溶接工の平均年収は452.5万円!全産業平均と比較
| 月収(概算) | 年収 |
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溶接工※1 | 約37.7万円 | 約452.5万円 |
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全産業※2 | 約39.8万円 | 約478万円 |
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※1.溶接工 - 職業詳細 | 職業情報提供サイト(job tag)
※2.令和6年分 民間給与実態統計調査
溶接工の全国平均年収は、約452.5万円です。一方、全産業の平均年収は478万円で、差は月額2万円程度に留まります。
技能職でありながら、日本の平均水準に近い収入を安定して得られる職種と言えるでしょう。
溶接工の給料の特徴は、資格・経験・担当工程によって収入が大きく変動することです。
そのため、平均値はあくまで目安で、実際には400万円台前半〜600万円以上と幅広い実態があります。
ここからは、さらに具体的に溶接工の年収について解説します。
関連記事:製造業・工場勤務の年収はいくら?職種別のランキングをご紹介!
溶接工の初年度年収200社のデータを調査
求人サイト「プレックスジョブ」が扱う溶接求人のうち、200社から算出した初年度の想定年収データは以下の通りです。
| 月収 | 年収 |
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未経験者 | 22.8~31.3万円 | 321万円~447万円 |
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経験者 | 26.9~39.4万円 | 355万円~504万円 |
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未経験者の年収は321万円以上が目安です。
ただし、玉掛けやフォークリフト免許などの資格を保有しており、早期に戦力として活躍が見込める方は、年収400万円以上の条件で採用される傾向があります。
経験者の下限年収は未経験者と大きく変わりませんが、「図面が読める」「普通免許を保有している」といった基本的なスキルのみを応募条件としている場合があるためです。
溶接工として数年の実務経験を積んだ方であれば、年収450万円〜500万円が目安です。
熟練者になると、年収600万円〜900万円といった高待遇で迎えられるケースも珍しくありません。
年代別に見る溶接工の年収推移
年齢区分 | 平均年収 |
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20〜24歳 | 322万円 |
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25〜29歳 | 370万円 |
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30〜34歳 | 421万円 |
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35〜39歳 | 460万円 |
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40〜44歳 | 531.3万円 |
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45〜49歳 | 521.7万円 |
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50〜54歳 | 505.5万円 |
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55〜59歳 | 517.6万円 |
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60〜64歳 | 444.6万円 |
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引用元:溶接工 - 職業詳細 | 職業情報提供サイト(job tag)
年齢別の年収推移は、経験年数に比例して上がっていきます。
20代〜30代は技術習得期であり、基礎技術を固める時期です。全産業平均を下回る年収層となります。
40代〜50代はスキルを身につけた熟練者として活躍できます。現場責任者や指導的立場を任されることで、年収は500万円を超え、ピークを迎えます。
60代以降は再雇用への移行により年収は減少しますが、高い技術を維持していれば、嘱託職員等として安定した収入を得続けることが可能です。
平均以上の年収を目指すには、JIS溶接技能者などの専門資格取得がおすすめです。客観的なスキルの証明は、昇給交渉や好条件の転職において有利に働きます。
▶溶接工の年収アップは資格取得が近道!(詳細までスクロールします)
都道府県別の溶接工年収ランキング
溶接工の年収は地域によって差があり、最高水準と最低水準では約2倍の開きがあります。
造船・自動車・半導体などの製造業が集積する地域は案件単価が高く、反対に工場数が少ない地域は賃金が伸びにくい傾向です。
【年収の高い都道府県】
ランキング | 都道府県 | 平均年収 |
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1位 | 長野県 | 708.4万円 |
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2位 | 愛知県 | 577.4万円 |
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3位 | 沖縄県 | 551.3万円 |
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4位 | 大阪府 | 538.5万円 |
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5位 | 熊本県 | 516.0万円 |
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【年収の低い都道府県】
ランキング | 都道府県 | 平均年収 |
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1位 | 山形県 | 333.3万円 |
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2位 | 愛媛県 | 334.2万円 |
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3位 | 鳥取県 | 345.8万円 |
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4位 | 宮崎県 | 350.5万円 |
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5位 | 東京都 | 365.5万円 |
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現在、愛知県や大阪府などの製造業が集積する地域、また半導体バブルに沸く熊本県などは給与が高い傾向にあります。
東京都の数値が低いのは、溶接を必要とする大規模な製造拠点が都心から離れていることや、若手層の割合が多いことが要因として考えられます。
引用元:溶接工 - 職業詳細 | 職業情報提供サイト(job tag)
溶接の種類で年収はどう変わる?

溶接にはさまざまな技法があり、扱う手法によって年収が変わります。そのため、同じ溶接工でも年収に100万円以上の開きが出ることは珍しくありません。
ここでは、代表的な3つの溶接手法とその年収相場を解説します。
関連記事:溶接工の仕事を解説!溶接の種類から活躍できる現場も紹介
アーク溶接の年収相場
アーク溶接は、放電(アーク)によって生じる高熱で金属を接合する、溶接の中でも代表的な基礎工法です。
主な活躍の場は、建築鉄骨の組み立てや金物製作、現場での補修工事などがあります。風の影響を受けにくいため、屋外作業との相性にも優れています。
アーク溶接工の年収相場は、おおむね350万円〜450万円前後です。
比較的習得しやすい技術であることから希少性は高くありません。高年収を目指すなら、アーク溶接習得後に他のスキルも身につける工夫が必要です。
半自動溶接の年収相場
半自動溶接は、溶接ワイヤが自動供給されるトーチを用い、効率よく接合を行う溶接手法です。
主な活躍の場は、製缶や建設機械の製造、造船、工場のライン作業などがあります。高い生産性が求められる大量生産の工程で広く採用されています。
半自動溶接の年収相場は400万円〜500万円前後です。
手作業中心のアーク溶接より作業スピードが速く、処理できる仕事量も増えるため、収入水準は一段階上がる傾向にあります。
TIG溶接(アルゴン溶接)の年収相場
TIG溶接は、火花の発生を抑えながら高精度かつ美しい仕上がりを実現できる、難易度の高い溶接手法です。
主な活躍の場は、精度や品質が重視される配管工事、食品工場の設備、発電所などです。高度な施工が求められる現場で広く採用されています。
TIG溶接の年収相場は500万円〜700万円以上で、出張や特殊案件を含めると800万円〜1,000万円も視野に入ってきます。
技術習得のハードルは高いものの、対応できる人材が限られているため市場価値はとても高水準です。
日当2万円〜3万円クラスの高単価案件も多く、独立して一人親方として働く場合にも、有力な選択肢となっています。
溶接工の年収アップは資格取得が近道!
溶接工は未経験でも目指せますが、将来的には現場経験を積みながら資格の取得を目指しましょう。
溶接は外観だけでは品質や内部欠陥を判断できないため、元請け企業は確実に施工できる根拠を持つ人材を優先的に配置します。
客観的に技能を証明できる資格は、企業にとって対外的な信頼を担保する材料でもあります。
昇給や手当に直結しやすい代表的な資格は次のとおりです。
資格名 | 詳細 |
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アーク溶接特別教育 | 業務としてアーク溶接を行うための必須資格 |
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ガス溶接技能講習 | 可燃性ガスと酸素を用いた溶接・切断作業に必要 |
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JIS溶接技能者評価試験 | 一定水準以上の技能を証明する、業界で最も評価の高い試験 |
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資格を保有しているだけで資格手当が支給される企業もあります。さらに、有資格者しか入場できない高単価案件も多く、取得の有無が収入差に直結します。
溶接工として就職したあとも、技術を磨く努力を続けることで安定した高収入を叶えられます。
関連記事:製造業・工場勤務におすすめな資格12選!転職に有利な資格から合格率までまとめて紹介
溶接工で高年収を叶える!会社選びのポイント3つ

溶接工で高年収を叶えるには、会社選びも大切です。同じ作業内容でも、年収350万円台にとどまる企業もあれば、500万円〜700万円を狙える企業もあります。
差が生まれる理由は、大きく以下の3点です。
とくに重工系分野では、人材不足と高難度溶接ニーズの増加により、スキル保有者の市場価値が年々上昇しています。
溶接工で高年収を目指す場合、会社の制度をしっかり確認しておきましょう。
以下で、具体的なチェックポイントを解説します。
①評価基準が明確で、スキルが昇給に繋がるか?
溶接の技術力を報酬へ反映させる仕組みがあるかを確認しましょう。
溶接の腕前は客観的な数値化が難しいため、評価基準が曖昧な会社では給与が停滞しやすくなります。
求人情報では、「頑張りを評価します」といった抽象的な表現が使われているケースが多く、具体的な評価基準が分かりにくいことがあります。
企業へ直接応募する場合は、面接時に評価制度や昇給条件について具体的に質問して確認しましょう。
転職サイトを利用する場合は、エージェントが在籍しているサービスを選び、担当エージェントを通じて事前に詳細を確認するのがおすすめです。
②資格取得支援・教育制度は整っているか?
溶接工として年収を伸ばしたいなら、スキルアップを後押ししてくれる企業を選びましょう。
溶接の現場では、資格が技能レベルの証明として扱われます。保有資格が増えるほど任される業務の幅が広がり、資格手当や昇給にも反映されることで年収も高まります。
そのため、働きながらスキルアップできる環境であるかは大切なポイントです。教育投資に積極的な会社であれば、個人の負担を抑えつつ、継続的に資格取得を目指せます。
具体的には、次のような制度が整っている企業が理想です。
- 受験費用やテキスト代を会社が負担
- 実技練習用の材料・設備を自由に使える
- 試験前に熟練工から直接指導を受けられる
- 資格取得後に手当や昇給で還元される
スキルアップを応援する体制があれば、市場価値が高まり、年収アップにつながります。長期的に収入を伸ばすには、教育制度が充実した会社を選ぶ視点が欠かせません。
③キャリアパスが用意されているか?
溶接工として長く働き、安定して年収を伸ばしたいなら、キャリアパスがある会社を選びましょう。
同じ溶接だけを続ける環境では担当範囲が固定され、結果として年収も伸びづらくなるためです。
収入が伸びる職場では、経験に応じて役割が自然に広がっていきます。たとえば次のような流れです。
- 半自動溶接など基本作業を習得
- TIG溶接・厚板・裏波溶接など高難度工程に挑戦
- 複数工程を任される主力メンバーへステップアップ
- 後輩指導や工程管理を担い、リーダーポジションへ
担当領域が広がるほど技能手当や職能手当が加算され、昇給スピードも上がります。
現場の中心を任される人材になれば、年収600万円以上も十分狙える水準です。
会社選びの際は、数年後にどんな役割を目指せるか、どんなキャリアパスのモデルがあるのか具体的に教えてもらいましょう。
成長ルートを明確に示せる企業ほど、人材育成の仕組みが整っており、長期的な収入アップにもつながります。
溶接の仕事選びは転職エージェントに相談しよう!
溶接の仕事内容は多岐にわたり、現場によって求められる技法や環境が大きく異なります。
自身の今のスキルから、将来的に長く安定して働ける溶接工の求人を探し出すのは簡単ではありません。
そのため、溶接の仕事にチャレンジするなら、転職サイトの活用がおすすめです。
たとえば業界特化型の転職エージェントが在籍するプレックスジョブでは、以下のようなサポートが受けられます。

理想の働き方や今後の目標、興味のある分野をヒアリングし、ぴったりな職場を提案します。具体的な転職時期が決まっていなくても、質問や相談のみの利用が可能です。
もし溶接工の仕事に興味があれば、お気軽にご登録ください。
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製造業・工場に強い転職サイト・エージェントのおすすめランキング
溶接工についてよくある質問
溶接工としての将来や収入に関して、現場から多く寄せられる疑問に回答します。
溶接工に将来性はある?需要動向は?
A. 技術を持つ溶接工の需要は、今後も高まり続けると予測されます。
日本の製造業は若年層の就業者が減少しており、業界全体として深刻な人手不足と高齢化に直面しています。
これは、確かな技術を持つ人材の価値が、今後ますます希少なものになることを意味します。
「単純作業はロボットに代替されるのでは?」という懸念もありますが、自動化が進むのは自動車の製造ラインのような定型作業が中心です。
以下の領域では、依然として熟練した職人の判断力が不可欠です。
- 建設現場での複雑な形状の溶接
- 一点ものの特注品の製作
- 精密機器や特殊配管の微細な接合
将来的には、ロボットには代替できない高度なスキルを磨くことが、溶接工として長く活躍し続けるポイントとなるでしょう。
参考:2024年版 ものづくり白書(令和5年度 ものづくり基盤技術の振興施策)令和6年5月
独立で年収1,000万円は現実的に可能?
A. 簡単ではありませんが、目標として目指せる数値です。
独立し、一人親方として活動する場合、以下のような収益モデルが視野に入ります。
- 日当相場:3万円〜5万円(高難度の現場や特殊技能を要する場合)
- 収益イメージ:月20日稼働で月収60万円〜100万円
- 想定年収:800万円〜1,200万円
元請け企業と常用契約を結び、安定して高単価な現場を確保できれば、年収1,000万円超えも目指せるでしょう。
ただし、営業活動や保険料の支払い、機材の維持管理といった事務・コスト面もすべて自分で行う必要があります。
技術に加え、仕事の依頼者との信頼構築など、幅広い領域で徹底した自己管理が前提となります。
年収600万円〜1,000万円を叶える将来設計が知りたい
溶接工として高年収の域に到達する、キャリアパスの例をご紹介します。
ステップ①TIG溶接の習得
単価の高いステンレスやアルミ溶接をマスターし、技術の専門性を高めます。
ステップ②専門資格の取得
JIS溶接技能者評価試験などの上位資格を取得し、入場できる現場のランクを上げます。
ステップ③高単価現場への参画
プラントや発電所など、高度な品質管理が求められる現場を経験し、実績を積みます。
ステップ④ベテラン層への昇進または独立
現場をまとめる責任者として、または一人親方として直接案件を請け負います。
資格の種類や、どんな溶接技法を習得するのかに決まりはありません。しかし、スキルをしっかり磨いていく点は全溶接工に共通するポイントです。
まとめ
溶接工の平均年収は約452.5万円であり、日本の全産業平均に近い水準を安定して得られる職種です。
ただし、実際には担当する工程や保有資格、経験によって400万円台から熟練者の900万円台まで、収入の実態には大きな幅があります。
溶接工として収入を伸ばしながら働くには、技術の専門性を高めることが大切です。
経験を積みつつ、資格を取得し第三者からの評価でスキルを証明できると、昇給や転職時の年収交渉が有利に働きます。
実際に求人を探すときは、評価基準が明確で、資格取得支援や将来的なキャリアパスが整っている企業かチェックすることをおすすめします。
自身の現在のスキルと将来の目標を照らし合わせ、高年収を叶える溶接工を目指しましょう。