中型免許

まずは中型免許とは何か?や中型免許で運転する事ができる車のサイズ、トラックとは?についてわかりやすく説明いたします。
中型免許で乗れる車のサイズ
中型免許で運転が許されているのは車両総重量が7.5t以上11t未満の車という事になっています。これはトラック全体の重さという意味であって、積んで良い荷物の重さではありません。
積み込める荷物の重さは『最大積載量』となり、最大積載量は4.5t以上6.5t未満となっています。このサイズのトラックは最も多くの運送会社などで使われているサイズですね。
人を乗せる場合には11人以上29人以下となっていますが、運賃が発生する業務に就くには二種免許が必要になるので注意しましょう。備考として、中型免許は20歳以上であり普通免許・準中型免許・大型特殊免許のいずれかを取得している事と2年以上の運転経歴が無ければ取得できません。あるいは、19歳以上で普通免許の保有歴が1年以上あれば、特例教習を修了することで取得条件を満たせます。
中型免許で乗れるトラック
中型免許で乗れる車両についてですが、主に4tトラック~6tトラックなどの中型車両、そしてマイクロバスの運転も可能です。ただし先ほど説明したように運賃が発生する業務には就けません。また、
- コンビニエンスストアの配送車
- パッカー車
なども中型免許で乗る事ができます。幅広い分野で活躍しているトラックや車両の運転ができるので、できれば中型免許の取得を検討してみると良いでしょう。
中型免許
ここで簡単に中型免許について説明をしますと、実は昔は普通免許の上は大型免許でした。
つまり普通免許でも比較的大きなトラックの運転が可能だった時代があったんです。でも普通免許でいきなり大きなトラックを運転する事で事故が多発していきました。何といっても普通乗用車とトラックでは幅も長さも違います。
例えば5tトラックなら乗用車の1.5倍近い長さがありますから、右左折の時の巻き込み事故や荷物の重さに慣れず、追突事故が頻発していた事もあったため、急遽安全を考慮するために中型免許や準中型免許が新たに作られたのです。
8t限定中型免許

8t限定中型免許とは何か?どんな車両を運転する事ができるのかについて、わかりやすく説明していきましょう。
8t限定中型免許とは
8t限定中型免許というのは2007年(平成19年)6月2日に道路交通法が改定されて新たに設けられた運転免許です。8t限定中型免許で運転できる車の車両総重量は8t未満。最大積載量は5t未満、そしてここが重要です!乗車定員は10人以下と定められています。
つまり10人以上の人を乗せて運転する事はできませんし、最大積載量5t未満のトラックの運転に限定されているので、中型免許に比べると8自由度が狭いという事になるでしょう。
マイクロバスの運転はできる?
先ほど重要だと触れたように、乗車定員数は10人以下となっているのでマイクロバスの運転はできません。ちなみにマイクロバスは車両総重量8t未満、最大積載量5t未満、そして定員数が11名以上29人以下となっています。
つまり運転する事は可能ですが、乗っている人の人数が11人以下でなくてはならないという事になるわけです。なので11人以上乗せる場合には8t限定中型免許では運転できないという事になってしまうのです。
この問題を解決するには限定解除するしかありません。
8t限定中型免許を解除するには
8t限定中型免許の限定解除を行うには教習所を利用します。MTの普通車免許を持っている方の場合は、技能5時間の受講を行えば最短で4日程度で解除ができます。また、ATは技能9時間受講すれば解除する事が可能です。
限定解除する事によってマイクロバスなどの運転ができるようになります。一発試験を受ける事もできますが教習所に通った方が確実です。
費用については
- 一発試験・・・3000円程度
- 教習所に通う・・・MT8t限定免許(8万~11万)/AT8t限定の場合(10万~13万)
の費用がかかるでしょう。
準中型免許

ここでは準中型免許とは何か?運転できる車両のサイズや運転できる車両について簡単に説明いたします。
準中型免許で乗れる車のサイズ
準中型免許で運転できる車の条件は車両総重量は3.5t以上7.5t未満、最大積載量は2t以上4.5t未満である事!そして乗車定員数は10人以下の車両の運転じゃなければなりませんが、小さめのトラックの運転ならできるようになるわけです。
運送関係の中でも
- おひとり様引越しトラックの運転
- コンビニエンスストアやちょっとした工事現場
- 農家などで仕事をしている方
などにはとても重宝する運転免許です。
準中型免許で乗れるトラック
準中型で乗れるトラックは
- 2tトラック
- 2トンショートトラック
- 2トンロング
- 2トンワイドロング
- 3tトラック
- 小さめのパッカー車
などの運転が可能になります。
- 2トンユニック
- 小型消防車
- 保冷車
- 高所作業車
- 2トン貨物トラック
- 2トントヨエース
などの大きなバンの運転もサイズ次第では可能です。ただしユニックなどの特殊車両は別途講習を受けた方が良いですね。
準中型で4tに乗れるか?
準中型の免許の取得を検討している方の中には、最大積載量が2t以上4.5t未満なのだから当然4tのトラックの運転ができるであろうと思うかもしれませんが、実は準中型免許では4tトラックの運転はできないのです。
なぜ4tトラックの運転ができないのかというと、4tトラックとは最大総重量が8t未満であり最大積載量が5t以下と定められているので、当然準中型では運転が許可されていないという事になるので、20歳になってから中型免許の取得を検討しましょう。あるいは、19歳以上で普通免許の保有歴が1年以上あれば、特例教習を修了することで取得条件を満たせます。
準中型免許の取得条件
準中型免許は18歳以上なら誰もが取得可能で、普通免許を取得してから2年経過しなくても取得できます。取得は
- 指定自動車教習所で技能教習や学科教習を受ける
- 技能卒業試験合格後に試験場に行って学科試験と適性検査が行われ合格
すると可能です。ただし2007年6月1日までに普通免許を取得している場合は準中型免許は必要ありません。
2007年6月2日~2017年3月11日の間に普通免許の取得をした場合は5t限定準中型免許となっているので、7.5t未満のトラックの運転をする場合は限定解除が必要です。
費用目安は
- 免許なしの場合は320,000万~400,000万
- 準中型MT5t限定は75,000円~74,000円
- 準中型AT5t限定は90,000円~110,000円
- 普通MTは150,000円~180,000万
- 普通ATは165,000円~200,000万
程度となっています。
免許区分が多様になった背景

昔は普通免許と大型免許しかありませんでしたので、多くの方がトラック運転手として活躍していた時代があったのです。しかしながらやはり普通免許でトラックの運転をすると人身事故を起こしてしまう人が出てきたのもまた事実です。
そこで中型免許や8t限定中型免許などが出てきましたが、20歳以上という規定によって若い運転手の確保が難しくなったため、新たに準中型免許が設けられたのです。これによって人材確保と少しずつ大きなトラックに慣れていくという構図ができあがり現在に至ったわけですね。
まとめ

今回は中型免許で乗れるトラックのサイズや車両、取得するための条件や費用について、さらになぜこんなに中型免許が増えたのかについてわかりやすく説明いたしました。
少しずつトラックの大きさに慣れていくためにも、計画的に免許の取得を検討されてみてはいかがでしょうか。