000万円削減)、工期短縮(例:天候不順を工法変更でリカバリー)、品質確保(例:発注者検査で指摘ゼロ)、安全実績(例:XXX万時間無災害達成)など
過去の経験の棚卸しは、職務経歴書に活かせるだけではなく、工事経歴書で書く内容の参考になったり、面接で具体的に話しやすくなったりする効果もあります。そのため経験を徹底的に洗い出すことで、書類選考の通過率が上がるだけではなく、面接の通過率も上がるので、転職の成功確率が高まるでしょう。
求人票やホームページで求められる経験やスキルを調べる
施工管理としての実績や経験などの整理が終われば、求人票や企業のホームページを確認して、応募先の企業で求められる経験やスキルを調べてください。なぜなら応募する企業が求めている経験やスキルを把握して、自分の実績や経験を書くことで、採用担当者に「即戦力だ」という印象を与えられるからです。
なお求められる経験やスキルを調べるには、以下の点を確認してください。
- 求人票の募集要項
→応募条件と歓迎するスキルの欄(例:1級建築施工管理技士 必須、RC造マンションの経験者優遇、ICT施工を積極導入中、BIM(Tfas・Revit)の経験者歓迎など)
- ホームページの施工実績
→企業が担当している工事(公共工事メインか、民間工事メインかなど)
事業内容や求められる経験に合わせて職務経歴書を作成する
応募先企業に求められる経験やスキルが把握できれば、そこに合わせて、職務経歴書を作成しましょう。
たとえば求人票で「ICT施工を積極導入中」と記載があれば、職務要約でICT施工の経験を書くと即戦力として評価されやすいです。またホームページの施工実績が民間オフィスビルの改修工事がメインなら、自己PRで民間オフィスビルの改修工事経験で培った強みを書くほうが評価されやすくなります。
逆に事業内容や業務内容と関連性のない内容ばかり書くと、採用担当者の評価は低くなります。たとえば公共土木工事がメインの企業に応募する際に、民間工事の実績ばかり書くのはNGです。またBIMを推進する企業への応募で、コスト削減の実績だけを書いても採用担当者からの評価は上がりづらくなります。
だからこそ職務経歴書を作成する際は、応募する企業で求められる経験やスキルを把握して、その企業に求められている業務経験や実績をピンポイントで書くほうがよいのです。
施工管理の職務経歴書に関するよくある質問
最後に施工管理の職務経歴書に関するよくある質問に回答します。
施工管理の職務経歴書で書く分量はどのくらいが目安ですか?
職務経歴書の分量は、A4サイズで2枚が基本。多くても3枚以内に収めるのが目安です。
工事経歴書を別途提出するため、職務経歴書では、主要プロジェクト3〜5件に絞り込みましょう
採用担当者は日々多くの応募書類をチェックしており、4枚以上にわたる冗長な書類は「要点をまとめる能力がない」と判断され、かえってマイナス評価に繋がるリスクもあります。
施工管理の職務経歴書で書いてはいけない内容はありますか?
職務経歴書には、前職に対する悪口や愚痴などのネガティブな情報を書かないようにしましょう。
なぜなら悪口や愚痴を書くと、採用担当者から「自責で考えられない」や「自社でも愚痴を言って周りに悪い影響を与えるのでは?」と判断されるリスクがあるからです。そのため職務経歴書には「残業が多すぎる」や「人間関係が悪い」など、ネガティブな内容を書かないようにしてください。
工事に守秘義務がある場合にはどのように書けばよいですか?
守秘義務がある場合や秘密保持契約(NDA)を締結している場合には、工事の詳細を書く必要はありません。ただし何も記載しないと、実績のアピールができないため、工事の詳細には触れず、レンジを使って伝えるようにしましょう。
たとえば以下のように記載することで、守秘義務のある案件でも実績をアピールできます。
請負金額のNG例:請負金額:32億5,000万円
請負金額のOK例:請負金額:30億円~40億円
採用担当者も守秘義務の存在を理解しているため、詳細を書かなくても、過度にマイナスの評価をされることはありません。また面接で詳細な数字を聞かれた際には、「NDA契約があるため、現時点で詳細を伝えるのは難しいですが大体30億円規模です」などの表現で伝えてください。
下請け(二次請けなど)の経験はどのくらい評価されますか?
施工管理の転職では、下請け(二次請け・三次請け)の経験も十分評価されます。
なぜなら施工管理の転職で重要視されているのは、現場を管理して工事を完了まで導けるかだからです。そのため二次請けや三次請けの立場でも、主体性を持って現場業務を進めていたり、高いスキルや専門性を持っていたりする方は、高い評価をされやすいです。
下請け(二次請けなど)の経験を伝える際に重要なのは、単に指示通りに作業したのではなく、主体的に四大管理に取り組んだり、他工種と折衝や調整した経験を伝えることです。
たとえば「二次請けの現場責任者(職長)として、作業員25名の直接的な工数管理、日々のKY活動(危険予知)の主導、および品質検査(自主検査)のすべてを担当」や「元請けの品質担当者と折衝も行い、施工図の不備を指摘・修正提案することで、手戻りゼロでの竣工を達成した」などと自身の経験を記載すれば、元請けの企業に応募するときでも、十分評価されるでしょう。
短期離職した職場は職務経歴書に書かなくても大丈夫ですか?
原則として、職務経歴書は、すべての経歴を時系列で書く必要があります。ただし試用期間中の退職や、3ヶ月未満の極めて短期間での離職は、転職エージェントに相談の上で(職歴詐称の範囲外で)書かない選択肢もあります。なぜなら短期離職経験者は、「すぐに辞めるのでは?」と疑問をもたれるからです。
なお企業は採用の際に社会保険の加入履歴(年金手帳の提出など)を確認するため、短期離職したことを隠して面接を受けても、後から発覚する可能性は高いです。さらに意図的な経歴の隠蔽は経歴詐称として、内定取消や懲戒解雇の理由となる可能性があります。
そのため基本的には、短期離職の場合でも、職歴はすべて記載するようにしてください。
ただし状況次第では、専門家に相談のうえで、職務経歴書に書かない判断をするのも一つの選択肢です。
施工管理の職務経歴書は手書きで書いても大丈夫ですか?
施工管理の職務経歴書は、手書きで書いても問題ありません。
ただし採用担当者の読みやすさの観点では、パソコンで作成するほうがおすすめです。また手書きで職務経歴書を作成した場合、誤字脱字の修正をしやすかったり、複数企業に応募する際の書類提出がラクになったりします。そのため基本的には、職務経歴書はパソコンで書いて提出することをおすすめします。
ただし「自分のパソコンは持っていないから書類を書くしかない」と考えている方もいるでしょう。
上記の方は、当社(プレックスジョブ)が提供する無料の職務経歴書作成サービスを活用してください。WordやExcelのダウンロード不要ですし、スマホ一台あれば、職務経歴書を作成できます。
未経験での施工管理転職なら職務経歴書でなにを書きますか?
未経験で施工管理に転職する場合、職務経歴書では、前職で培ったポータブルスキルを書いてください。
※ポータブルスキル:業種や職種が変わっても使える、汎用的なスキルのこと
施工管理の仕事は、コミュニケーション力や問題解決スキルなどが重要になります。そのため職務要約や自己PRは、上記の内容を記載するのがよいでしょう。また施工管理と関連する業務(例:電気工事士)の経験がある場合は、その経験から学んだことや培った強みなどを書くのがおすすめです。
以下に未経験から施工管理に転職する際に使える、職務経歴書のサンプルを用意しました。以下をダウンロードのうえ、自分なりの職務経歴書にカスタマイズして活用してください。
また「職務経歴書に何を書けばよいかわからない」という方は、当社(プレックスジョブ)の担当者に、職務経歴書の作成サポートをお任せください。完全無料であなたの職務経歴書作成をお手伝いします。
派遣社員・契約社員の場合は職務経歴書でなにを書きますか?
派遣社員・契約社員としての経歴も、正社員と同じく、あなたの重要な実務経験です。そのため正社員の経歴と同じように、経歴の欄に記載してください。なお雇用形態自体は、明記する必要があります。
契約社員の場合、以下のように会社名欄の横に契約社員であることを明記してください。
■会社名欄の記載例
株式会社〇〇(契約社員)
一方で、派遣社員の場合は雇用形態の明記に加えて、派遣元と派遣先の情報も書く必要があります。
■会社名欄の記載例
株式会社〇〇(派遣社員)
20xx年xx月~:株式会社〇〇(派遣元)より、△△建設株式会社(派遣先)へ派遣。△△建設株式会社にて、建築施工管理(RC造マンション担当)に従事
なお他の記載内容(職務要約・実績・取り組み・自己PRなど)は、正社員と同じで問題ありません。
公務員の技術職に転職したい場合は職務経歴書でなにを書きますか?
基本的に公務員の技術職は、公共工事の業務がメインとなります。
そのため職務経歴書では、公共工事での施工経験を中心にアピールするほうがよいでしょう。たとえば「国土交通省の〇〇地方整備局の発注工事で、主任技術者として、〇〇億円規模の工事を期日どおりに、無事故で完工しました」などと書けば、大きなアピールポイントになります。
なお公務員の技術職の場合、民間企業で重視されるコスト削減と比べて、公共性・法令遵守・品質確保の優先度が高くなりやすいです。そのため「JESC準拠の耐圧試験を全系統でクリア」や「検査指摘ゼロ」など、規格や基準の絶対的な遵守を優先した品質管理の実績をアピールするのがおすすめです。
メーカーなどの発注者側に転職するには職務経歴書でなにを書きますか?
受託会社(ゼネコン・サブコン)からメーカーやデベロッパーの発注会社に転職する場合、必要な視点やスキルが、施工管理の実務からプロジェクト全体の管理・企画に変わります。そのため職務経歴書で書く内容は、施工管理としても専門性の高さに加えて、プロジェクト全体の視点も含めるようにしましょう。
たとえばVE/CD提案などを活用したコスト管理能力は、発注会社として、最も重要なスキルの一つです。そのため職務経歴書で「施主様からの緊急の設計変更に対し、施工側の立場で代替工法と資材のVE提案資料を作成・提示した。その結果、デザイン性を損なわずに5%以上のコストダウンを実現した」などの経験を書けば、発注者側の採用担当者にも「活躍してくれそう」という印象を与えられるでしょう。
発注会社の採用担当者は、施工管理のプロであるあなたに、ゼネコンやサブコンを適切に管理・指導してもらうことを期待しています。そのため施工管理としての専門性をアピールしつつ、より上流のコスト・企画・折衝などに関わった経験も合わせてアピールしてください。
スーパーゼネコンや準大手ゼネコンへの転職では職務経歴書でなにを書けばよいですか?
スーパーゼネコンや準大手ゼネコンの採用担当者は、即戦力として活躍してくれる人材を求めています。
とくに大規模プロジェクトの施工経験やBIM・DXなどを活用した業務効率化の実績を重視しています。
なおスーパーゼネコンや準大手ゼネコンが扱うのは、数百億円規模のオフィスビルや都市の再開発事業、データセンター・半導体工場の建設工事などです。そのためスーパーゼネコンや準大手ゼネコンに提出する職務経歴書では、最新技術の活用や大規模プロジェクトの経験をメインにかくのがおすすめです。
以下にスーパーゼネコンや準大手ゼネコンへの転職でも使える、職務経歴書のサンプルを用意しました。以下をダウンロードのうえ、自分なりの職務経歴書にカスタマイズして活用してください。
まとめ|施工管理の転職で成功するなら第三者の添削がおすすめ
施工管理の職務経歴書を作成する際は、応募する企業で求められるスキルや経験を把握したうえで、その企業の採用担当者にピンポイントで好まれる内容にカスタマイズすることが重要です。
上記を意識すれば、書類選考の通過率は高まりますし、転職の成功確率も上がるでしょう。
とはいえ「どのような内容が求められるかわからない」と感じる方もいるでしょう。
このような方は、転職のプロに職務経歴書の添削を任せるのも一つの方法です。
たとえば当社(プレックスジョブ)では、施工管理の転職を専門にする担当アドバイザーが、完全無料であなたの職務経歴書の作成サポートや添削をします。またアドバイザーに依頼することで、誤字脱字やフォーマット上のミスなど、自分一人では気づきにくいケアレスミスもゼロに近づけます。
またプレックスジョブは、これまでに100万人以上が利用しており、施工管理を採用する企業担当者とも密に連携を取っています。そのため書類審査に通過しやすい職務経歴書の作成をサポートできます。
「自分一人で職務経歴書を作成して審査に通過できるか心配だ」という方は、一度、無料で職務経歴書の作成サポート・添削の相談をしてください。
また「職務経歴書を作りたい。でもどうやって作ればよいか分からない」という方は、以下の職務経歴書作成サービスを利用してください。もちろん完全無料で利用できますし、スマホ一台あれば、職務経歴書を作成できます。※WordやExcelなどのダウンロードは必要ありません


















