【施工管理】職務経歴書の職務要約とは?
職務経歴書の職務要約は、あなたが担当した工事やスキルを端的にまとめた文章です。
職務概要と呼ぶこともあり、基本的に、職務経歴書の冒頭に記載します。

職務要約は、自分が過去にどのような工事を担当して、どのような経験や専門スキルを持っているかを、採用担当者に伝える役割を持っています。
施工管理の職務経歴書で職務要約を書く目的は志望企業からの興味を引くこと
職務要約を書く最大の目的は、多くの書類審査をする採用担当者の興味をひいて、「この人の経歴は読む価値がありそう」と判断させることです。
とくに多くの人から人気の企業になると、採用担当者は日々、膨大な数の職務経歴書を読む必要があり、すべての書類を隅々まで読む時間がありません。そのため冒頭の職務要約が魅力的でなければ、その後の工事経歴や自己PRを読まれることなく、書類落ちになる可能性もあるのです。
極端な一例ですが、職務要約に以下の一文だけを書いても、あなたの専門性や施工管理者としての能力は一切わかりません。
例:建設現場で施工管理業務に従事していました
一方で具体的な記述ができると、担当者は「この人は読む価値がありそうだな」と判断しやすくなります。
例:RC造分譲マンション(10億円規模)の新築工事において、現場代理人として四大管理を統括し、工期遵守と無事故を達成
このように職務要約の書き方一つで、その先を読まれずに書類で審査落ちになるのか、実際に工事経歴や自己PRを読んでもらえるのかが変わってしまいます。だからこそ職務要約を書く際は、志望企業の採用担当者の興味を引く文章を意識する必要があるのです。
過去の施工実績(工事規模や担当分野など)と保有資格の棚卸しをする
職務要約を書く前に、過去に担当した工事の予算規模や担当分野、役割などを整理しておきましょう。
自分の施工実績やスキル、資格を整理する際には、以下のポイントを抑えておくのがおすすめです。
項目 | 内容 |
---|---|
担当分野 | 建築、土木、管工事、電気工事、プラントなど |
担当物件 | マンション、オフィスビル、商業施設、データセンター、トンネル、ダム、高速道路など |
工事規模 | 5,000万円、3億円、10億円、50億円など |
工期 | 6ヶ月、3年、5年など |
役職 | 現場代理人、現場主任者、監理技術者、主任技術者、現場監督、作業員など |
担当役割 | 工程管理、安全管理、品質管理、原価管理 |
保有資格 | 一級施工管理技士(建築、土木など)、二級施工管理技士(建築、土木など)、一級建築士、電気工事士、電気主任技術者など |
まずは上記の7項目を、できるだけ具体的に洗い出してください。自分の過去を振り返っておくことで、職務要約を書く際に、アピールしたいポイントを適切に記載できるでしょう。
施工管理で職務要約を書くときに高い評価を受ける書き方|5つのポイント
施工管理の職務経歴書で職務要約で高い評価を受けるには、以下の5つが大切になります。
- 施工管理の職務要約は200文字~300文字で端的に書く
- 職務要約の文章は短文を中心に書く
- 実績を書くときには数字と具体的な事実で書く
- 応募する職種と関連性の高い四大管理の内容を書く
- 転職が多い場合は『強み』を活かす内容を書く
施工管理の職務要約は200文字~300文字で端的に書く
職務要約を書くときには、200文字~300文字程度で端的にまとめてください。

職務要約が短すぎる(200文字未満)と、あなたの専門性や実績などの重要な情報が伝わらず、アピール不足と判断されます。一方で職務要約が長すぎる(400文字以上)と、採用担当者に「要点をまとめる能力がない」や「読み手への配慮が欠けている」と判断される可能性があります。
つまり職務要約は、短すぎても長すぎてもダメで、適切な文字数でまとめることが大事なのです。
また人気企業の採用担当者では、一日に数十枚の職務経歴書を読むケースもあるので、職務要約が長いと「しんどい」と感じてしまうことがあります。そして採用担当者が「しんどい」と感じると、工事実績や自己PRを読んでもらえずに、書類落ちになる可能性が高まります。
そのため職務要約を書くときは、200文字~300文字程度で端的にまとめるようにしましょう。
職務要約の文章は短文を中心に書く
職務要約を書くときは、基本的に、短文の組み合わせで書くのがおすすめです。
なぜなら長文の文章は、読みづらくなりがちで、冗長に感じられる可能性が高いからです。なお施工管理は専門用語が多いため、何も考えずに職務要約を書くと、どうしても長文になってしまいます。たとえば「Value Engineering提案」や「Building Information Modeling」の文言は、それだけで長くなります。
そして長文になると、採用担当者が読みにくいと感じて、低い評価をつけられることにもつながります。そのため職務要約を書くときは、短文をメインとして使って書くのがおすすめなのです。
また採用担当者は全業種・全職種に精通しているわけではありません。採用担当者に伝えられるように、言葉選びに気をつけながら短文で記載することが必要になります。
実績を書くときには数字と具体的な事実で書く
職務要約で実績を書くときは、数字を使って、具体的な事実を書くことが大切です。
なぜなら数字を使えば、あなたの実績を客観的に証明して、採用担当者に信頼されやすくなるからです。
採用担当者は「貢献した」や「マネジメントした」という抽象的な表現では、あなたが何をできるのかを認識できません。一方で、「工事期間が1年間の3億円規模の工事で監理技術者を担当した」という風に記載することで、採用担当者があなたの実績を明確に認識できます。結果として、採用担当者が「続きを読んでみよう」と判断してくれやすくなり、書類審査に通過する可能性が高くなるでしょう。
どのような数字や事実を書けばよいのかわからない方は、『工事規模・工期・管理人数・コスト削減額・無事故日数』などを記載してください。本記事『過去の施工実績(工事規模や担当分野など)と保有資格の棚卸しをしておく』のとおり、過去の経験を整理・棚卸ししておくとスムーズに進めやすいでしょう。
応募する職種と関連性の高い四大管理の内容を書く
職務要約を書く際には、応募する職種と関連性の高い四大管理の内容を書くのも大切です。
たとえば応募職種が安全管理なら、安全管理に関する経験を書いたほうが評価が高くなりやすいですし、工程管理の場合は、工期より前倒しで工事を完了させた経験を書くことがアピールにつながります。また四大管理のすべてを担当する職種であれば、自分がすべてを担当できることを記載するべきです。
なぜなら職種と関連性の高い内容を記載しておくことで、採用担当者に「この人は自社で活躍しそう」というイメージを与えやすくなるからです。その結果、書類審査に通過して、面接に進みやすくなるので、職務要約を書く際には、応募する職種と関連性の高い四大管理の実績を書くのが重要になります。
転職が多い場合は『強み』を活かす内容を書く
転職回数の多い方は、自分の強みを活かす形で職務要約を作成してください。なお自分の強みを活かす書き方は、施工管理の中で転職している方と、複数職種で転職している方で少し異なります。
たとえば施工管理の仕事に限定して転職を繰り返している方なら、以下のような職務要約になります。
■施工管理で転職が多い方向けの職務要約例
”A”大学を卒業後、新卒で”B”株式会社に入社。建築領域で複数現場の施工管理を担当。2015年に”C”株式会社に転職して、予算5億円規模の商業施設の建築工事で監理技術者を担当。その後、2022年に”D”株式会社に転職して、予算30億円規模のオフィスビルの建築工事で主任技術者を担当。監理技術者としては、発注者などの関係者との折衝や四大管理(工程管理・安全管理・品質管理・原価管理)を一人で担当し、工期通りに円滑な工事を進めることもできました。また予算規模が5,000万円〜30億円の工事で担当した経験がありますので、幅広い工事に対して従事可能です。
上記の職務要約であれば、キャリアアップを目的として転職していることが伝わりやすいですし、幅広い経験を伝えられるので、採用担当者から即戦力として判断してもらいやすいでしょう。
一方で施工管理を含めて、複数職種で転職を繰り返している場合は、以下のような職務要約になります。
■複数職種で転職が多い方向けの職務要約例
”E”大学を卒業後、新卒で”F”株式会社に入社。個人向け金融商品の営業を担当。契約件数の目標に対し、120%の契約を達成。2015年に”G”株式会社に転職して、建設業界向けの法人営業を担当。マネージャーとして、チーム全体の売上を前年比で150%まで向上させた。2020年に”H”株式会社に転職して、複数の現場で施工管理を担当。2021年に、1級建築施工管理技士補を取得しております。営業を担当した際に、法人・個人の双方に対して、顧客との折衝を担当した経験は、施工管理の職務に活かせております。また現職では、主任技術者として、四大管理のうち工程管理と安全管理の業務に従事しております。
上記の職務要約であれば、営業時代の経験を施工管理に活かしていることを伝えられます。さらに現在の業務を伝えられるので、採用担当者から将来性を含めた戦力として認識してもらいやすいでしょう。
【工種別】施工管理で職務要約を書くときの例文
ここからは工種別に施工管理で職務要約の例文を紹介します。建築・土木・管工事・電気工事の4つで、テンプレとして使える例文を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
【テンプレ付】建築施工管理で転職するときのポイントと例文
建築施工管理の職務要約では、以下の3つを具体的に書くことが大切です。
項目 | 記載内容 |
---|---|
建物用途 | マンション、ビル、商業施設など |
構造 | RC造、S造、木造など |
役職 | 現場代理人、主任技術者など |
なぜなら建築施工管理と一つにまとめても、オフィスビルと木造戸建ての担当者では、求められる技術や専門知識が大きく異なるからです。採用担当者は求職者が自社の工事とマッチしているかを見ています。そのため職務要約では、応募する企業の事業内容に合わせて自分の経験を記載することが重要なのです。
たとえばS造の大型商業施設を得意とするゼネコンに応募する際に、木造住宅での経験ばかりをアピールしても、採用担当者から高評価を得にくいのは間違いありません。これまでの経験から、応募先の企業が求めているだろう実績やスキルを明確にして、職務要約に記載することが重要になります。
建築施工管理の職務要約の例文は、以下のとおりです。
■未経験で建築施工管理に転職するときの職務要約の例文
前職では法人営業で5年間、顧客のニーズヒアリングから納品までのプロジェクト管理を担当しました。この経験で培った「折衝能力」と「複数のタスクを同時に進める力」は、施主や設計事務所、多くの専門業者と連携する建築施工管理の現場で十分に活かせると考えています。施工管理は未経験ですが、体力には自信があります。施工管理として戦力になるため、既に1級建築施工管理技士補の資格取得しました。まずは安全管理や品質管理の補助業務を着実に遂行し、一日も早く貴社に貢献できる技術者になります。
■経験者が建築施工管理に転職するときの職務要約の例文
建築施工管理として8年間、RC造分譲マンションおよびS造オフィスビルの新築工事に従事しています。直近の2年間は現場代理人として、四大管理全般を統括しております。駅前再開発プロジェクト(RC造・30階建・請負金額10億円規模)では、BIMを活用した施工図調整とフロントローディングを推進いたしました。A社30名規模の協力会社を統括し、工期内無事故・無災害での竣工を実現しております。四大管理を一人で担当した経験があるので、幅広い工事に従事可能です。これまでの大規模プロジェクト(RC造・S造)でのマネジメント経験を活かし、貴社でも即戦力として貢献いたします。
【テンプレ付】土木施工管理で転職するときのポイントと例文
土木施工管理の職務要約では、以下の3つを明記することが重要です。
項目 | 記載内容 |
---|---|
工事種類 | 道路、トンネル、河川、ダムなど |
発注者 | 国土交通省、NEXCO、東京都など |
役職 | 現場代理人、主任技術者など |
土木工事は公共インフラ事業が中心であり、発注者によって、仕様書や検査プロセスなどが変わります。また建築以上の工事ごとの専門性が高いため、工事の種類を明確にしなければなりません。たとえば高速道路とシールドトンネルでは、求められる専門性が全く異なります。
採用担当者から高評価を得るためにも、職務要約では、工種や発注者を記載しておくのがおすすめです。
土木施工管理の職務要約の例文は、以下のとおりです。
■未経験で土木施工管理に転職するときの職務要約の例文
前職では製造ラインのオペレーターとして5年間、安全第一のルール遵守が求められる環境下で、業務に従事してまいりました。基本的に屋外の作業でしたので、体力と屋外作業への耐性には自信があります。社会インフラを支え、地図に残る土木業界に強い魅力を感じており、2級土木施工管理技士の資格取得に向けて勉強を開始しました。施工管理の仕事は未経験ですが、前職で培った「安全意識」と「協調性」を活かし、安全管理の補助業務から貢献したいと考えています。
■経験者が土木施工管理に転職するときの職務要約の例文
大学卒業後、土木施工管理として15年間、一貫して官公庁(国土交通省・大阪府など)発注の公共工事に従事してまいりました。監理技術者としても、A道路改良工事、B橋梁下部工工事、C河川護岸工事など多様な現場を担当しております。特に国道トンネル補修工事(請負金額200億円規模)では、新工法の導入を提案することで工期を20日短縮し、品質に関しても大阪府知事より優良工事表彰を受賞いたしました。発注者との折衝経験およびICT施工の知見を活かし、貴社で生産性向上と品質確保に貢献する所存です。
【テンプレ付】管工事施工管理で転職するときのポイントと例文
管工事施工管理の職務要約では、以下の3つを明確にするのがおすすめです。
項目 | 記載内容 |
---|---|
担当領域 | ダクト、冷媒配管、給排水など |
担当工事 | 新築、改修(リニューアル) |
役職 | 現場代理人、主任技術者など |
なぜなら管工事はサブコンとしての立場が中心であり、施工能力がとても重要になるからです。たとえば新築と改修では求められる技術が違いますし、担当領域によっても専門性が異なります。たとえば衛生(給排水や消火設備など)の経験しかないと、空調(ダクトなど)の工事はできないでしょう。
採用担当者に自分の専門性を明確にするためにも、職務経歴書では3つのポイントを意識してください。
管工事施工管理の職務要約の例文は、以下のとおりです。
■未経験で管工事施工管理に転職するときの職務要約の例文
前職はビルメンテナンス業務に3年間従事し、空調・給排水設備の日常点検および小規模修繕を担当しておりました。その中で、空調・給排水設備そのものを作り上げ、快適な環境を提供する施工管理の仕事に強い魅力を感じました。現在は、1級管工事施工管理技士補の資格取得に向けて学習を進めております。メンテナンス業務で培った設備知識とトラブルシューティング能力を活かし、まずは施工図の読み取りや安全管理の補助から確実に業務を覚え、貴社の設備工事部門に貢献したいと考えております。
■経験者が管工事施工管理に転職するときの職務要約の例文
大学卒業後、管工事施工管理として10年間、新築オフィスビル及び大型商業施設の空調・衛生設備工事を担当してまいりました。積算、施工図作成から四大管理(工程・安全・品質・原価管理)全般を担っております。Aタワー新築工事(管工事請負金額5億円規模)では、主任技術者としてゼネコン及び他工種(電気工事)との綿密な工程調整を担当。手戻りを未然に防止し、工期遵守に貢献いたしました。過去に培ったゼネコンとの折衝能力や現場対応力を活かし、貴社のプロジェクトで品質向上に貢献いたします。
【テンプレ付】電気工事施工管理で転職するときのポイントと例文
電気工事施工管理の職務要約では、以下の3つを記載するようにしてください。
項目 | 記載内容 |
---|---|
担当領域 | 動力、受変電設備、通信、防災設備など |
建物用途 | 工場、ビル、データセンターなど |
役職 | 現場代理人、主任技術者など |
なぜなら電気工事のスキルは、扱う電圧や設備ごとに、専門性が大きく変わるからです。採用担当者は、求職者の経験領域が自社の工事とマッチしているかを職務要約で判断しています。
そのため職務要約で、「データセンターの特高受変電設備更新工事(20億円規模)で、無停電切り替えの工程管理を完遂」と記載しておけば、採用担当者から高い評価を得られる可能性が高まりやすいです。
電気工事施工管理の職務要約の例文は、以下のとおりです。
■未経験で電気工事施工管理に転職するときの職務要約の例文
工業高校の電気科を卒業後、電気工事士として3年間、主に内線工事に従事してまいりました。内線工事を担当する中で、第二種電気工事士を取得しています。盤結線や配線工事の実務経験を通じ、より大規模なプロジェクト全体を管理する施工管理職にキャリアアップしたいと強く考えるようになりました。図面の読解と安全作業の重要性は現場で理解しております。これまでの現場経験と電気知識を活かし、施工管理としての知識(特に工程・原価管理)を迅速に吸収し、貴社の電気設備工事に貢献いたします。
■経験者が電気工事施工管理に転職するときの職務要約の例文
大学卒業後、電気工事施工管理として12年間、大規模工場やプラントにおける受変電設備(強電)及び生産ライン制御(弱電)工事に従事してまいりました。主任技術者として、特高受変電設備の設計・施工管理から現場の工程・安全管理までを統括してまいりました。A自動車工場(請負金額80億円規模)のライン増設工事では、生産ラインを停止させないように施工計画を立案・実行し、無事故・無災害での工期内完遂に貢献しました。過去に培った工程管理能力を活かして、貴社の事業拡大に貢献いたします。
施工管理で職務経歴書の職務要約を書くときのよくある質問
最後に施工管理で職務経歴書の職務要約を書くときのよくある質問に回答します。
施工管理の職務要約は応募する企業ごとに文章を変えるべき?
職務要約は、応募する企業ごとに文章を変えることをおすすめします。とくに職務要約でアピールする『担当領域』と『四大管理』の内容は、応募職種ごとに変えるほうが書類の通過率が高まるでしょう。
なぜなら企業によって、重視している評価項目が変わる可能性があるためです。たとえば応募する職種が安全管理なのに、職務要約で工程管理だけをアピールしても、採用担当者は高評価を与えられません。
応募先の求人票に記載されている求める人物像や必須の経験を確認し、職務要約をカスタマイズすれば、自分が応募する企業にマッチすることを伝えられるでしょう。
アピールしたいポイントが多いときはどのように書くべき?
アピールしたいポイントが多い方は、応募する企業にマッチする内容を中心に書いてください。これまでの施工実績や経験を棚卸ししたうえで、その中から応募した企業で活かせる内容を記載しましょう。
なぜなら応募する企業と関連のない実績や経験を書いても、応募先の企業では直接的に活かせないので、高い評価にはつながらないからです。逆にアピールの内容を多く書きすぎると、「要点をまとめる能力がない」や「読み手への配慮が欠けている」とマイナスの評価を受ける可能性もあります。
そのためアピールポイントや施工実績が多い方も、応募先の企業にマッチする内容を書きましょう。
転職回数が多いときの職務要約は何を書くべき?
転職回数が多い方が職務要約で書くべき内容は、これまでのキャリアによって変わります。
たとえば施工管理の中でキャリアアップしてきた人であれば、施工管理の実績を中心に書けばOKです。一方で複数の職種でキャリアチェンジを繰り返している人は、それぞれで得た経験を書いてください。
本記事『転職が多い場合は『強み』を活かす内容を書く』で紹介しているとおり、複数の職種でキャリアチェンジを繰り返している人は、他の職種での経験を施工管理に活かしていることを伝えたうえで、現在の業務を伝えることで、採用担当者から将来性を含めた戦力として、認識してもらいやすくなります。
自分自身のキャリアに合わせて、職務要約で記載する内容を変更しましょう。
職務経歴書で職務要約は絶対に必要なの?
結論、職務経歴書で職務要約の記載は必須ではありません。ただし職務要約を記載したほうが、書類通過率が高まりやすいため、実務上はほぼ必須となります。
なぜなら職務要約は、忙しい採用担当者に「この人と話してみたい」と感じてもらえる文章だからです。あなたが豊富な現場経験を持っていても、職務要約で「この人は話す価値がない」と判断されれば、その時点で書類審査に落ちてしまいます。また職務要約を記載していないと、採用担当者に「この人は読み手への配慮が足りていない」や「職務要約の記載をサボっている」と判断される可能性もあります。
上記のようなリスクを避けるためにも、職務経歴書では必ず職務要約を書いてください。
正社員経験がない場合はアルバイトや派遣の経験でもよい?
正社員経験がない方は、アルバイトや派遣社員として働いた経験を書いてください。
とくに施工管理の中途採用では、雇用形態ではなく、実務経験や入社意欲を重視するケースが多いです。たとえばアルバイトや派遣社員として、現場作業員や測量補助、CADオペレーターなどの経験があれば、その経験を職務要約に書いてください。なぜなら施工管理補助の仕事でも、会社や募集要件によっては、実務経験と認められるケースがあるからです。
またアルバイトや派遣社員として得た具体的なスキルを具体的に記載しつつ、正社員として働きたい理由を記載すれば、職務要約でのアピールとして、十分効果があるでしょう。
まとめ|施工管理の職務要約を適切に書けば書類通過率はアップする
施工管理の職務要約は、四大管理・工種・工事規模などの実績や専門性を、的確かつ端的に伝えることが大切になります。なぜなら職務要約は、忙しい採用担当者に対して、短い文章であなた自身の経験や専門スキルをアピールして、職務経歴書全体を読んでもらうためにあるからです。
すでに職務要約を作成している方は、いまの文章が『担当現場の羅列になっていないか』や「頑張った」のような『主観的な表現になっていないか』を確認してください。採用担当者が求めている職務要約は、数字や事実をもとにした、具体的な実績や経験、能力が記載されていることです。
採用担当者から「会社の即戦力として働いてくれそう」や「会って話してみたい」と思われるためにも、本記事で紹介した方法を活用して、職務要約を記載してください。
「そんなこと言ってもどうやって職務経歴書を書けばいいかわからないよ」という方は、当社(プレックスジョブ)が作成したねこ履歴書を活用してください。ステップごとにカンタンな質問に答えていけば、そのまま使える職務経歴書が作成できます。